シチズン時計のブランドの中でも、特別な腕時計を探している人には「カンパノラ」をおすすめしたい。妥協のない技術によって、独創性と芸術性を有するブランドであるためだ。そこで、カンパノラが展開するモデルからおすすめの6本を、ブランドの魅力とともに紹介しよう。
カンパノラの時計を選びたい理由
カンパノラは2000年にその歴史をスタートした、シチズン時計の最高級ブランドである。初代カンパノラは、永久カレンダーを搭載したコンプリケーションモデルで、初代モデルに始まるカンパノラの芸術性は、現在も衰えることを知らない。
他にはない独創性と芸術性
カンパノラは、シチズン時計の技術力を生かしながら「宙空の美」をデザインコンセプトに掲げ、「時を愉しむ」ための時計を展開している。遊び心と斬新なアイデアを、カンパノラの腕時計から感じることができる。
職人たちの手による漆塗りの文字盤は、カンパノラの大きな特徴だ。他にも日本の工芸技法を取り入れ、宇宙のきらめきを腕時計に表現している。和文化を生かしたデザインがお好きなら、カンパノラの魅力をより強く感じられるだろう。
複雑機構ををクォーツウォッチで提供するのも、カンパノラの特徴で、シチズン時計の技術がこれを可能にし、これがカンパノラに機能美をも与えている。
宇宙を感じられるカンパノラの時計
カンパノラのデザインモチーフには宇宙が多く使われている。その中から、星の動きや宇宙から見た夜景といったコンセプトで、宇宙を強調して作られた3本を紹介しよう。
コスモサイン コレクション
「コスモサイン コレクション」は「天空の星をつかむ」というコンセプトのもと、星の動きや月の満ち欠けを腕時計の上に表示するコレクションだ。星座盤が4本、月齢盤が1本ラインナップされている。
「AO4016-11E」は星座盤を備える、150本しか販売されていない限定モデルだ。漆黒の文字盤には、北緯35度の全天星座が表現されている。直径45mmと存在感のあるケースに表現された宇宙が、着ける人のロマンを呼び起こすだろう。
ストラップは、希少なスモールクロコダイルを使用。高級感を与える素材遣いにも、カンパノラの妥協のないウォッチメイキングが感じられる。
クォーツ(Cal.4398)。SSケース(直径45mm、厚さ14.1mm)。日常生活防水。限定150本。シチズン フラッグシップストア、シチズン プレミアムドアーズのみの特定店限定モデル。39万6000円(税込み)。
メカニカル コレクション 千夜燈(ちよのとぼし)
カンパノラには、機械式ムーブメントを搭載した「メカニカル コレクション」もある。ムーブメントは、スイスのラ・ジュー・ペレ社が製造したものだ。メカニカル コレクションの腕時計の中では、スイスの時計職人と会津漆の伝統工芸士の技が融合した類い稀なモデルが揃う。
コレクションの中で、ひときわ強く宇宙を感じるのが、「千夜燈(ちよのとぼし)」と名付けられた「NZ0000-15F」である。文字盤には、はるか宇宙から眺めた都市の夜景が表現されている。金粉を蒔いた漆に貝を貼り、その上に黒漆を塗って、きめ細かく研ぎ出す手法で作られている。
インデックスの内側に配された目盛りや針、ストラップのステッチは金色だ。黒を基調とした腕時計のアクセントとなり、華やかさを添えている。
自動巻き(Cal.Y513)。25石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約42時間。SSケース(直径42mm、厚さ14mm)。日常生活防水。96万8000円(税込み)。
グローバルアート コレクション 天
2022年、カンパノラから新たに「グローバルアート コレクション」が誕生し、ブランド初となる、フライングトゥールビヨンを搭載した2モデル、「天」と「地」が同時リリースされた。いずれにもメカニカル コレクションと同様、ラ・ジュー・ペレ社のムーブメントと会津漆が採用された。
天「NZ3000-01L」はその名の通り、宇宙を表現したモデルだ。「無限の宇宙を描く」をデザインコンセプトとし、神秘的な宇宙を文字盤に再現している。螺鈿(らでん)細工で星々を、プラチナ粉で星雲を表現している。
フライングトゥールビヨンはキャリッジが浮いて見える機構で、精度を保つには高い技術がいる。デザイン面はもちろん、技術面でも秀逸な1本と言ってよいだろう。
手巻き(Cal.Y392)。29石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約90時間。18KWGケース(直径42mm、厚さ10mm)。日常生活防水。限定5本。シチズン フラッグシップストアのみの特定店限定モデル。935万円(税込み)。
複雑機構を楽しめるカンパノラの時計
クォーツ式時計で複雑機構を楽しめる「コンプリケーション コレクション」も、カンパノラの醍醐味が堪能できるコレクションだ。コンプリケーション コレクションから、異なる機構が搭載されている、おすすめの3モデルをピックアップしよう。
パーペチュアルカレンダー
「AG6250-09E」は、トノー型のケースにカンパノラの技術を詰め込んだコンプリケーションウォッチだ。西暦2000年の前後200年の時を自在に表示できるパーペチュアルカレンダー(永久カレンダー)が搭載されており、うるう年が自動で調整される。
立体感のある黒の文字盤に、時・分・秒針はもちろん、年針・月針・日針・曜日針がおのおのの場所で時を刻む。年針が配置される独創的な渦巻き模様も相まって、眺めているだけで時間旅行に誘われそうな、ロマン溢れる1本だ。ローマ数字インデックスの内側には、月の名前を記したアルファベットが配置されている。
クォーツ(Cal.6704)。SSケース(縦52.8mm、横41mm、厚さ15.7mm)。日常生活防水。41万8000円(税込み)。
ミニッツリピーター 皨雫(ほしのしずく)
次は、ミニッツリピーターを備えたモデルをおすすめしたい。ミニッツリピーターは、1時間・15分・毎分ごとにチャイムで時を知らせる複雑機構だ。
「皨雫(ほしのしずく)」の名が付いた「AH7060-53F」は、ミニッツリピーターを備えたシリーズの1本である。「皨雫」にはミニッツリピーターの他、パーペチュアルカレンダー、デイ&デイト表示/24時間表示、デュアルタイム機能、ローカルタイム機能、ローカルタイムアラームが搭載されている。
透明感のあるミニッツリピーターの音色を聞けば、古きよき機械式時計を身に着けているかのような、懐古的なロマンを感じられるかもしれない。
クォーツ(Cal.6762)。SSケース(直径42.5mm、厚さ15.5mm)。日常生活防水。46万2000円(税込み)。
グランドコンプリケーション 深緋(こきあけ)
カンパノラで複雑機構を存分に楽しみたいなら、「グランドコンプリケーション」がよいだろう。「深緋(こきあけ)」の名が付いた「AH4081-17W」は、ムーンフェイズも搭載されている。
クロノグラフ、永久カレンダー、ミニッツリピーター、ムーンフェイズは時計の4大複雑機構だ。全てがそろった腕時計は、まさに時計製造の歴史が詰まったタイムピースと言えるだろう。
モデル名の「深緋」は、「ふかひ」「こきひ」とも呼ばれる、日本の伝統色だ。この深い赤色を文字盤やモデルに取り入れることで、落ち着きのある配色に仕上げられている。
クォーツ(Cal.6772)。SSケース(直径43mm、厚さ16.5mm)。日常生活防水。48万4000円(税込み)。
カンパノラが創り出す世界をその手に
シチズン カンパノラは、独創的な世界観を持つブランドだ。小さなタイムピースの中に、壮大な宇宙が表現され、人々の心を魅了する。カンパノラの時計に出会えば、きっとその世界に引き込まれるだろう。
どのモデルがよいか迷うときは、ぜひモデルごとのコンセプトを知ってほしい。それぞれに込められた思いを理解することで、自分が手に取るべき腕時計が見つかるはずだ。紹介した6本を参考に、これぞと思えるカンパノラを探してみよう。
参考サイト:https://campanola.jp/
https://www.webchronos.net/features/106145/
https://www.webchronos.net/features/93839/
https://www.webchronos.net/features/87483/