マリンクロノメーターに採用されたヒゲゼンマイ。発明者はジョン・アーノルド(1775年)。ほとんど完全な同心円状に拡大収縮を行うため、通常の平ヒゲに較べて高い等時性を与えられる。しかしヒゲゼンマイの高さが増すため、小さな携帯時計への採用例は、ジャガー・ルクルトとモンブラン等に限られる。ジョン・アーノルドと親交のあったアブラアン-ルイ・ブレゲは提灯ヒゲを参考に巻き上げヒゲ(ブレゲヒゲ)を発明したといわれる。