4月1日〜7日まで、スイスで開催されていたウォッチズ&ワンダーズ ジュネーブ。残念ながら現地取材には行けなかったが、国内でのお披露目がだんだんと増えてきて、実機を見ることがかなっている。今回は編集部ブログで、その一端をお見せする。いつもながら写真がへたっぴなのはご容赦を。一緒にwebChronosでの新作速報記事のリンクを掲載するので、そのリンクから綺麗な写真をご確認ください!
Photographs & Text by Chieko Tsuruoka
[2025年4月28日公開記事]
新作時計のお披露目会へ行く
例年春に開催される、ウォッチズ&ワンダーズ ジュネーブ・2025年は4月1日〜7日までの会期であった。今年は過去最多となる約60ものメーカー・ブランドが参画し、各社それぞれの個性あふれる、多彩な新作時計が発表された。
時計専門誌『クロノス日本版』編集部は、毎年この新作見本市を現地取材している。「私も今年は一緒に現地取材します!」と息巻いていたものの、お留守番となり(涙)、毎日足を運ぶのが重いアットホームな社内で、粛々と業務をこなす日々だった(新作速報に対応してくれたライターさんには本当に助けられました……)。
この新作見本市の開催から1週間ほどで、国内入荷が始まり、プレス向けのお披露目会が開催されるようになった。オールドウォッチ好きの私であるが、やはり最新モデルをタッチ&フィールできるのはうれしい。
今月実機を見ることができた、2025年新作時計の一部を、写真とともに紹介する。一緒にwebChronosの新作速報記事のリンクを貼り付けるので、綺麗な写真はそちらでご確認ください!w
チューダー
とにかく楽しみにしていたのがチューダー。今年も「買える価格」で「高品質な時計」を作っており、さすが俺たちのチューダー!

とにかく良かったのが、この「ブラックベイ 58」の新カラー。ブラックベイ 58のベーシックな3針モデルでマスター クロノメーター認定となったことも特筆すべき点だが、半透明のラッカーで仕上げられたこのバーガンディー文字盤が光の当たる角度によってゆらめいて、とても印象的だった。ボンベ文字盤も引き立てられて、レトロテイストもあり。自動巻き(Cal.MT5400-U)。2万8800振動/時。パワーリザーブ約70時間。SSケース(直径39mm、厚さ11.7mm)。200m防水。64万9000円(税込み)。
新しいコレクション「ブラックベイ 68」。サイズは大きいなと思ったものの、従来の「ブラックベイ」と比べてかなりボリューミーということはない。ブラックのアウターベゼルにブルーまたはシルバーというカラーリングが新鮮。マスター クロノメーター認定。自動巻き(Cal.MT5601-U)。2万8800振動/時。パワーリザーブ約70時間。SSケース(直径43mm、厚さ13.6mm)。200m防水。各66万3300円(税込み)。

1000m防水という超スペックながら、オールチタン製であるため驚きの軽さ。ケースも思ったよりコンパクト。自動巻き(Cal.MT5612-U)。2万8800振動/時。パワーリザーブ約65時間。Tiケース(直径43mm、厚さ14.5mm)。1000m防水。83万9300円(税込み)。
ウブロ
「ビッグ・バン」20周年ということで、何が出るか個人的にとても楽しみにしていたが、“オリジナル”が「ウニコ2」で登場とは! コンパクトなサイズ感にも驚かされるので、読者にはぜひ実機を手に取ってみてほしい2025年新作時計のひとつ。
「ビッグ・バン オリジナル」はSS+ブラックセラミックケースであることに対して、アニバーサリーモデルはチタンが使われている。自動巻き(Cal.HUB1280)。43石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約72時間。Ti+ブラックセラミックケース(直径43mm)。100m防水。世界限定500本。284万9000円(税込み)。

自動巻き(Cal.HUB1280)。43石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約72時間。18Kマジックゴールドケース(直径43mm)。100m防水。世界限定100本。556万6000円(税込み)。

ジャガー・ルクルト
「レベルソ」大豊作な2025年。一見すると派手さはないものの、時計愛好家にはたまらないディテールがちりばめられた新作モデルの数々が必見だ。なお、4月28日、ジャガー・ルクルトの開発部門ディレクターを務める時計師の浜口尚大氏が来日し、今年の新作について小誌編集長・広田雅将とトークイベントを行った。そのレポート記事も来月公開するので、乞うご期待(早く原稿書かなきゃ……)。
ワールドタイム機構を搭載した新作「レベルソ・トリビュート・ジオグラフィーク」。裏面がすごいのに、きちんと撮れている写真がないという痛恨のミス……もちろん表面も素晴らしいですが。ワールドタイムの操作はクレドールからスライドさせたケースの、12時側の側面に出てくるプッシュボタンで行う。手巻き(Cal.834)。18石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約42時間。SSケース(縦49.4×横29.9mm、厚さ11.14mm)。3気圧防水。330万円(税込み)。
ミラネーゼブレスレットを装着した新しいレベルソ。浜口氏いわく、ミラネーゼを選んだのは「レベルソのスタイルを崩さないため」。確かにスポーティーなブレスレットはレベルソには似合わない。ブレスレットの剣先を尾錠に引き通して手首回りに合わせるため、カットやコマを外す必要がない。手巻き(Cal.822)。19石。2万1600振動/時。18KPGケース(縦45.6×横27.4mm、厚さ7.56mm)。3気圧防水。642万4000円(税込み)。
前述した浜口氏と広田のトークイベントで新作のタッチ&フィールをした時、ブティックのスタッフさんが「ようやくSSでブラック文字盤が出たんですよ!」と興奮気味に語ってくれた1本。オリジナルがブラック文字盤でありながらも、これまでは18KPGケースの採用にとどまっていた。手巻き(Cal.854)。19石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約42時間。SSケース(縦47×横28.3mm、厚さ10.34mm)。3気圧防水。212万9600円(税込み)。
4〜5月は新作時計が国内入荷してくる時期なので、ぜひ時計店へ
実機を見ることができたW&WG 2025発表モデルの、その一部を紹介した。これから新作お披露目会を予定している時計ブランドも多数あるので、また本ブログかwebChronos公式SNSなどでレポートしていきたい。
なお、4〜5月は見本市で発表されたモデルをはじめ、新作時計が国内入荷し始めてくる時期なので、読者の皆様も時計店に足を運んでみてはいかがだろうか? 新しい発見があるかもしれない。