パーペチュアルカレンダーにSONY「wena」を仕込んでスマートウォッチに変身させてみた件

2019.07.02

銀座のジャン・ルソーで自前の自動巻きパーペチュアルカレンダーをスマートウォッチに改造してみました。

 webChronosの『あなたの時計をスマートウォッチに。』に大いに触発され“自分のコレクションの中では一番複雑”で、“磁気帯びしやすそうなシースルーバック”を選んで改造を決意しました。私は世界で一番売れているらしいスマートウォッチが「黒くてデカくてカッコ悪い」派なので、SONYのwenaに期待を寄せたわけです。

選んだのは「wena wrist active」。( http://wena.jp/products/wena-wrist-active/feature.html )
上から見たら仕込みはまるで見えません。

横から見るとこんな感じ。革とのコネクト部分は稼働するので着け心地は気になりません。

着け心地を考慮して少し湾曲していますが、wena自体の全長はやや長い約55mm。液晶画面が小さい(縦5mm × 横16mm)ので、表示されない時は真っ黒なクラスプです。

上部の黒いプッシャーを押すと①日付と時間②メール③電池残量と今日の歩数④Edy残高を表示します。最初に専用アプリをDLして設定が必要ですが、割と簡単で、電子マネーも簡単に登録できました。


wena専用のアプリで見るとこんな感じ。他にも心拍数や睡眠状態を測れたりもします。

3週間ほど使っているうちに歩度が悪くなってきました。これは磁気帯びしたかぁ? 弊社の隣にボール・ウォッチさんのビルがあるのでお願いして歩度を測ってみましたら、やっちまった感じです。

確認のため百均で売っている方位磁石をwenaに近づけてみたところ、アレ?、磁石の針が動きません。何回やっても動かない。wenaはスピーカーを搭載していないため磁気を発していないのです。磁気帯びは携帯電話かiPadのせいで、wenaのせいではないことが判明しました。

ボールウォッチの技術部さんに磁気抜き機をお借りして脱磁。その後、再度計測してもらったところ、歩度は元に戻りました。

磁気抜きに要した時間はほんの1~2分。↓ 写真のように中を通すだけで脱磁できる廉価な磁気抜き機も売っているそうなので、時計好きの友人たちと共同で買おうかと思います。

参考までにボールウォッチの耐磁ケース構造を見せてもらいました。「ムーブメントをインナーケースに入れて保護する」典型例です。

Apple watchをはじめ、スピーカーを搭載しているスマートウォッチは磁気を発していますから、機械式時計の近くに置いておくのは要注意。でもwenaは磁気を発さないスマートウォッチなので磁気帯びの危険はなく安心です。メール着信を振動で教えてくれる機能は便利ですが液晶画面が小さいので老眼には厳しい。もっと全長が短くなって、液晶画面が大きくなってくれれば使い勝手はさらに良くなると思います。交通系の電子マネーにも対応してくれることも願います。

取材協力:ボール・ウォッチ ジャパンhttp://www.ballwatch.com/global/jp/home.html