初代フィフティ ファゾムス バチスカーフを現代風に復刻した「フィフティ ファゾムス バチスカーフ」の2017年モデル。ケースのシャープなエッジとサテン仕上げ、セラミックスとリキッドメタルで構成される逆回転防止ベゼルがモダンさを際立たせる。SS(直径38.00mm、厚さ10.77mm)。300m防水。95万円(税別)。
ベゼルのブルーセラミックスのインサートとリキッドメタルを使用した目盛り表示
ステンレススティール製の逆回転防止ベゼルには、落ち着いた深いブルーのセラミックス製インサートがはめ込まれ、さらに目盛り表示には優れた耐久性と長期にわたって安定した特質を持つリキッドメタルが象嵌される。
ボンベダイアルの仕上げと立体的なインデックス
逆回転防止ベゼルと同じく、深いブルーのダイアルには、中心から放射状に広がるサテンブラッシュ仕上げが施され、メタリックブルーの輝きに落ち着きを与える。文字盤は、中心が膨らんだボンベ状になっており、ヴィンテージテイストを表現する。文字盤外周に配されたインデックスが立体的な造形を持つため、外周が落ち込むボンベダイアルが視認性を阻害することがないように配慮される。
多面的なラグの形状
シャープなエッジを持つケースとラグにはサテン仕上げが施され、質実剛健な印象に仕上がっている。ラグには、末端に向かって幅が広がる斜めの面が与えられ、複雑な造形を持つため、小ぶりなケースでも十分な存在感を放つ。
独特な時分針の形状
モダンにリデザインされたフィフティ ファゾムス バチスカーフは、針の形状も初代フィフティ ファゾムスとは異なる。よりシャープなバチスカーフのケースの輪郭に合わせるように、時分針は2段階のバー状に成形される。対して、秒針にはドットインデックスよりもひと回り大きなドットが夜光塗料とともに配され、全体の印象がシャープになり過ぎないように、絶妙なバランスが取られている。
シースルーバック仕様のケースバックからは、210個の部品からなるブランパン製ムーブメントCal.1150が見られる。ロゴが刻印された18Kゴールド製ローターにはNAC(プラチナ合金)コーティング、地板にはペルラージュ、受けにはコート・ド・ジュネーブ装飾が施され、ブランパンらしい仕上げを堪能することができる。
NACコーティングされたゴールド製ローター
シースルーバック仕様のケースの裏側からは、搭載する自社製自動巻きムーブメントCal.1150を見ることができる。ロゴが刻まれた18Kゴールド製ローターはフロストと筋目で加工された後、NAC(プラチナ合金)コーティングで仕上げられている。受けはコート・ド・ジュネーブ、地板のテンプ周りはペルラージュで装飾され、さらに受けのエッジの角は落とされ、面取りされているのが分かる。
シリコン製ヒゲゼンマイ
搭載するムーブメントCal.1150のテンプのアップ。マニュファクチュール ブランパンの現代技術によって、シリコン製ヒゲゼンマイとフリースプラングテンプを搭載する。前者は優れた等時性と耐磁性を、後者は高い耐衝撃性を持つ。緩急針を廃したため、歩度の調整はテンワに備えられた2対4つのミーンタイムスクリューを出し入れして行う。