ジュネーブで開催される高級時計見本市、通称SIHHにいる。昨日は初日(1月15日)。駅前のホテルから、毎朝会場まで出勤している。バスを使って、駅から会場までは20分。空港そばのパレクスポに、リシュモン グループを中心としたブランドがそろっている。今年はエルメスなどが参加し、ちょっと雰囲気が変わっていた。
まず驚いたのは、厳重な警備。空港のゲートよろしく、荷物をすべてチェックしている。昨年盗難騒ぎがあったからじゃないか、とのこと。各社の新作はおいおい上げていくとして(各社のウェブサイトを見れば概要はわかる)、ここで書きたいのはSIHHの食事事情だ。
会場内では、基本的にすべての食事と飲み物は無料である。というのも、このイベントは、そもそもリテーラーを呼ぶ商談会なのであって、であれば飲み食いタダは当然だろう。スシなどが食べられ、味も悪くない。ただお上品なものを食べていても疲れるだけなので、最近は会場の裏にある、スタッフ専用のレストランにたむろしている。通称「社食」。ここでは冷菜ではない、温かいものが食べられる。昔はもっとおいしかったと聞くが、それでも日本のファミレスぐらいにはいける。
参加したばかりのころは、うれしくてローストビーフなどを食べていたが、もはやそんな時間もない。昨日は「社食」で提供されるカップ麺を食べ、栄養の偏りがあるので野菜も申し訳程度に食べた。もっともこんなおかしい食事をするのは僕ぐらいで、同行する鈴木2号氏や、フォトグラファーの奥山氏も、きちんとしたものを食べていた。スイスでは「腹が減っては戦はできぬ」なのである。
夜はモンブランのガラディナーに参加。ジュネーブの山奥に、世界中のジャーナリストが集まったほか、ゲストとしてヒュー・ジャックマンや中国の俳優、ラン・ランなどが参加していた。たまたまジャックマンの奥さんとは、会場のトイレ近くで雑談になった。僕はジャックマンの顔も覚えていないし、彼女が何ものかも知らなかったが、柔らかい物腰には圧倒されてしまった。あの素敵な女性は誰なんだと人に聞いたところ、ヒュー・ジャックマンの奥さんだよという。うーん、ああいう人なら、ジャックマンが愛妻家になるのは納得だな。
さて、SIHHのレポートはひっそり上げていきます。詳細は本誌で書くとして、ちょっとしたTIPSなども混ぜていく予定。よろしくお願いします。(広田雅将)