決め手は「肌の色との相性」！　カラフルなG-SHOCKを使って、腕時計の色選びを実践

腕時計を購入する際、色選びで迷うことはないだろうか。人は選択肢が多くなるほど、意思決定に時間がかかってしまうという。カラフルな腕時計が増えた現在、どれを選ぶか悩むのも納得だ。そこでカラーセラピストの視点から、「パーソナルカラー」を基準とした腕時計選びのヒントを作ってみた。サンプルとして用いたのは、カラーバリエーションの豊富なG-SHOCKだ。選ぶポイントは、肌の色とのマッチングである。

腕時計の色の選び方として。パーソナルカラーを知って損はなし！

　昨今、さまざまな色の腕時計が市場に流通している。時計店のケース越しに見るだけでもワクワクするカラフルなモデル。とはいえ、たくさんのモデルの中から1本を選ぼうとした時に、迷ってすぐには決められないといった経験はないだろうか？

　そこで提案したいのが、“パーソナルカラー”という考え方だ。パーソナルカラーとは「自身の色素とモノの色」の相性が良い色群のこと。赤が似合う、青が似合うという大雑把な分類ではない。例えば黄みがかった赤、明るい赤、くすみのある赤、といったように、同じ「赤」の中でも、自身に一番映える赤色を指す。

　また、パーソナルカラーの色群を日本の四季になぞらえて、「春」「夏」「秋」「冬」と4分類する。さらに、この分類はベースカラーとして、イエローとブルーに分けられる。

パーソナルカラーを知ると、どんなメリットがあるの？

　パーソナルカラーは感覚や好みで選ぶ色ではない。肌に合わせることで、肌の色を実際とは異なる見え方として知覚させるカラーのことだ。これは、人間の視覚の「錯視」という特性を利用している。

　例えば化粧の場合、肌色が健康的に見える色群がパーソナルカラーとなる。化粧の色合わせによっては、顔色を最良にしてくれるのだ。手や腕に関しても同じことが言える。腕時計を手首に載せてしっくりこない時は、合わない色群を選んだ時かもしれない。というわけで、パーソナルカラー4分類をふたつに分けた「イエローベース」と「ブルーベース」で、その人に合った色の時計を提案したい。

パーソナルカラーの恩恵を受けるためにも、まずは自身のパーソナルカラーを知ろう。

　簡易的な診断表を載せるので、当てはまる項目が多いタイプのパーソナルカラーを取り入れてみてほしい。

春（イエローベース）

　イエローベースの春タイプは、黄みを多く含んだ、鮮やかで明るい色を肌周りに当てると健康的に見える。明るく爽やかで、親しみやすい印象の人が多い。

春タイプの特徴
・肌は艶と透明感がある
・地毛はこげ茶で艶がある
・瞳がキラキラしている印象
・白目と黒目のコントラストがハッキリしている
・艶のあるゴールドやキラキラした物が似合うと言われる

夏（ブルーベース）

　ブルーベースの夏タイプは、青みを多く含み、かつビビッドではなく、穏やかな明るさの色を肌周りにあてた時に健康的に見える。上品でエレガントな印象の人が多い。

夏タイプの特徴
・肌はきめ細かく、薄い。荒れやすい傾向にある
・地毛は黒くマットな質感
・虹彩（黒目）は明るく瞳孔が見えやすい
・白目と黒目のコントラストは柔らかい
・マットなシルバーやパールが似合うと言われる

秋（イエローベース）

　イエローベースの秋タイプは、黄みを多く含みつつ、穏やかで暗い色、例えばスモーキーがかっていたり、くすみがかっていたりする色を肌周りに当てた時に、健康的に見える。シックで落ち着きのある印象の人が多い。

秋タイプの特徴
・肌は赤みが無くマットな質感
・地毛はこげ茶～黒で太く硬め
・虹彩（黒目）は吸い込まれそうに深く暗め
・瞳孔は見えにくい
・マットなゴールドやべっ甲が似合うと言われる

冬（ブルーベース）

　ブルーベースの冬タイプは、青みを多く含み、鮮やかさのある暗い色を肌周りに当てた時に健康的に見える。クールで華やかな印象の人が多い。

冬タイプの特徴
・肌が厚い。赤みが出にくく、荒れにくい傾向にある
・地毛は黒く艶があり太い
・白目と黒目のコントラストがハッキリしている
・真っ黒な服を着ても冠婚葬祭のような雰囲気が出ない
・艶のあるプラチナやダイヤモンドが似合うと言われる

錯覚を利用した簡易的な自己判断方法

　イエローベース（春・秋）かブルーベース（夏・冬）かが分かれば、しっくりくる色群が分かる。例えば、イエローベースは黄みの強い肌でゴールドや暖色が映えるし、ブルーベースはピンクが強い肌でシルバーや寒色に向く。

カラーバリエーション豊富なG-SHOCKで実践！　肌に載せた時にしっくりくるモデルとは？

　ここでQuestion！　どちらのG-SHOCKがイエローベースの肌に映える？　

　正解は上の珊瑚色が、春・秋のイエローベース全般に映える。ピンクに挑戦したいが、自身に似合うピンクが分からない、という方も多いのでは？　黄みが強い色が得意なイエローベースタイプは上の珊瑚色で間違いない。ブルーベースタイプなら、下の撫子色がお勧めだ。

　ピンクを身に着けるのには抵抗がある、という方もいるだろう。確かに日本では、昔から「青が男性、赤（ピンク）が女性」という考え方が根強い。しかしその考え方は、心理的に植え付けられたものかもしれない。事実、トイレの表示色ひとつとっても、国によって色は違う。色そのものにジェンダーはない。寒い季節になるとコートを筆頭に暗い色があふれるが、ぜひ色々なカラーに挑戦してみて欲しい。

イエローベースタイプ（春・秋）はこちらもお勧め！　「DW-5600NC-5JF」

　イエローベースタイプの得意色である香染（こうぞめ）色。黄みの強い色はイエローベースの肌を健康的に見せてくれる。

ブルーベースタイプ（夏・冬）はこちらもお勧め！　「GMD-S5600BA-6JF」

　ブルーベースタイプの得意色である藤色。青みの強い色はブルーベースの肌に透明感をもたらす。

パーソナルカラーというガイドラインを使いこなして時計選びをもっと楽しもう！　

「自分と向き合う」というと、内面に特化されがちだ。しかし、人間の色素も多様であり、ぜひ向き合って考えてみてほしい。自身の持って生まれた色素の傾向を知ることで、いっそう色選びを楽しむことができるのだ。これを機に、パーソナルカラーを時計選びのガイドラインに取り入れてみよう。

著書のプロフィール

伊藤　むつよ
時計とジュエリーに特化した異色のコンサルタント。催事会場・ブティックでのコンサルティングや色彩監修・色彩セミナー開催に加えて、実践型販売接客セミナーも行っている。時計メーカーの現役色彩監修者。J-color認定講師・カラーセラピスト・時計修理技能士２級などを保有。（株）parakeITO代表取締役。
HP： https://www.mutsuyo-ito-parakeito.com/