時計用語辞典

スワンネック緩急針

Swan neck regulator

ヒゲゼンマイの長さを調整する緩急針を、横方向からバネで押さえたもの。一般的には、バネを貫通するネジで、緩急針の位置を微調整するもので、1867年に、アメリカの時計師であるジョージ・リードが発明した。細かい調整が可能なため、19世紀から20世紀の高級機でしばしば見られたが、腕時計ではほぼ見られなくなった。現在、A.ランゲ&ゾーネはスワンネック緩急針風のディテールを持つが、これらの多くは、緩急針ではなく、ヒゲ持ちを微調整するためのもの。本来スワンネック緩急針風のディテールは不要だが、美観のためにあえて採用している。