慣性能率ともいう。物の回りにくさを示すもの。機械式時計では、主にテンワの慣性モーメントを指し、単位はmg・㎠。重量と形状(特に半径)が関係し、軽く小さいほど回りやすく、重く大きいほど回りにくい。一般的に、振動数が低くテンワが大きいほど慣性モーメントは大きく、振動数が低くテンワが小さいほど慣性モーメントは小さくなる。慣性モーメントが大きいほど精度は安定する傾向にある反面、姿勢差誤差は開きやすくなり、外乱の影響(外部からのショック)も受けやすくなる。