時計を選ぶときにまず考慮したいのが、それを身に着ける自分自身の年齢だ。20代にふさわしい腕時計には、どのようなモデルがあるのだろうか。良い時計を持つことの必要性や選び方を交えて、20代の新人・若手ビジネスパーソンにおすすめの腕時計を紹介する。
20代から良い腕時計を持ちたい理由
20代が着ける腕時計というと、どのようなものをイメージするだろうか。人によってはスマートフォンがあれば時計は不要、着けるとしても高価なものは要らないと考えるかもしれない。ただ、社会人になったばかりの20代だからこそ、良い時計を持っておきたい理由がある。
社会人としてのステータス証明になる
20代にとって良い腕時計が必要な理由の第一に、時計が社会人としてのステータスを証明してくれることが挙げられる。一定のクオリティやブランドネームがある腕時計を身に着けることで、新社会人のうちから職場の上司や先輩、取引先に一目置かれる可能性があるのだ。
近年はスマートフォンやスマートウォッチの普及により、高級時計を持たない若者も増えたといわれる。その中で質の良い時計、知名度があるブランドの時計を身に着けている新人がいれば、上司の世代から注目を集める可能性が高いだろう。
身だしなみが重視される組織であれば、良い時計を着ける意味はより大きくなる。特に営業職をはじめ、取引先や顧客と対面でやりとりする職種の場合、しっかりとした腕時計でスマートに時間を確認する姿は評価されるはずだ。
スーツを大人らしく着こなせるようになる
腕時計は、時間を見る、ステータスを証明するという以外に、装飾品としても重要な役割を持つ。特にスーツを大人らしくおしゃれに着こなすために、時計は有用なアイテムだ。
まだスーツを着慣れていない20代でも、スーツに似合う腕時計を着けることで着こなしのレベルが上がる。とりわけビジネスシーンにおいてはシンプルになりがちなスーツスタイルだが、時計を組み合わせることによってトータルコーディネートが楽しめるようになるのだ。
20代にふさわしい腕時計を選ぶポイント
20代から良い時計が必要といっても、闇雲に高価なものを選べばよいわけではない。ビジネスシーンで問題なく機能し、目立ち過ぎないことが前提になる。さらに上司や取引先といった目上の相手から、好感を持たれるようなモデル選びができるとスマートだ。
時間を確認しやすいか
20代がビジネスシーンにも使える時計を選ぶなら、時間が素早く確認できるかどうかがまず重要になる。新入社員や若手社員のうちは特に、ビジネスの基本である時間の順守を心掛けたい。
文字盤のみならず、時分針やインデックスまでも黒一色で統一された時計のようなコントラストが低い時計や、文字盤の装飾が過剰な時計は、時刻の判読性を確保するうえでも避けた方がよいだろう。同様に、ダイアルがあまりにも煩雑なクロノグラフもできれば避けたいところ。時針と分針、秒針の3針があり、文字盤がシンプルなものがおすすめだ。
ビジネスシーンに違和感なく溶け込むか
20代がビジネスシーンで使う時計を選ぶうえでは、仕事をする環境に適したデザインかどうかにも気を配りたい。新人が派手すぎる腕時計を着けていると、職場で悪目立ちしてしまうからだ。
過度に装飾されたモデルや、あまりにもスポーティーなデザインのクロノグラフなども、ビジネスシーンでは浮いてしまう。時間の確認のしやすさにもつながるポイントだが、やはりビジネスシーンにはシンプルなデザインの時計がフィットする。もちろん、個性的な配色のモデルも避け、汎用性の高いルックスの腕時計を選ぼう。
ブランドイメージが年齢に合っているか
数多くの時計ブランドの中でも、年齢層ごとに「似合うブランド」はある程度決まってくる。20代ならばタグ・ホイヤーやロンジン、チューダーといったミドルレンジのブランドが合うだろう。
極端な例ではあるが、20代からパテック フィリップやA.ランゲ&ゾーネ、ブレゲといった超高級ブランドの時計を着けていると、人によっては心証を悪くしかねない。プライベートでは何を着けても問題ないが、ビジネスシーンで着用するなら、年齢相応のブランドを選んでおくのが無難だ。
20代がビジネスシーンで使える腕時計【メタルブレスレット】
ブレスレットがステンレススティール、チタンなどの金属でできている時計は、活躍するシーンが幅広い。水に強く耐久性に優れるといった利点もある。
プライベートも含めて幅広いコーディネートに合わせたい、仕事中に汗をかくという人には、メタルブレスレットの腕時計がよいだろう。金属製のブレスレットを備えた高級腕時計から、20代がビジネスシーンで着けたいモデルを紹介する。
タグ・ホイヤー カレラ デイト WBN2311.BA0001
タグ・ホイヤーは1860年創業の歴史あるスイスブランドだ。「カレラ」をはじめとしたスポーティーでフレッシュな時計が、若い世代から支持されている。
「カレラ デイト(Ref.WBN2311.BA0001)」は、1963年の初代カレラ デイトと同じ36mmのケースを採用しながらも、流線型のシルエットとビビッドなカラーを取り入れるなど、デザインとムーブメントをリファインして2023年に発表されたモデルだ。
ブルーのダイアルにシンプルなインデックス、装飾の少ない針が採用されており、時間が確認しやすい。同シリーズにはダイアルカラーがピンク、シルバー、グリーンのモデルもあるが、ビジネスシーンとの親和性、視認性を考えるならブルーがよいだろう。
グランドセイコー SBGP003
グランドセイコーは、高級志向を高めてグローバル化を図るためにセイコーから独立したブランドだ。洗練された表情を持った、スーツに似合うモデルを多く発表している。
「SBGP003」は、スタンダードな造形を特徴とするヘリテージコレクションからリリースされている、「44GS 現代デザイン」シリーズの1本だ。44GS 現代デザインシリーズは、1967年に発売された「44GS」をベースに現代的なアレンジを加えて作られている。
文字盤がブラックのSBGP003は、シルバーのインデックスと針を組み合わせた、シンプルで時刻を判読しやすいモデルだ。
ロンジン コンクエスト L3.830.4.72.6
20代が注目したい時計ブランドとして、1832年創業のロンジンも挙げられる。同社はETA(エボーシュメーカー)の汎用ムーブメントやロンジン用のムーブメントを使い、高品質な時計を購入しやすい価格帯で提供している。
ロンジンの「コンクエスト」コレクションから20代におすすめしたい1本が、2023年に発表された「Ref.L4.812.4.11.6」だ。文字盤はもちろん、インデックスや時分針もシルバーで統一され、一見時間を読み取りにくそうなデザインにも見える。しかし立体的に仕上げられたアプライドインデックスにより時間が確認しやすくなっているのだ。
6時位置に日付表示があるが、デザインが控えめで時刻の読み取りを邪魔しない。また、文字盤の外周にはスネイル仕上げの細いラインが施されており、重厚かつモダンなデザインを堪能できる。
20代がビジネスシーンで使える【レザーストラップ】
高級感とエレガンスを重視したいなら、レザーストラップの腕時計がおすすめだ。20代のビジネスパーソンにも、落ち着きや風格をプラスしてくれる。レザーストラップの高級腕時計から、フレッシュな若手に似合う3本を見てみよう。
シチズン エコ・ドライブ ワン AQ5010-01E
信頼のおける技術力で選ぶなら、シチズンも候補に挙がるブランドのひとつだ。エコ・ドライブをはじめとした独自技術で、日常的に使いやすい時計を数多くリリースしてきた。
シチズンを代表する「エコ・ドライブ ワン」からは、20代にも似合う「Ref.AQ5010-01E」をおすすめしたい。ブラックを基調としたシンプルなデザインと、約99%の光を透過して反射を抑えるクラリティ・コーティングにより、文字盤の視認性が高められている。
太陽光や室内の光で動くエコ・ドライブを搭載しているので、定期的な電池交換を必要とせずに着用できるのも魅力だ。
ゼニス エリート クラシック 03.3100.670/02.C922
伝説的なムーブメントとして知られるエル・プリメロを生み出したゼニスも、20代にぴったりの時計をリリースしているブランドだ。高精度の腕時計は愛好家からの評価も高い。
「エリート クラシック」は、サンレイパターンの文字盤がアクセントになった、シンプルな3針モデルだ。
中でも「Ref.03.3100.670/02.C922」は、文字盤とレザーストラップがブルーでまとめられた上品な印象の時計で、若いビジネスパーソンにもおすすめだ。文字盤はゼニスのマークとロゴ、6時位置の日付表示のみとシンプルで、時刻も読み取りやすい。
チューダー 1926 M91650-0012
高級腕時計の代名詞ロレックスのディフュージョンブランドとして登場したのが、チューダーである。ロレックスの優れた技術を手頃な価格でアピールするべく、独自の価値を確立してきた。ロレックスのベンツ針をベースとする「イカ針」も、今やチューダーのアイコンとして浸透している。
スポーティーな時計で有名なチューダーにも、シンプルなルックスで、ビジネスシーンになじむコレクションがある。そのひとつが「1926」だ。
「Ref.M91650-0012」は、1926の中でも特にシンプルさが際立つ。ホワイトの文字盤に、偶数のみアラビアインデックスを配した仕様だ。ケースはスティールだが、インデックスと針にはゴールドを用いて上品なアクセントを添えている。
20代が持つ時計は社会人のステータス
社会人になってまだ日が浅い20代から、良い時計を持つべき理由はたしかにある。昨今はスマートウォッチが普及しているからこそ、良い時計を着けていることがステータスにもなりやすい。
20代がビジネスシーンで着ける時計を選ぶうえでは、時間の読みやすさを大前提として、TPOと年齢に合った時計であるかどうかも重要だ。この記事で紹介したモデルを参考に、若手のビジネスパーソンにふさわしい1本を手にしてほしい。
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