Chronos 1月号(vol.110)12月1日発売
■第一特集 ポスト〝ラグスポ〟新時代のドレスウォッチ22
なぜ今ドレスウォッチに注目するのか? それには明確な理由がある。現在、高級時計市場を席捲しているいわゆる “ラグジュアリースポーツウォッチ” が台頭したのは2015年のこと。これはスイス時計協会(FH)の統計データに顕著に見て取れる“ファクト”だ。いわば “ラグスポ” 元年と呼ぶべき、この年に始まった“ラグジュアリースポーツウォッチ”のブームは、たちまち時計市場の勢力図を塗り替えた。
それから8年――。このジャンルが定番化するにつれ、その熱狂に食傷気味の一部の目利きたちは、古典的とも言えるドレスウォッチに目を向けるようになった。かつて、このジャンルの時計は薄くて使いづらいものだった。しかし、今やムーブメントの性能が向上し、薄さと防水性を両立できるようになった結果、この10年で、ドレスウォッチは劇的な進化を遂げた。新時代を迎えた “新しいドレスウォッチのリーダーズ” 22本を厳選してお届けする。
■第二特集 アイコニックピースの肖像78 IWC「ポートフィノ」
誕生から30年の年月を重ねたIWCの「ポートフィノ」。イタリアの港町の名を冠するこのコレクションが生まれたのは、あくまで偶然の重なりからだった。懐中時計用のムーブメントを腕時計にも転用する。こうしたアイデアに端を発する誕生の経緯とその発展、そして薄型コンプリケーションのベースとしても成功を収めた現在のポートフィノの姿を詳らかにしたい。
■第三特集 改暦150年 日本を変えた西洋式の時刻制度
古くから不定時法による時間感覚に慣れ親しんできた日本の社会。それが大きく変わったのは、今からおよそ150年前となる明治5年(1872年)のこと。「明治の改暦」と呼ばれるこの一大改革によって、日本に初めて定時法が導入されたのだ。後年、日本に時計産業を根付かせることにも繋がったこの改革の意義を、いま一度振り返る。
■腕時計パラノイア列伝 第55回「伝説のジェラルド・ジェンタとインヂュニアが紡ぐ物語」
1972年誕生のオーデマ ピゲ「ロイヤル オーク」をはじめ、近年、高級時計市場を席捲する“ラグジュアリースポーツウォッチ”の生みの親として、今や伝説となったウォッチデザイナー、ジェラルド・ジェンタ。彼が手掛け、1976年に登場したのがIWC「インヂュニア SL」だ。その原点と新生インヂュニアの誕生秘話に迫る。
[別冊付録]AUDEMARS PIGUET 進化する独創の意匠
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