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ジェジェさんのブログ
(一般に公開)
- ヴァシュロンレベルソ 謎は深いまま!2016年06月28日17:47
-
日曜日にヴァシュロンコンスタンタンに申請していた アーカイブを受取に行きました。 申請してからほぼ4ヶ月。途中の対応にはちょっと問題もありましたが最終的には丁寧に対応して頂きました。
アーカイブには Type of Watch : movement sold on its own to New York
Caliber : 435
Date of Manufacture : 1945
ケースの素材とケースナンバーの欄はブランクでした。
ここでわかるのは1945年製造されたムーブメントのみニューヨークに販売
された。 と言う事です。
ではニューヨークの誰に販売されたのか? この疑問はまだ解消されていま
せん。ブティックのマネージャーを通して本国に再度問い合わせをしてもらって
います。
レベルソと言ったらジャガー・ルクルトの専売というイメージがあると思います。
過去にはハミルトン、カルティエ、ごく少数パテックフィリップがレベルソを身内の為に作りました。このヴァシュロンのレベルソは存在自体知りませんでした。
友人の情報からオークションで入手したのがこの時計です。
残念ながら文字盤のロゴが好ましくないリダンがされており自分的にも満足
出来ない為、ある工房にリダンを依頼している為、まだ時計をお見せできません。 画像の時計はジャガールクルトの同型のものです。
本体は別のところでオーバーホールをお願いしてありますが文字盤が出来て
来ないとまだ取り掛かってはいないようです。
はたしてV&Cのレベルソは存在するのか?
その疑問にはV&Cの大家ゴドビさんがhttp://www.thehourlounge.com/en/vacheron-constantin-discu... こちらで書いています。
あるにはありそうです。
ただ気になるのがここに書いてある個体はカナダの宝飾店BIRKS向けに
1934年、スチールで3個つくられたとありムーブメントの画像が丸型のようです。レベルソにはトノー型が定番なのに? キャリバー435はルクルトのレベルソ搭載のキャリバーがベースとなっています。
僕が入手した時のダイヤルにはリダンされていてBIRKSの表記は無い事からこのBIRKSのレベルソと同じ様に作られたかどうかは不明のままです。
この当時、メーカーより代理店や小売店の力が強く小売店の意向でメーカーが時計をカスタマイズして販売する事も多かったように思います。
宝飾店、時計店とのWネームを見るのはその為の様な気がします。
現にティファニーやブラックスターなどスイス製のムーブメントを輸入して
アメリカのケースメーカーに入れて自社名の時計を販売していました。
では誰がこの時計を作ったのか?
当時、ジャガールクルトを含むホールディングはV&Cの株式を多く所有して
V&Cは実質ジャガールクルトの子会社となっていたようです。
V&Cは以前からも使っていましたがルクルトのエボーシュを頻繁に使う
様になりました。
1932年、ルクルトとしてアメリカに進出した時にムーブメントに入れる
メーカーの認識番号はV&Cもルクルトも同じVXNを使っていました。
ルクルトはアメリカに工場を持ち、スイスから輸入した機械をその工場で
アメリカ製、一部スイス製にアッセンブルしてルクルトとして販売していた
様です。機械はルクルト、ケースにはV&Cとルクルトの刻印が入った
ミステリーあるいはギャラクシーと呼ばれる高級時計を販売していました。
これはまさにこの工場で作られたと思います。
ジャガールクルトも秘密主義なのか色々な問題があるのでこの件は
公にしてくれないようです。
北米でロンジンとウイットナー(ロンジンのアメリカ向けブランド)を販売する
総代理店のような会社がありました。実はその会社はルクルト&V&Cも
北米で販売する会社であったようです。
( このあたりの事で詳しかたいらっしゃればアドバイスお願いします。)
http://furudokei.jp/menupage/hokubei.htm
こちらのHPの詳細は良くわかりませんが懐中でも北米向けは
けっこうあった様です。
以上をもとに、好意的に推測すれば北米のBIRKSか他のショップが
北米の総代理店であるロンジン-ウイットナー&ルクルト&ヴァシュロンに
オーダーして北米のルクルト工場でアッセンブルされた時計である。
もしニューヨークに販売されたとアーカイブにある販売先がアメリカの
総代理店であればこの説が信憑性をおびてくる事になるでしょう。
逆に否定的な見方をすれば後年、好事家かマニアがV&Cの機械を
ルクルトのレベルソケースにいれた。いわゆるガッチャマンになります。
ただそれをしたからと言ってあまり得は無いように思います。
いずれにせよジャガールクルトとバシュロンコンスタンタンを結ぶ興味深い
時計である事には違いないと思います。
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