2023年に発表された新作の中でも、大きな注目を集めたルイ・ヴィトンの新生「タンブール」。そのバリエーションに、18Kゴールド素材を取り入れたモデルが登場した。明るく、温かみのあるゴールドが、日常をそっと華やかに彩る。
18Kローズゴールドケースモデルは、ブランドとタンブールコレクションを象徴するブラウンカラーのダイアルを組み合わせる。まとまり感のあるカラーリングだが、複数のパーツに分割したダイアル構造を採用し、中央をサテン、外周をサンドブラストに仕上げ分けることで、立体的な表情を与えている。自動巻き(Cal.LFT023)。31石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約50時間。18KRG(直径40mm、厚さ8.3mm)。50m防水。738万1000円(税込み)。
Edited by Yukiya Suzuki (Chronos-Japan)
[クロノス日本版 2024年1月号掲載記事]
ルイ・ヴィトン「タンブール」にゴールドモデルが登場
2023年7月に発表された新生「タンブール」はその特徴を見るに、明らかにラグジュアリースポーツウォッチを意識したパッケージを持っている。薄く取り回しの良い外装と、それを叶えるムーブメントはタンブールをより優れたデイリーウォッチへと昇華させた。
タンブールは、ルイ・ヴィトンが02年に発表した、同社初の本格的なウォッチコレクションだ。今ではシンプルな3針モデルだけでなく、クロノグラフやワールドタイマー、ダイバーズウォッチはもちろんのこと、トゥールビヨンやオートマタ、ミニッツリピーターなどのコンプリケーション、さらにはコネクテッドウォッチまで豊かなラインナップを擁する。
その懐の深さを考えれば、新生タンブールに早くもゴールド素材を取り入れたモデルが追加されたのは、自然な流れであろう。今回発表されたゴールド素材を用いたラインナップは3種類。ゴールドケースのモデルが2種類と、ステンレススティールとゴールドのコンビネーションケースのモデルが1種類で、特筆すべきは、そのカラーリングの妙味だ。
18Kローズゴールドケースのモデルでは、ブラウンダイアルを採用し、全体に温かみのある印象へとまとめ上げている。ブレスレット一体型ケースの持つ連続性をより強く感じさせているのは、統一感のある色味がなせる技だろう。
一方の18Kイエローゴールドケースにはホワイトダイアルを組み合わせる。イエローゴールドは、ローズゴールドなど他のゴールド素材に比べて明るく、派手に感じることも多い。しかし本作では、外装にサテン仕上げを多用することによって、落ち着きのある上品なデザインに仕上げている。パキッとした純白のダイアルが清楚な印象を与え、金無垢時計を普段使いするという夢を現実にしてくれるモデルだ。
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