2018年、ジャガー・ルクルトは往年の名作に範を取った「ポラリス」を新たなコレクションとして発表し、2023年に「ポラリス・クロノグラフ」を追加した。グレーとブルーの2色展開で、奥行きのある仕上がりの文字盤は必見だ。見どころの多い本作について紹介しよう。
自動巻き(Cal.761)。35石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約65時間。SSケース(直径42mm、厚さ13.39mm)。10気圧防水。226万6000円(税込み)。
ブルーダイアルとグレーダイアルの2モデルで展開する「ポラリス・クロノグラフ」
自動巻き(Cal.761)。35石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約65時間。SSケース(直径42mm、厚さ13.39mm)。10気圧防水。235万4000円(税込み)。
2018年に「ポラリス」という歴史的な名前を冠してリニューアルしたクロノグラフが、2023年にはジャガー・ルクルトのクラフツマンシップを示す、個性あふれるふたつの文字盤を備えて発表された。
「ポラリス・クロノグラフ」の新しい文字盤には、鮮やかな色彩のラッカー仕上げが施されている。深みのあるブルーの文字盤はポラリスのエレガントな一面を表現し、温かみのあるグレーの文字盤はジャガー・ルクルトの新色であり、スポーティな一面を強調している。
文字盤は、中央のディスク、アプライドインデックスと分目盛りとが組み合わされたインナーリング、タキメーター目盛り付きのフランジなど、複数のセグメントで構成されている。中央のディスクとインナーリングのラッカーは、内側が明るい色、外側が暗い色というグラデーションになっており、文字盤に奥行きを与えている。
これらのラッカー塗装は、手作業で何層にも塗り重ねるという工程を経ている。まず透明なラッカーの層が塗られ、次に色の層が塗られる。課題は、両方の部品が一致するように、色調と色のグラデーションを施すことだ。その後、外観に深みを与えるために、35層の透明ニスが施されていく。最後に、ポリッシュ仕上げを施すことで文字盤に光沢を出す。
時針、分針は、先端に蓄光塗料が塗布されたスケルトン仕様だ。クロノグラフ秒針はセンターに配され、30分積算計は3時位置に配されている。
ポラリス・クロノグラフではふたつ目のサブダイアルが採用され、9時位置にスモールセコンド、3時位置に30分積算計が配されている。一方、12時間積算計は省かれた。サーキュラーグレインが施されたサブダイアルは磨かれたラッカー仕上げの表面や、乳白仕上げのタキメーターが配されたアウターリングと対照をなしている。オレンジのアクセントが全体の構成にダイナミズムを与え、インデックスや針の先端の蓄光塗料が、スポーツウォッチに求められる暗所での視認性を確保している。
ムーブメントには自社製自動巻きのCal.761が搭載されており、サファイアクリスタル製のケースバックから鑑賞が可能である。Cal.761は垂直クラッチを備えたコラムホイール搭載の完全一体型クロノグラフムーブメントであり、ツインバレルにより約65時間のパワーリザーブを保持している。精緻な仕上げには青焼きのネジ、コート・ド・ジュネーブ仕上げのブリッジ、JLモチーフが配されたシグネーチャーであるスケルトン加工が施された巻き上げローターが含まれている。このムーブメントは、スイスのジュウ渓谷にあるル・サンティエのマニュファクチュールで開発、製造、仕上げ、組み立てが行われた。
ムーブメントは、10気圧防水を備えた直径42mmのステンレススティール製ケースに内包されている。ケースはポラリスのデザイン要素である、幅が狭くシャープなポリッシュ仕上げのベゼル、サテン仕上げのケースサイド、カーブしたラグの面取りされたエッジが印象的だ。大ぶりのリュウズは現在のポラリス・コレクションのインスピレーションともなった1960年代モデルの特徴であり、堅牢なプッシャーは操作時に掴みやすいよう設計されている。
スポーツウォッチの多用途化を示すように、ポラリス・クロノグラフにはそれぞれ2本ずつストラップが付属しており、クイックチェンジシステムにより簡単に交換ができる。ブルーダイアルのモデルには、ステンレススティール製ブレスレットとクル・ド・パリ模様のブルーラバーストラップが付属しており、税込み価格は235万4000円だ。グレーダイアルのモデルには、ベージュのファブリック製ストラップとブラックラバーのストラップが付属し、価格は税込み226万6000円となっている。
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