音を鳴らす機構のこと。狭義には自動的に音を鳴らすソヌリ機構だが、広義ではリピーター機構を含む。独立した香箱を動力源とする前者に対して、後者はレバーを下げる、あるいはボタンを押してチャージした主ゼンマイを動力源とする。いずれも超複雑機構だが、前者のほうがより精密で、現在製作できるメーカーは数少ない。ソヌリが現在の形になったのはアブラアン-ルイ・ブレゲ以降。彼はゴングが裏蓋を叩いて音を鳴らす通常のリピーターに代えて、ゴングで棒リンを叩くリピーターを発明した。腕時計初のソヌリは、1994年のジェラルド・ジェンタ。ケースが小さい腕時計の場合、懐中時計より音が小さい欠点を持つが、近年のソヌリには、ケース形状を改善することによってより大きな音響を得たものもある。