マイクロローター
2005年に初採用して以来、マイクロローターは、ロジェ・デュブイのお家芸。そのローター自体も今回、星をなぞるように肉抜きされた。これも強度を保ちつつローター外周の比重を大きくし、回転効率を高める機能的なデザイン。さらに裏蓋側のローターブリッジも星をかたどった。 ジュネーブ・シール
各パーツの仕上げや特性などに関する12項目にわたる厳格な規定に合致した上質な手仕事がモダンなスケルトンをより美しくする。さらに2013年から完全移行した新ジュネーブ・シールでは、ケーシング後の精度検査も規定に加わった。この刻印は、高精度でもあることの証しだ。 トリプルラグ
エクスカリバーの特徴のひとつがトリプルラグ。中央に設けた第3の脚は、コレクション名の由来となったアーサー王の秘剣のイメージを膨らませ、外観を力強く、スポーティーな印象にする。写真ではラバーストラップだが、実際はアリゲーターとラバーのバイマテリアルのストラップが装備される。 エクスカリバー 42
オートマティック スケルトン カーボン
2016年の新作。自動巻きスケルトンムーブメントをカーボンケースに収めた。針もV字のフレームの先に菱形のポイントを持つ新デザイン。その針先と分インデックスの赤がアクセントになっている。自動巻き(Cal.RD820SQ)。35石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約60時間。カーボン(直径42mm)。3気圧防水。730万円。
創業者のロジェ・デュブイ氏は、かつてインタビューで「高性能・高精度であることを大前提とし、そこに優れた審美性が伴っていなければ、ジュネーブの時計とは言えません」と語った。そして「新しい時の表現を伝統的なムーブメントでかなえることが、我々のスタイルです」と、言葉をつないだ。ジュネーブで時計製作のすべてを学んだデュブイ氏らしい矜持は、今のメゾンに受け継がれている。その好例が、他社に先駆けたモダンスケルトンウォッチであろう。
それまで彫金をはじめとする工芸的な技巧を駆使し、装飾を目的としてきたスケルトンウォッチを、ロジェ・デュブイは2008年、極めて現代的に、そしてアバンギャルドに変革させた。この年に発表した3つのスケルトントゥールビヨンムーブメントは、どれも地板とブリッジをスリムなフレーム状とし、かつてない奥行き感と透明感を併せ持たせたのである。さらにフレーム全体をダークグレーのロジウムメッキで仕上げることで、一層の斬新さも与えていた。そして同時にスリムなフレームによりあらわになった各パーツは、ジュネーブ・シールの規定に則った伝統的な手仕上げにより、豊かな美感を伴っているのが、ロジェ・デュブイらしさが顕著と語ったゆえん。中でも丸型のRD02SQ3は、肉抜きした香箱を支えるフレームが星形を成す様子が、実に印象深く、また象徴的だ。
ロジェ・デュブイ銀座ブティック
〒104-0061 東京都中央区銀座6-7-19
営業時間/12:00〜20:00