高級腕時計に憧れを持っているなら、一度は手にしてみたいブランドとして、オメガの名前を挙げるユーザーが少なくないだろう。しかし、高品質なオメガウォッチは決して安くない。また、価格帯の幅も広く、初めて高級腕時計を購入しようと思った時に、プライスタグを見て躊躇してしまったという経験もあるかもしれない。そこで本記事では、“初めてオメガを購入するユーザー”を想定したうえで、無理のない予算に合わせた、ベーシックなモデルを紹介していく。
初めてオメガを購入するユーザーにとって、現実的な価格帯のモデルを知る
オメガは「スピードマスター」や「シーマスター」といったフラッグシップコレクションを筆頭に、世界の注目を集める時計ブランドだ。高性能な時計を作っているオメガは、オリンピックの公式計時を務めているほか、一部モデルでNASAの公式装備品として認定も受けている。
そんなオメガの中で、初めて同ブランドのモデルを購入するユーザーが、選択肢に入れやすい価格帯のモデルにはどんなものがあるのだろうか?
オメガの中で最もベーシックなモデルの価格はいくら?
2024年6月現在、オメガのメンズウォッチの中でベーシックな価格のモデルとしては、70万4000円の「デ・ヴィル プレステージ」が挙げられる。また、「シーマスター ダイバー 300M」の85万8000円、ナイロンストラップを備えた「スピードマスター プロフェッショナル」の107万8000円 などが、手を出しやすい。
もちろん、どのコレクションでも、性能が高かったり貴石や貴金属を使っていたり、あるいは特別仕様だったりするモデルには、高い価格が設定されている。より手の届く価格帯でオメガウォッチを手に入れたい場合、スタンダードタイプを狙おう。
オメガウォッチは高い? 安い?
「高級腕時計の価格が上がっている」といった会話を、聞いたことがあるかもしれない。オメガに限った話ではなく、為替の影響、世界的なインフレ、原材料の高騰などといった複合的な理由で、さまざまなモノの価格が上昇している昨今、高級腕時計もまた、値上がりしている状況だ。とはいえ、オメガウォッチが上質な外装やマスター クロノメーター認定ムーブメントに代表される、高いユーティリティーを備えており、加えて時計市場で、こういった“高品質な高級腕時計ブランド”としてのブランディングに成功していることを考慮すれば、現在の価格は提供される“価値”に対して適正だ。
また、高級腕時計は入手してから10年、20年……そして世代を超えて使い続けていくタイムレスなツールである。顧客は、オーバーホールや修理を繰り返して、末永くその腕時計を愛用していく。そのため高級腕時計ブランドでは、経年で消耗した交換パーツの製造や保持を行い、かつ複雑なメカニズムのオーバーホールができる人材やノウハウの育成を行っている。高級腕時計の価格には、こういった維持費を含めた経営コストも反映されている。オメガウォッチは高額だが、安心して長く使い続けていける素地が培われているのだ。
初めてオメガを購入するユーザーが、手の届きやすいモデルとは?
高級腕時計として、価格に見合った価値を提供するオメガ。もっとも、初めての購入ともなれば、“予算”があるだろう。
オメガの現行ラインナップの中で比較的ベーシックな価格帯に位置する、手の届きやすいモデルと、それぞれの特徴を解説していこう。
デ・ヴィル プレステージ
自動巻き(Cal.8800)。35石。2万5200振動/時。パワーリザーブ約55時間。SSケース(直径40mm、厚さ9.9mm)。30m防水。70万4000円(税込み)。
「デ・ヴィル」は、シンプルでスマートなデザインが特徴のコレクションだ。オメガの中でも、エレガンスを体現している。
デ・ヴィルはさまざまなバリエーションが展開されているが、本記事ではクラシカルかつモダンなモデルとして、「デ・ヴィル プレステージ」を掲載しよう。定価70万円台からと、オメガのメンズウォッチでは、手が届きやすい。
デ・ヴィル プレステージは、2022年に第3世代として刷新された。優雅なローマ数字インデックスや、ブレスレットモデルであればポリッシュ仕上げを施した7連のコマといった第2世代の魅力を残しつつ、ケースの形状や素材使いがアップデートされている。
シーマスター アクアテラ
自動巻き(Cal.8900)。39石。2万5200振動/時。パワーリザーブ約60時間。SSケース(直径41mm、厚さ13.2mm)。150m防水。91万3000円(税込み)。
人気のコレクション「シーマスター」には、スーツスタイルにも合うスマートなシリーズ「アクアテラ」が用意されている。定価90万円台からと、比較的手が届きやすいモデルが多い。
150mの防水性能を備えながら、スポーティーすぎず洗練されたデザインに仕上げられている。ストラップ素材はレザー、金属、ラバーがラインナップされており、文字盤カラーのバリエーションも幅広い。モデルにもよるが、文字盤にあしらわれた豪華ヨットのウッドデッキを思わせる横ストライプのパターンが印象的だ。
シーマスター ダイバー 300M
自動巻き(Cal.8800)。39石。2万5200振動/時。パワーリザーブ約55時間。SSケース(直径42mm、厚さ13.6mm)。30気圧防水。85万8000円(税込み)。
「シーマスター ダイバー 300M」も、手の届きやすいオメガとして挙げられる。名前の通り、300m防水の性能を備えたダイバーズウォッチだ。
100万円を超えるモデルが多いものの、予算があるユーザーは、80万円台のモデルが狙い目だ。爽快なブルーカラーは、これからの季節の装いにも最適。ヘリウムエスケープバルブ、逆回転防止ベゼルなど、本格的なダイバーズウォッチとしての性能も申し分のないハイスペックモデルだ。
少し価格は上がるものの、クロノグラフ搭載モデルもラインナップされているので、予算に余裕があればほかのモデルもチェックしてみてほしい。
コンステレーション
クォーツ(Cal.4564)。SSケース(直径36mm、厚さ10.0mm)。30m防水。46万2000円(税込み)。
フォーマルな時計が好みなら、オメガの伝統を現代に再解釈したコレクション「コンステレーション」がおすすめだ。クォーツモデルの価格は46万2000円となっている。
かつて、各地の天文台で時計の精度を競うコンクールが行われていた。オメガは、1931年のジュネーブ天文台で行われた6つの試験のすべてで精度記録を打ち立てるなどといった歴史を有しており、この歴史を象徴して、天文台から見える星座を意味する“コンステレーション”を名前に冠しているのが、本コレクションである。そのため、星や天文台をモチーフとした意匠を特徴としており、オメガの伝統を体現しつつ、ロマンにあふれた腕時計だ。
長く使えるオメガ時計
オメガは、豊富なラインナップも魅力のブランドだ。数々の歴史的イベントにも立ち会った、スピードマスターからエレガントなデ・ヴィルまで、幅広いテイストの腕時計がある。本記事で紹介したコレクションを参考にしつつ、自分の好みに合った、そして長く愛用できる、お気に入りの1本を見つけてみてほしい。
参考サイト:https://www.omegawatches.jp/
https://www.webchronos.net/features/52685/
https://www.webchronos.net/features/79388/
https://www.webchronos.net/features/106940/