オーデマ ピゲはレディースも秀逸。ラインナップとアイテムの特徴を解説

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2024.04.29

腕時計業界をリードするオーデマ ピゲは、レディースモデルも秀逸だ。「ロイヤル オーク」を筆頭に、伝統と先進性、そして審美性が融合したアイテムがそろう。主なラインナップとおすすめアイテムの特徴を紹介しよう。

オーデマ ピゲ レディース


腕時計の名門「オーデマ ピゲ」

歴史と格式を併せ持つスイス腕時計の名門といえば、オーデマ ピゲである。1875年の創業以来、世界中のファンを魅了し続ける理由はどこにあるのだろうか? そこでオーデマ ピゲのこだわりと、レディース腕時計の選び方のコツを解説する。


1875年に誕生したスイスの高級時計ブランド

オーデマ ピゲの歴史は、1875年にさかのぼる。時計師の「エドワール=オーギュスト・ピゲ」と「ジュール=ルイ・オーデマ」は、スイスのジュウ渓谷にあるル・ブラッシュに時計工房を開いた。

若き時計師、ジュール=ルイ・オーデマ(1851–1918)とエドワール=オーギュスト・ピゲ (1853–1919)は、1875年にふたりの出身地であるスイス、ル・ブラッシュの村にアトリエを開設した。

ジュウ渓谷の職人のネットワークの力を熟知していたふたりは、複雑機構のメカニズムを手作業で製造する。

1972年にオーデマ ピゲの代表作「ロイヤル オーク」が誕生すると、マニュファクチュールで働くスタッフは飛躍的に増え、現在は世界各国にスタッフを有するメゾンへと成長した。

世界的な知名度を獲得したオーデマ ピゲだが、創業者一族は、経営を一度たりとも他者の手に渡したことがなく、職人の技術と伝統を守り続けている。

現在は、ル・ブラッシュ、ル・ロックル、メイランにオフィス社屋と工場を展開している。写真は、2021年に完成したコンプリケーションウォッチ メカニズムの専門アトリエ「マニュファクチュール・デ・セニョル」。


職人による小ロット生産が基本

オーデマ ピゲは、高度な技術力を要する複雑機構が得意だ。ムーブメントから一貫して製造を行うマニュファクチュールであるため、大量生産は難しい。大きな成長を遂げた現在でも、小ロット生産を基本としている。

オーデマ ピゲの職人は、伝統を守りつつも、最新のテクノロジーを駆使し、大胆なトレンドを生み出してきた。

1986年には、世界初となる薄型の自動巻きトゥールビヨン搭載ウォッチを開発する。2015年には、世界初のラップタイマークロノグラフ「ロイヤル オーク コンセプト ラップタイマー」を世に送り出した。

複雑機構の先駆者オーデマ ピゲは、1986年に世界初の自動巻きトゥールビヨンウォッチを発表。キャリバー2870を内蔵する18Kイエローゴールドケースのサイズは、縦32.8×横28.7mm、厚さ5.3mm。トゥールビヨン機構の直径はわずか7.2mmである。

2015年に登場した、世界初のラップタイマークロノグラフ「ロイヤル オーク コンセプト ラップタイマー」。キャリバー2923を搭載し、ダブルセンター秒針、フライバック機能、30分カウンターを装備。


オーデマ ピゲのレディースモデルを選ぶポイント

レディース腕時計を選ぶ際は、視認性はもちろん、文字盤のデザインやケースの大きさ、ベルトの素材もチェックしたい。また、文字盤のデザインや色は、時計全体の印象を左右する。白はフェミニンで高潔、黒はシックで高級感のある印象を与えるため、普段のファッションとの相性で選びたいところだ。

オーデマ ピゲのケースサイズ(レディース)は、33~38.5mm前後となっている。腕が細めの女性やスーツに合わせたい人は、小さめサイズが望ましい。逆に、メンズライクの着こなしには、大きめのケースがおすすめだ。

ベルトの素材は、レザー・ステンレススティール・18Kピンクゴールド・18Kホワイトゴールド・ラバーなど、さまざまな素材がそろう。

メタルベルトは高級感があふれるが、傷が付きやすいデメリットも。アクティブな人はラバーを、クラシックな雰囲気がお好みならレザーという選択肢もある。


オーデマ ピゲの代名詞「ロイヤル オーク」

オーデマ ピゲ ロイヤルオーク クロノグラフ

「ロイヤル オーク」は現在、オーデマ ピゲを代表するコレクションとして、素材やサイズ、機構、カラーなど幅広いバリエーション展開が行われている。

「ロイヤル オーク」は、初のステンレススティール製ラグジュアリースポーツウォッチとして、1972年に発売された。

「スポーティーでエレガント、現代のライフスタイルに合ったウォッチ」がコンセプトで、八角形のベゼルとステンレススティールケースがポイントだ。では、至極の一品をチェックしよう。

オーデマ ピゲ ロイヤルオーク クロノグラフ

ジェラルド・ジェンタが「デザインを一晩で描き上げた」という逸話を持つ「ロイヤル オーク」。1972年の発売当時は、ステンレススティールを高級腕時計に採用し、ゴールド製より高価な価格帯で発売するという発想がなく、「ロイヤル オーク」の誕生は、時計製造における歴史的な変革となった。


ロイヤル オーク クロノグラフ 26715OR.ZZ.1356OR.01

「クロノグラフ」とは、ストップウォッチ付き時計のことであり、「クロノスコープ」の機能のひとつだ。時間を正確に計測できるのはもちろん、スポーティーでアクティブな印象を与えることから、愛好家も多い。

「ロイヤル オーク クロノグラフ」Ref.26715OR.ZZ.1356OR.01は、ケースとベルトに18Kピンクゴールドを使用している。

ケースは38mmで、ベゼルには40個のブリリアントカットのダイヤモンドをセット。ギヨシェ彫り「グランドタペストリー」模様が施されたシルバーカラーの文字盤が女性らしさを引き立ててくれる。

オーデマ ピゲ ロイヤルオーク クロノグラフ

オーデマ ピゲ「ロイヤル オーク クロノグラフ」Ref.26715OR.ZZ.1356OR.01
自動巻き(Cal.2385)。37石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約40時間。18KPGケース(直径38mm、厚さ11mm)。5気圧防水。要価格問合わせ。


ロイヤル オーク オートマティック Ref.15550BA.OO.1356BA.01

オートマティック(Automatic)とは、自動巻き時計を指す。主ゼンマイを動力源とするためクォーツ式時計のように電池交換の必要はなく、また、腕の振りによって、自動的に主ゼンマイが巻き上げられる機構を持つ。

「ロイヤル オーク オートマティック」Ref.15550BA.OO.1356BA.01は、18Kイエローゴールドケースと天然ターコイズの文字盤が美しい。ターコイズは古来、“持ち主を危険から守る”特別な石として重宝されてきた。

ケースサイズは37mmで、水深50mまでの水圧に耐えられる。針には蓄光塗料が塗布されており、暗いところでの視認性も確保されている。

オーデマ ピゲ ロイヤルオーク クロノグラフ

オーデマ ピゲ「ロイヤル オーク オートマティック」Ref.15550BA.OO.1356BA.01
自動巻き(Cal.5900)。29石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約60時間。18KYGケース(直径37mm、厚さ9.3mm)。5気圧防水。869万円(税込み)。

搭載するムーブメントは自社製Cal.5900。厚さわずか3.9mmでありながら、約60時間のパワーリザーブを備えている。


ロイヤル オーク クォーツ Ref.67651SR.ZZ.1261SR.01

腕時計は、「クォーツ式」と「機械式」に大別される。クォーツ式とは、クォーツ(水晶振動子)を電気エネルギーで振動させて針を動かす力を生み出す仕組みだ。定期的な電池交換が必要となるが、時間精度が機械式に比べて極めて高い。

「ロイヤル オーク クォーツ」Ref.67651SR.ZZ.1261SR.01は、33mm径のステンレススティールケースを採用している。ベゼルは18Kピンクゴールド製で、40個のブリリアントカットダイヤモンドがまばゆいばかりの輝きを放つ。

リュウズ・リンクも18Kピンクゴールドで統一されており、華やかで洗練された印象だ。

オーデマ ピゲ ロイヤルオーク

オーデマ ピゲ「ロイヤル オーク クォーツ」Ref.67651SR.ZZ.1261SR.01
クォーツ(Cal.2713)。7石。SS×18KPGケース(直径33mm、厚さ7mm)。5気圧防水。374万円(税込み)。


派生モデル「ロイヤル オーク オフショア」

オーデマ ピゲ ロイヤルオーク オフショア

スポーティーな印象が強い「ロイヤル オーク オフショア」。ケースは大ぶりになるが、その分存在感はたっぷり。オンオフ問わず、女性の装いをサポートしてくれるだろう。

「ロイヤル オーク オフショア」は、「ロイヤル オーク」をよりスポーティーに表現したコレクションだ。中にはダイヤモンドなどの華やかな装飾が加わったモデルもある。ケースは大ぶりだが、近年ではメンズライクなレディースウォッチは各社からラインナップされているため、ぜひ気軽に身に着けておしい。おすすめのアイテムを見ていこう。


ロイヤル オーク オフショア クロノグラフ Ref.26231ST.ZZ.D002CA.01

イエローゴールドや18Kピングゴールドなどの華やかなモデルと比較して、シックな美しさが際立つのが「ロイヤル オーク オフショア クロノグラフ」Ref.26231ST.ZZ.D002CA.01だ。

37mmのステンレススティールケースに、ブラックラバーベルトを組み合わせたアイテムで、普段着はもちろん、スーツにも合わせやすい。「レディ・タペストリー」模様のブラック文字盤と、ベゼルのダイヤモンドが日常のファッションスタイルをソフィスティケートされたゾーンへと引き上げてくれる。

5気圧防水性能を備えた自動巻きクロノグラフは、実用性も非常に優れている。

オーデマ ピゲ ロイヤル オーク オフショア クロノグラフ

オーデマ ピゲ「ロイヤル オーク オフショア クロノグラフ」Ref.26231ST.ZZ.D002CA.01
自動巻き(Cal.2385)。37石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約40時間。SSケース(直径37mm、厚さ12.4mm)。5気圧防水。533万5000円(税込み)。

ケースバックからは、搭載する自社製ムーブメントCal.2385の精細なメカニズムの動きを鑑賞することができる。


ロイヤル オーク オフショア ミュージックエディション Ref.77600CE.OO.A002CA.01

「ロイヤル オーク オフショア ミュージックエディション」は、音楽の世界をテーマにしたモデルである。

ラインナップは全6種類。おすすめは「ロイヤル オーク オフショア ミュージックエディション」のケースサイズ37mmのブラックセラミックモデルだ(限定250本)。

文字盤は、レコーディングスタジオのイコライザーをイメージし、ユニークなデザインとカラフルな色使いに心が躍る。

ベルトは、モザイクエフェクト装飾付きのブラックラバーだが、ターコイズブルー・イエロー・グリーンのラバーベルトが付属しているので、その日の気分や服装に合わせて付け替えが楽しめる。

オーデマ ピゲ ロイヤルオーク オフショア

オーデマ ピゲ「ロイヤル オーク オフショア ミュージックエディション」Ref.77600CE.OO.A002CA.01
自動巻き(Cal.5909)。29石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約60時間。ブラックセラミックケース(直径37mm、厚さ12.1mm)。5気圧防水。世界限定250本。599万5000円(税込み)。


唯一無二のデザイン「ロイヤル オーク コンセプト」

オーデマ ピゲ ロイヤルオーク コンセプト

2002年の登場以来、さまざまなモデルがラインナップされてきた「ロイヤル オーク コンセプト」。写真は2024年、オートクチュールデザイナーであるタマラ・ラルフとのコラボレーションモデルとして発表された1本。フロステッドゴールドのケースと多層構造のダイアルが特徴的だ。

「ロイヤル オーク コンセプト」は、ロイヤル オーク誕生30周年にあたる2002年に登場した前衛的なデザインとハイテク素材、革新的な技術を融合させた唯一無二のコレクションだ。文字盤のテクニカルなデザインは、時計好きにはたまらない。


ロイヤル オーク コンセプト フライング トゥールビヨン “タマラ・ラルフ”

「トゥールビヨン」とは、「アブラアン‐ルイ・ブレゲ」によって発明された複雑機構で、調速機と脱進機がキャリッジと呼ばれる、一定の時間ごとに1回転するパーツ内に収められている。

トゥールビヨン搭載モデルは、文字盤の6時位置がスケルトン仕様になっており、キャリッジが回転する様子をじっくり鑑賞できるのが特徴だ。
「ロイヤル オーク コンセプト フライング トゥールビヨン “タマラ・ラルフ”」は、オートクチュールデザイナーであるタマラ・ラルフとのコラボレーションによる、世界限定102本の数量限定モデルだ。

ブラウン、ブロンズ、ゴールドのグラデーションカラーで構成されるダイアルに、円が折り重なったデザインのフライング トゥールビヨンが配されている。その中央に19個のブリリアントカットダイヤモンドをパヴェセット。

時計でありながら、まるで宝飾品のような美しさだ。ケースサイズが38.5mmと大きめなので、ファッションの主役級といっても過言ではない。

オーデマ ピゲ ロイヤルオーク コンセプト

オーデマ ピゲ「ロイヤル オーク コンセプト フライング トゥールビヨン “タマラ・ラルフ”」
手巻き(Cal.2964)。17石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約72時間。18KPGケース(直径38.5mm、厚さ11.9mm)。2気圧防水。世界限定102本。要価格問い合わせ。

オーデマ ピゲ ロイヤルオーク コンセプト

ケースは、フィレンツェに伝わる鍛金技法による、フロステッドゴールド仕上げが施されている。アリゲーター製ストラップはブロンズカラーの他、ブラウンカラーも付属。

ケースバックを見ると、フライングトゥールビヨンから外側に向かって5つの円が広がるような装飾が施されている。


伝統と革新「CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ」

CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ

カラフルな文字盤も展開されている「CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ」。ぜひお気に入りの1本を見つけてほしい。

「CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ」は、2019年1月に発表されたシリーズだ。「11.59」は新しい日付に変わる直前の時間で、「CODE」という名称には、Challenge(挑戦)・Own(継承)・Dare(追求心)・Evolve(進化)という意味が込められている。


CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ オートマティック Ref.77410OR.OO.A623CR.01

「CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ オートマティック」Ref.77410OR.OO.A623CR.01は、18Kピンクゴールドのケースとプラムカラーのベルトによる温かみのあるカラーが魅力だ。

深みのあるパープル文字盤に、蓄光処理を施したピンクゴールドの針が時を刻む。「大きな竹斑入り」のパールパープルアリゲーターストラップは、見た目の高級感はもちろん、耐久性も高い。

ケースは一見、円形のようだが、バックケースの間に八角形のミドルケースを挟み込んだ3層構造になっている。他のシリーズにはない独特の立体感を堪能しよう。

CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ

オーデマ ピゲ「CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ オートマティック」Ref.77410OR.OO.A623CR.01
自動巻き(Cal.5900)。29石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約60時間。18KPGケース(直径38mm、厚さ9.6mm)。3気圧防水。467万5000円(税込み)。


美を体現するオーデマ ピゲのレディースモデル

オーデマ ピゲは、複雑機構のスペシャリストであり、スイスの腕時計業界をけん引する存在である。創業からの伝統を守りながらも、常に大胆な挑戦を続け、現在に至るまでに数々の名機を生み出してきた。

オーデマ ピゲのレディースモデルは、女性の美しさを引き出してくれるような独特なデザインが魅力だ。緻密な手作業でひとつひとつ組み立てられるだけに、容易には手に入らないが、一度手にすれば、末永く寄り添ってくれる相棒となるだろう。


Contact info:オーデマ ピゲ ジャパン Tel.03-6830-0000
参考:https://www.audemarspiguet.com/ja


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