国産腕時計の象徴である「カシオ」は、単に“時間を告げる道具“というのではなく、それ以上の価値を持ち合わせている。舶来の高級時計とは違う価値観で、カシオは独自の技術力と革新性を持って時計業界に新たな風を吹き込んできた。この記事では、カシオの腕時計がいかに世界中の愛好家から支持されるか、その理由を深掘りし、各コレクションの特徴と、おすすめしたいモデルを紹介する。
カシオが腕時計愛好家から支持を集める理由
カシオは国内時計市場で高いシェアを誇っている。その原点は、「カシオ計算機株式会社」という名が示すように、電卓から派生した電子機器や電子システムの分野である。
カシオは、世界初の小型純電気式計算機を市場に投入したことはあまりに有名だ。腕時計製造への進出は、その技術力から始まった製品開発であり、電子技術の利点を活かした高い精度と耐久性を新たに腕時計にもたらしたのだ。
カシオの腕時計は、機能性とデザイン面での双方で、遺憾無くアドヴァンテージを訴求している。デジタル技術の先駆者としてのバックボーンが、時計製造の分野においても独自の存在感を示す要素となっているのである。
では、電子機器メーカーの最先端企業、カシオが製造する腕時計の何が魅力なのか、機能・デザインの両面から解説しよう。
精度や耐久性への揺るぎない哲学
カシオの腕時計の特徴として、まず“高精度への追求”が挙げられる。この高精度は、カシオが電子機器分野で培った先進的な技術力に基づいており、そのアプローチはスイス高級腕時計とは、一線を画すものである。
例えば、カシオは独自の波動法を用いて、メカニカルウォッチのレベルをはるかに凌駕した時刻精度を毎日±1秒以内に保つ技術を開発した。この技術は、外部の温度変化や機械的な衝撃にも強い安定性を誇り、あらゆる環境下においての精密な時間計測が可能である。
また、耐久性においてもカシオは特筆すべき特徴を持つ。特に「G-SHOCK」は、従来の腕時計の「壊れやすい」というイメージを180度くつがえす、「落としても壊れない時計を作りたい」という創業者の思想から誕生し、耐衝撃構造を核にした徹底した設計が施されている。
この耐衝撃構造は、時計内部の重要な部品を保護するために、浮かせるように配置することで衝撃を吸収し、腕時計が落下や強い衝撃を受けても機能を維持できるように設計された。G-SHOCKはこうした堅牢な設計により、タフネスをコンセプトにした新たな腕時計の価値を市場に確立したのである。
ビジネスシーンにマッチするデザインや機能
カシオは多彩なコレクションを展開しており、ビジネスシーンに向くモデルも数多くラインナップされている。ニーズに合わせたチョイスが可能だ。
例えば、G-SHOCKはプライベート用の時計というイメージを持たれがちだが、耐衝撃性や高い防水性は仕事でも何かと役立つだろう。メタル製のモデルはビジネスシーンでの評価が高い。ワールドタイムや、リマインダーなど便利な機能も豊富である。
洗練された上品なデザインが特徴的なオシアナスは、ビジネスフォーマルに適した腕時計だ。ソーラー駆動やGPS機能といった、ビジネスシーンに役立つ機能も多数備わっている。
カシオを代表するコレクション
シンプルなベーシックラインからコスパの高い機能系ラインまで、カシオには幅広いモデルがそろっている。ブランドを代表するコレクションの特徴を見ていこう。
タフな構造が魅力「G-SHOCK」
カシオが世界に誇る「G-SHOCK」は、タフネスを徹底的に追求した腕時計だ。耐衝撃性に加え、耐振動性や防水性にも優れており、さまざまなシーンで安心して使える。
幅広いデザインを展開していることも、G-SHOCKの大きな魅力である。カジュアル向けやビジネス向けのみならず、女性やキッズに適したモデルも多い。
さらには電波受信やソーラー駆動など、G-SHOCKは電子技術を駆使した機能面においても充実している。スマートフォン連携、心拍計測機能といったデバイスクラスの最新テクノロジーを取り入れているモデルもある。
世界レベルのハイスペック「エディフィス」
「エディフィス」はカシオの最先端技術を凝縮したコレクションである。見た目はスポーティーなメタル製アナログ表示ウォッチだが、多彩な機能による高い実用性も備わっている。
エディフィスはいくつかのシリーズが展開されており、それぞれに特徴がある。例えば、「EFR-S108」はファッショナブルなデザイン、「ECB-2200」は空気が流れるようなサイドビューが特徴的なシリーズだ。
ケース・ベゼル・ベルトの組み合わせ次第で、スタイリッシュな装いも。オンオフ問わず活躍してくれるだろう。
革新技術と洗練デザインの機能美「オシアナス」
スーツスタイルに合うカシオ腕時計を選ぶなら、エレガンスと高機能を両立させた「オシアナス」がおすすめだ。洗練されたデザインはビジネスシーンに違和感なく馴染む。
オシアナスという名前は、海の神「オケアノス」に由来している。ブランドロゴは波をモチーフとしているほか、海をイメージしたオシアナスブルーからは「青」への強いこだわりもうかがえる。
初出は2004年、20年の節目を迎えるシリーズ。オシアナスならではの独特なテイストで人気を集め、現在はG-SHOCKと並ぶブランドステイタスを得ている。
腕時計のスタンダードを追求「CASIO Collection」
「CASIO Collection」は豊富なラインナップと入手しやすい価格帯が魅力的なコレクションである。自分に合う1本を低予算で入手できるため、エントリーモデルとして若いビジネスマンにおすすめだ。
デジタル表示とアナログ表示のモデルがあるほか、ケース・ベゼルの素材もメタルや樹脂のモデルが用意されている。利用シーンをイメージして選びやすいだろう。
アフォータブルな価格でありながら、機能面での信頼性も高い。ワールドタイム・カレンダー・ストップウォッチなど、モデルごとにさまざまな高機能が搭載されている。
コレクション別のおすすめカシオ腕時計
カシオを代表するコレクションの中から、おすすめのモデルを厳選して紹介する。腕時計選びで迷った際の参考にしてほしい。
G-SHOCK「GMW-B5000D-1JF」
タフソーラー。SSケース(縦49.3×横43.2mm、厚さ13mm)。20気圧防水。7万7000円(税込み)。
G-SHOCKの初代モデルは、1983年に登場した「DW-5000C」だ。その初代モデルをフルメタル化し、さらに先進テクノロジーを多数搭載した腕時計が「GMW-B5000D-1JF」だ。
スクエアデザインをステンレススティールで包み込んだことにより、よりスペシャル感が全面に。ベルトのディンプル加工は初代モデルの樹脂ベルトのデザインを継承したものだ。
時刻修正システムやワールドタイムなど、きわめて高い実用性を備えている点も心強い。フルに充電しておけば機能を使用し続けても、ソーラー発電なしで約10カ月駆動し続ける。
エディフィス「EFR-S108」
クォーツ。SSケース(直径39.9mm、厚さ7.8mm)。10気圧防水。2万2000円(税込み)。
エディフィスの人気シリーズ「EFR-S108」には、カラーダイアルや薄型ケース、八角形ベゼルを採用したファッショナブルなモデルがそろっている。
ブルーダイアルの「EFR-S108DJ-2AJF」なら、黒や紺のダークスーツに合わせやすい。八角形のフラットベゼルはスポーティーさが全面にあふれ、オフの日のコーディネートにも合わせやすい。
約7.8mmと厚みを抑えたケースは袖に引っ掛かりにくく、快適な装着感を得られる。水に濡れるシーンでも、安心して使える10気圧防水が実に頼もしい。
オシアナス「クラシックライン OCW-T2600-1AJF」
タフソーラー。Tiケース(直径42.8mm、厚さ10.7mm)。10気圧防水。11万円(税込み)。
オシアナスは上質さと多機能を追求するクラシックラインだ。ビジネスシーンで輝くモデルとして、シンプルなクロノグラフデザインの「OCW-T2600-1AJF」をぜひおすすめしたい。
大型のダイアルは視認性が高く、文字板を2枚重ねて立体感を演出している。メタルの質感を引き出す仕上げが細部にまで施されており、洗練された印象を与えられるだろう。
世界を飛び回る人に便利な2都市時刻同時表示が搭載されている。簡単なリュウズ操作でワールドタイムの都市変更を行うことが可能だ。
「CASIO Collection STANDARD」MW-240-1BJH
クォーツ。樹脂ケース(直径43.6mm、厚さ10.3mm)。5気圧防水。3,300円(税込み)。
「CASIO Collection STANDARD」は、CASIO Collectionの中でも時計の基本機能とデザイン性にこだわったシリーズだ。シーンを問わず使いやすいモデルが並んでいる。
読み取りやすいアナログダイアルが特徴的な「MW-240-1BJH」なら、普段使いと仕事の両方で活用できる。5気圧防水機能が備わっているため、多少の水濡れにも強い。
入手しやすい価格で提供されている点も大きな魅力である。「CASIO Collection」の豊富なラインナップから、他にも数本選んで使い分けるのもよいだろう。
カシオ腕時計の魅力を堪能しよう
カシオの時計といえば「G-SHOCK」があまりにも有名だが、他にもさまざまな人気コレクションを展開している。最先端技術を凝縮した「エディフィス」や、洗練されたデザインを特徴に持つ「オシアナス」は、最低限チェックしておきたい。
カシオの腕時計を手に取り、優れた技術力と革新性を体感してみよう。
参考サイト:https://www.casio.com/jp/
https://www.webchronos.net/features/112260/
https://www.webchronos.net/features/111768/
https://www.webchronos.net/features/111767/