スイス・メイランに拠点を置く、F.P.ジュルヌの文字盤を製造するカドラニエ・ジュネーヴとケースを製造するボワティエ・ジュネーヴは、F.P.ジュルヌの時計製造への厳しい要求に応えるため、2022年末に新社屋へと移転した。
2023年9月6日公開記事
F.P.ジュルヌの文字盤やケースの製造を行う部門が新社屋に移転
スイス・ジュネーブ州北部に位置し、フランスとの国境と接する街、メイラン。ここに2012年から拠点を置くカドラニエ・ジュネーブ(les Cadraniers de Genève)とボワティエ・ジュネーブ(les Boîtiers de Genève)は、F.P.ジュルヌの文字盤製造とケース製造をそれぞれ担っている。2022年末、F.P.ジュルヌの時計製造への厳しい要求に応えるために、カドラニエ・ジュネーブとボワティエ・ジュネーブは特別に作られた新社屋に移転した。
新社屋建設のプロジェクトは、今から3年前、メイランのヴェイロ通りにある廃工場を買い取ることから始まった。
その後、解体、建築設計、改築が行われた。時計工房では非常に重要な採光性が十分に確保された社屋は、環境的な要素を完全にコントロールすることを念頭に設計が進められた。
温度と湿度の調整システムが組み込まれ、製造工程の全体を通して生産性の最適化を実現するとともに、職人たちの仕事環境の改善も図られている。
こうした設備への投資は、単なる増産が目的ではない。職人たちの福利厚生を充実させながら、最新の機械を導入しより効率的な作業環境にすることで、さらに文字盤やケースの品質を上げるということが目的なのだ。
すでに知られているように、F.P.ジュルヌは常に内製化を優先しており、このことがブランドのアイデンティティを形作ってきた。この独立志向は自社工場にも反映されている。ジュネーブの中心部に位置する自社工場には、ムーブメント部品の製造部門のほか、装飾や時計の組み立て部門が併設されている。
このような傾向から、フランソワ-ポール・ジュルヌが文字盤(シャネルなど他のブランドのために作ることもある)とケース製造のために工房を持ちたいと考えるのは当然だと言えるだろう。
「この垂直化は、時計製造に欠かせない要素をコントロールし、そして伝統的な時計作りに関するノウハウを守りたいという気持ちの表れなのです」と、F.P.ジュルヌのプレスリリースは締めくくっている。
https://www.webchronos.net/features/94464/
https://www.webchronos.net/features/94456/
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