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電磁テンプ!2017年12月28日10:59

機械の進化の過程には、必ずと言っていいほどの過渡期のものが存在します。
時計で言えば、ゼンマイ式から電池で動くクオーツに主流が完全に移る狭間の製品です。

有名なものは、音叉式。これは幾度となく雑誌で繰り返し登場し、今の30代辺りの方々でも知るものでしょう。

もう一つは、電磁テンプ式。
大雑把に説明すれば、ゼンマイを電池に換え、電磁石の磁力の力でテンプを回し、基本は機械式と同じにテンプにセットされたヒゲゼンマイの収縮で回転運動に換え調速するというものです。
なので、振動数も6振動、8振動、10振動とあり、最終的には12振動までありました。

私が最初に買ってもらった時計は、当時次世代と謳われたシチズンの電磁テンプ式10振動のコスモトロンです。

その時計は、やがて自分で分解してオブジェとしてしまいました。
近年、ふと懐かしいコスモトロン、それも当時はもっと高価で希少で買えなかった秒針ゼロリセット可能なスペシャルに出合い、高校生活を共に送った我が青春の日々が、呼び起こされてしまいました。

すると、驚くべきことが・・・・。
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コメント

1番~8番を表示

2017年
12月28日
11:14


その後、ふとお店に出向けば、コスモトロンに遭遇しまくりです。
それも、スペシャルモデルはワンピースモデルと、先の画像のグラデーション文字盤+3面カットガラスの希少なもの。
最初に手にしたものは、貝殻文字盤のものでした。

今までは、全く視界に入らなかったのに、不思議です。

やがて、最初に買ってもらったものと同じ同型モデル、それも同じ純正ブレス付きと黒文字盤のものにも出合い、10振動コスモトロンは、計5本。
その後に、その先祖にあたるX8とコスモトロンの橋渡しをした、6振動のX8-COSMOTRONのダブルネームに出合い、その全てが完動品。
精度調整すれば、全てが当時の一桁日差を維持。

それでいて見た目は機械式と全く同じ運針、それも多くは10振動で1~2年間も動くのだから、手にしたときの喜びを蘇らせられてしまいました。

この画像は全てではありませんが、今でも日常で通年実用可能です。

2017年
12月28日
11:34


裏部を開けて見てみれば、手にした手巻きや自動巻きの多くの旧いシチズンの時計の例に漏れず、中味は染みなくぴかぴか。パラウォーター構造のお蔭か、完璧に守られています。
これは、手にした6本のコスモトロンの全てが同じでした。

傷だらけのケースも、磨いてみれば鏡面のように輝きだし、錆や腐食が40年以上使用されていた時計だと考えても殆ど発生せず。
同年代のSEIKOや外国産と比べても、シチズンの時計はどれもとんでもない高品質を持っていると、納得せざるを得ませんでした。
とにかく、SSの品質は皆素晴らしいです。そしてその防御性能も!。

2017年
12月28日
11:47


このような過去の本物の製品を知り、現在の製品群を眺めて見ると面白いことに気付きます。
何が変わって何が進化し、使う人々に対し何がより便利になったかと?。

コスモトロンを今現在使用し続けて、不便や不満は全くありません。
40年以上前の製品が、今でも普通に使い続けられること。
腕時計の素晴らしさを、改めて実感した次第です。

2017年
12月29日
09:22


近年手に出来た、SEIKOの電磁テンプ式=電子時計のELNIX。
究極のクオーツ時計が既に登場していた当時、開発側も先が無いのはお見通しだった筈で、10振動で精度を求め、その機構も電磁テンプ式の最終形を目指したシチズンに比べて、機械式に引きずられた設計に迷いが見られます。
当時の貴重な時計として、これも大切に使っていこうと思います。

2017年
12月29日
09:26


そして、音叉。
その原理構造は驚くべきもので、振動音や中味を見ると、これはもうそれまでの時計に見えません。
最初にこの構造を見た、販売店の驚きは如何ほどだったか!。

2017年
12月29日
09:43


登場後、その後の世界を変えてしまった、クオーツ時計。
これは、競争に出遅れたCITIZEN製の初期モデル:クリストロン(1975年製)ですが、その精度は今でも驚くべきもので、この個体では、現時点で当時のカタログ精度以上で動いています。

当時、いきなり登場し、この精度で一年以上動き、使わないときはリューズを引いておけば節電機構で電池消耗を防げる等の超性能を目の当たりにしたら、それこそ世界が変わる!!!です。

音叉、電磁テンプ=電子式と、ゼンマイ時計に代わる次世代時計の開発競争も、セイコーがその後の標準として生み出した、クオーツ時計。

その仕組みを見てみれば、水晶は音叉型に、電池は電磁テンプ式と同じにと、それらの技術をうまく融合させている=その先の進化の時計であることに気付くと、やはり先の2方式の時計は、決して主流にはなり得なかったと感じます。

こっそりと消えた、電磁テンプと音叉。
手元で技術の推移を楽しめるのも、時計趣味の醍醐味だと思ったのであります。

2017年
12月29日
23:15

電磁テンプ、私の友人にも愛用者がいますが、スイープ運針と不思議な懐かしい音と、面白いですよね! 音叉にしても電磁テンプにしても、ロストテクノロジーとはいえ、いまだ元気に稼働するものもふつうにあるわけですから、侮れません。

良いお年をお迎えください!

2017年
12月30日
00:04

orionさん。
>元気に稼働するものもふつうにあるわけですから、侮れません。
その通りです。
当時、これらの時計は次世代の本命になる思いでメーカーが必死で開発した高級時計だから、オーナーが大事に使用すれば4,50年は動いてしまうのかなと思います。
特にコスモトロンは、10振動もの高速振動での磨耗をものともしない設計を完成させてしまっているから、そのロストテクノロージー?は凄いです。

>良いお年をお迎えください!
ありがとうございます。
お互いに、新年が更に良き年でありますように!

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