香箱芯と重なっている歯車。リュウズの回転を丸穴車経由で伝達し、ゼンマイを巻き上げる。自動巻きの中には、ローターの回転を中間車経由で伝達するものもある。かつての高級機には、角穴車の上に受け板(ブリッジ)を被せたものもある。丸穴車と角穴車の歯形が犬歯のように尖ったものを「ウルフ・ティース」と呼び、一部の懐中時計が採用した。現在も古典的なディテールとしてルノー・エ・パピやクリストフ・クラーレ、浅岡肇製のムーブメントに見られる。