時計の顔となる部品。通常は金属製の板でできている。最も高級な素材は純金、続いて純銀もしくはスターリングシルバー、そして真鍮である。近年は白蝶貝や黒蝶貝を用いたダイアルもある。懐中時計はエナメルダイアルが一般的だったが、クラックが入りやすいため、腕時計の普及以降は金属製が主流となった。通常はダイアルに「足」を設けてムーブメントに固定するが、高級な懐中時計にはムーブメントとダイアルをビス留めしたものもある。なおダイアルを彩色する手法としては、メッキかペイントがある。前者は下地のニュアンスを見せやすいが、安定した発色を得るのが難しい。一方後者は下地のニュアンスがわかりにくいが、安定した発色を得られる。一般的に、黒文字盤はペイント、銀文字盤はメッキで仕上げることが多い。なお、ダイアルの上に保護用のクリアを吹くことを、フランス語でザポナージュという。その厚みは、スイスやドイツの高級時計では、大体15から20ミクロンである。