電子制御式機械式ムーブメントのこと。セイコーエプソンが開発。輪列自体はゼンマイで駆動するが、調速はクォーツで行うという、両者のメリットを併せ持った「第3のムーブメント」。具体的には、輪列がローターを回転させて、コイルで電気エネルギーに変換。そのエネルギーでクォーツとICを駆動し、ローターの回転を制御する。1978年に特許出願、82年には開発がスタート。99年に商品化され、2007年にはクロノグラフが加わった。クォーツ並みの月差±15秒以内という高精度を持つが、機械式時計同様の強いトルクを持ち、クォーツでは難しい太い針を駆動できる。またICからローターヘの制御信号は8Hzしかないが、ICで完全に制御されるため、機械式時計のように外乱の影響で精度が悪化することはない。加えてローターの回転を電子的に制御するため、ほぼ完全なスイープ運針を実現した。なお2016年には、ピアジェも類似した仕組みを持つモデルを発表した。