衝撃に対する性能のこと。ISO1413規格では、木の板に高さ1mから落としても壊れない時計(5000G/ms相当)を耐衝撃時計と呼ぶ。独立時計師などの時計を除いて、量産される時計はこれらの基準を満たすと考えられている。その際はムーブメントに対する耐震性はもちろん、針が落下しない、巻芯が歪まないなどの条件がある。なお機械式時計の場合、強い衝撃を受けると天真が折れる問題があったが、天真の受け石に耐衝撃機構を与えることで、現在ではほとんど解決された。耐衝撃機構の祖はアブラアン-ルイ・ブレゲの発明した「パラシュート」(1790年)であり、現在広く用いられるのが「インカブロック」と「キフショック」(いずれも登録商標)のふたつ。