時計用語辞典

チタン

Titanium

軽量で高耐食性を持つ金属のこと。元素記号Ti。現在時計に採用されるチタンは、純チタンのグレード2と、合金化したグレード5の2種類。難削材のため時計ケースへの普及は難しかったが、1980年代以降、主に日本の時計メーカーが大量生産技術を確立した。軽くてアレルギーフリーなので時計の外装に向いているが、精密な表面仕上げを加えることが難しく、高級時計への採用例は稀であった。しかし合金化したグレード5の普及により、2010年以降、一部の高級時計にはチタン素材が使われるようになった。一時期メタルインジェクション法による鋳造が試みられたが、工作機械の進化により、現在のチタン製外装はほとんど切削による。