ジャズマスター？ カーキ フィールド？ 10万円前後の予算で購入できるハミルトン5選

コストパフォーマンスの良い高級時計を求めているなら、ハミルトンが選択肢に挙がるだろう。10万円ほどで購入できるモデルが複数あり、若い世代からも人気だ。「ジャズマスター」や「カーキ フィールド」などのコレクションから、10万円程度の予算で買えるハミルトンウォッチを紹介しよう。

ハミルトンはコスパに優れた高級時計のエントリーブランド

　ハミルトンはアメリカのペンシルベニア州で、懐中時計を製造する会社として1892年に創業した。同社の製造した時計は、その高い精度から鉄道業界で大いに評価された。航空業界からのニーズや軍需もあり、スイスに拠点を移した現在は、ミリタリーウォッチをはじめとした幅広いモデルで人気を集めている。

　そんなハミルトンの魅力として挙げられるのが、コスパの良さだ。手の届きやすい価格ながら機能やデザイン性にも妥協はない。

10万円以下の高品質なモデルがラインナップ

　ハミルトンには2024年6月現在、全6種類のコレクションがある。そのうち予算が10万円程度までの人におすすめなのは、陸軍用のミリタリーウォッチがルーツの「カーキ フィールド」、ジャズにオマージュをささげるライン「ジャズマスター」、レトロでスタイリッシュな「アメリカン クラシック」である。

　基本的にはこの3コレクションから選ぶかたちになるだろう。10万円未満（税込み）で見ると、カーキ フィールドは15モデル、ジャズマスターは25モデルだ。アメリカン クラシックにも、11万円未満（税込み）であれば30モデルある。もちろん「カーキ アビエーション」「カーキ ネイビー」といった他のコレクションにも、10万円程度のモデルが用意されている。

機能性やデザイン性も十分

　ハミルトンの腕時計は、高級時計ブランドにしてはリーズナブルな価格設定ながら、機能性が高い。鉄道時計を作っていた時代から、同社の懐中時計の精度は高く評価されていた。第2次世界大戦中には軍需にも応えており、高い耐久性や精度がうかがえる。

　抑えた価格帯だからといって、機能性が落ちる心配はない。例えば9万円未満で購入できる「カーキ フィールド メカ」は、パワーリザーブ約80時間のムーブメントを搭載し、5気圧防水の性能を持たせている。より高い精度を求めるならクォーツムーブメントを搭載したモデルもある。

　デザインの幅が広いのも、予算が10万円程度までの人にハミルトンをおすすめしたい理由だ。ベーシックなラインにも、ミリタリーウォッチのようなモデルからクラシックなモデルまで、好みや着用シーンによって選べるラインナップがそろっている。

10万円以下で購入できるハミルトンのメンズ腕時計

　ハミルトンには価格問わず、魅力的な腕時計が数多くある。「ジャズマスター」と「カーキ フィールド」から、10万円以下で購入できるおすすめモデルを紹介しよう。

ジャズマスター シンライン スモールセコンド クォーツ

　ジャズマスターからは、クォーツモデルの「ジャズマスター シンライン スモールセコンド クォーツ」を紹介したい。シンラインという名前の通り、薄型ケースが特徴のモデルだ。ケースサイズは直径40mmと大き過ぎず、グレーの文字盤カラーも相まってスマートな印象を演出する。

　6時位置にスモールセコンドが配置されており、文字盤をスッキリと見せているのも特徴だ。ストラップには、上品な光沢を持つカーフレザーを採用している。ブラックやグレー系のスーツによくなじむだろう。

カーキ フィールド メカ

「カーキ フィールド メカ」は、手巻き式の機械式ムーブメントを搭載したカーキ フィールドだ。パワーリザーブ約80時間のCal.H-50を採用している。無駄のないデザインと堅実な機能性で、信頼できる腕時計を求める人におすすめできる1本だ。

　文字盤には、3時位置に日付表示を配置している。1～12のアラビア数字インデックスの内周に、12時位置には24時、1時位置には13時といったように、24時間制で午後の時間を表すときの数字が書かれているのも魅力だ。

　ストラップはキャンバスまたはレザーを選べるため、好みに合わせたカスタマイズがしやすい。カーキ色のキャンバスストラップなら、カジュアルな服装にも合わせやすいだろう。

約10万円で購入できるハミルトンのメンズ腕時計

　10万円を少し超えても構わないという人には「アメリカン クラシック」から手の届きやすいモデルをおすすめしたい。自動巻きの機械式腕時計とクォーツ式腕時計から、それぞれ1本ずつ注目のモデルを紹介する。

アメリカン クラシック バリアント オート

「アメリカン クラシック バリアント オート」は、自動巻きの機械式ムーブメントCal.H-10を搭載したモデルだ。パワーリザーブは約80時間となっている。

　アメリカン クラシックらしい、シックな佇まいがバリアント オートの魅力だ。カーフレザーストラップと同じブラックにそろえた文字盤には、繊細なローマ数字のインデックスが横たわる。ロゴを12時下に、日付表示を3時位置に配した、余計な装飾を省いたデザインが潔い。

アメリカン クラシック ボルトン クォーツ

　個性的なモデルを求めているなら、トノー型ケースのクォーツ式腕時計「アメリカン クラシック ボルトン クォーツ」をおすすめする。1940年代から長く愛され続けてきたシリーズを、現代的にアレンジしたモデルだ。

　ブラウンのストラップとイエローゴールドカラーのケースを組み合わせ、ドレッシーなデザインに仕上げてある。6時位置にスモールセコンドを配置することで、小さいスペースに存在感を持たせているのが特徴だ。

　ケースサイズは縦31.6×横27mmと小ぶりである。スーツの袖からちらりとのぞかせれば、上品な印象を与えられるだろう。

カーキ ネイビー スキューバ オート

　価格は12万4300円と、“10万円”からは少しオーバーするが、最後に2024年にコレクションに加わった、最新「カーキ ネイビー スキューバ」を紹介しよう。

　「カーキ ネイビー スキューバ オート」は、ハミルトンが誇るマリンウォッチだ。海のみならず、陸上での使用も想定されたスタイリッシュな意匠を備えており、さまざまなシーンで活用することができるだろう。

　新作では、ビビットなカラーを用いたことが大きな特徴だ。文字盤外周やストラップにあしらわれたイエローが、アルミ製ベゼルインサートおよび文字盤のブラックとコントラストをなしており、明るい気持ちにさせてくれる。なお、掲載画像のイエローのほか、ピンクとオレンジのカラーリングモデルもラインナップされている。

　搭載するムーブメントは自動巻きCal.H-10。10万円程度で購入できるモデルの中で、約80時間のパワーリザーブを備えるモデルというのはそうそう多くはなく、ハミルトンはベーシックな価格帯においても高品質を保つ時計ブランドであることが分かる。

初めての高級腕時計にハミルトンを

　ハミルトンには、10万円程度の予算でも購入できるモデルが数多くある。高級腕時計が気になっていても、数十万円もするモデルはハードルが高いと思う人におすすめだ。

　10万円以下のモデルでも、ハミルトンの腕時計は機能性・デザイン性ともに十分に満足できるものだ。紹介した以外のモデルもチェックしてみると、その品質の高さがよく分かるだろう。デザインのバリエーションも多いので、高級腕時計の購入が初めてでも楽しんで選べるはずだ。