1881年、服部時計店として、その歴史をスタートさせたセイコーウオッチ。「精巧な時計の生産に成功する」という思いから、92年、時計工場に「精工舎」と名付け、1924年に初めてSEIKOの名を冠した腕時計を発売した。つまり、2024年はセイコーというブランドが誕生して100周年となる。そんな節目を迎えたセイコーによる、24年の新作時計をまとめて紹介する。
白磁の文字盤が際立つ。セイコー プレザージュの2024年新作「クラフツマンシップシリーズ」
「日本の伝統工芸に光を当て、機械式腕時計で日本の美を発信」することを志向する、セイコー プレザージュの「クラフツマンシップシリーズ」。本シリーズは、このコンセプトを象徴するクラフトマンシップが発揮されたダイアルを特徴とする。ダイアルに「琺瑯」「漆」「有田焼」「七宝」といった、日本で培われてきた伝統工芸の手法が用いられているのだ。このうち、400年以上にわたって技術が受け継がれてきたという「有田焼」ダイアルを用い、新作モデルが登場した。
自動巻き(Cal.6R5H)。24石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約72時間。SSケース(直径40.6mm、厚さ12.5mm)。10気圧防水。25万9600円(税込み)。
本作を見てまず目を引くのが、有田焼の白磁のダイアルだ。磁気特有の光沢を持ったダイアルは優美で、このダイアルを際立たせるために、シンプルなバーインデックスが採用されている。もっともシンプルとはいえ、凝ったディテールを備えている。例えばインデックスの内側には細かな文様が施されており、また、その外周は曲面を宿しており、加えて6時位置のインダイアルは椀状にくぼみを与えられている。
この凝った文字盤の上から釉薬をかけて焼き上げることで、わずか直径31.6mm、厚さ1mmというサイズでありながら、シンプルながらも陰影のあるダイアルを実現しているのだ。クラシカルな青い針も、この白磁にエレガンスを添えている。分針と秒針がダイアル側に曲げられているのも、好ましい。
ステンレススティール製のケース、ブレスレットはサテン仕上げを基調に、ベゼルや稜線の面取り部分、ブレスレットの中央のコマはポリッシュ仕上げが与えられている。ダイヤシールド加工によって、傷つきづらい外装となっている点も、特筆すべきだ。
定価は税込み25万9600円。2024年7月6日(土)より、販売がスタートする。
1969年に登場したモデルのヘリテージデザインを進化させたキングセイコー「KS1969」
2021年、セイコー創業140周年の節目に復活したキングセイコー。キングセイコーは、1961年に同社がグランドセイコーに次ぐ高級機として生み出したコレクションだ。このキングセイコーのうち、1965年に登場した2代目“KSK”をデザインソースとしたのが、2021年の復刻版であった。2021年のモデルは限定3000本生産であったものの、翌2022年にはレギュラーのブランドとしてラインナップ。その後も新しいバリエーションが加わることで、選択肢の幅が拡充されていった。
2024年、そんなキングセイコーにさらなる新作モデルが加えられた。今回発表されたモデルは、1969年に誕生し、以降のキングセイコーのデザインに影響を与えた「45KCM」をデザインソースとしている。レギュラーモデルとして3種、限定モデルとして1種が登場している。
自動巻き(Cal.6L35)。26石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約45時間。SSケース(直径39.4mm、厚さ9.9mm)。5気圧防水。39万6000円(税込み)。7月6日発売予定。
自動巻き(Cal.6L35)。26石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約45時間。SSケース(直径39.4mm、厚さ9.9mm)。5気圧防水。39万6000円(税込み)。7月6日発売予定。
自動巻き(Cal.6L35)。26石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約45時間。SSケース(直径39.4mm、厚さ9.9mm)。5気圧防水。39万6000円(税込み)。7月6日発売予定。
本作の最大の特徴は、オリジナルの45KCMを踏襲した、クッション型のケースである。丸みを帯びたボックス型のサファイアクリスタルガラスとともに、ヴィンテージテイストあふれるデザインに仕上がった。
また、1970年代に製造されたセイコーの腕時計に着想を得た、多列ブレスレットも往年のヴィンテージウォッチのテイストを強調している。なお、このブレスレットは新開発されている。
直径39.4mm、厚さ9.9mmの大きすぎないケースは低重心で、しなやかな多列ブレスレットと相まって、装着感にも優れている。
レギュラーモデルからリリースされた3種は、シルバーダイアル、パープルダイアル、グリーンダイアル。このダイアルにもそれぞれコンセプトがあり、シルバーダイアルは東京の現代の街並みを基に、新たに開発された型打ち模様が与えられている。パープルダイアルは日本の伝統色である江戸紫を、グラデーションを施したグリーンダイアルは、緑豊かな東京の姿がイメージされた。
定価は各39万6000円(税込み)。2024年7月6日(土)から、販売開始予定となっている。
SEIKOブランド100周年を記念した限定モデルも登場
前述の通り、2024年はセイコーというブランドが誕生して100周年だ。この節目の年を記念して、新しいキングセイコーから、“昇り龍”をダイアルのデザインモチーフとした限定モデルも登場した。
自動巻き(Cal.6L35)。26石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約45時間。SSケース(直径39.4mm、厚さ9.9mm)。5気圧防水。39万6000円(税込み)。世界限定700本。39万6000円(税込み)。7月6日発売予定。
「次の100年、さらに飛躍を続けていくことを目指し」て、今年の干支である辰(龍)が飛翔する姿に願いを込めて、ダイアルに龍の鱗模様を、新しく開発した型打ち模様であしらった。また、爽やかなライトブルーグリーンカラーを採用していることにも意味がある。この色は、生命の源であり、龍を象徴する“清流”のような爽やかさをイメージしているのだという。
定価は39万6000円。700本の世界限定生産となり、うち国内には300本が割り当てられる。
ブランド創世記のダイアルデザインを最新技法で再現した「クレドール」50周年記念限定モデル
クレドール誕生50周年を祝し、1960年代の名作を元に、ブランド創世記を代表するダイアルデザインを組み合わせた記念モデルが発表された。ベースとなるのは、60年に高級時計の代名詞であった薄型を追求した「ゴールドフェザー」の系譜を受け継いだモデルで、直径37.1mmのケースは厚さ8mmに仕立てられている。
手巻き(Cal.6890)。22石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約37時間。SSケース(直径37.1mm、厚さ8mm)。日常生活用防水。世界限定100本。121万円(税込み)。2024年4月19日(金)発売予定。
「クレドール」ブランドは、貴金属を素材とした「特選腕時計」を1974年にブランドとして確立させたことを起源としている。フランス語で「黄金の頂き」を意味する名にふさわしく、日本の美意識と匠の技が発揮されたモデルを現在に至るまで提供し続けている。
ダイアルは、ブランド創世記を代表するデザインを最新技法により再現したものとなっている。当時のダイアルに与えられていた繊細な和紙のような風合いを、本作では球面状のダイアルに採用している。光が射し込んだ際に柔らかく、表情を伴いながら反射する様子は本作の特徴と言えるだろう。また、薄型ながら球面状のダイアルを与えたことで立体感を加える効果も生んでいる。
インデックスは、過去は職人の手書き版下による繊細で鮮明なものが与えられていたが、本作ではそれを再現するために印刷技術の改善が図られて実現したものだ。例えば、ローマ数字のVやXの交差部が潰れないように版にスリットを加えて印刷時にインクを溜まりにくくし、ローマ数字の直角部のエッジに「ひげ」を入れて角を伸ばしてすっきりとした印象になるように補正している。
なお、モデル名のU.T.D.とは、Ultra Thin Dressを意味しており、本作の特性を表したものとなっている。本作は世界限定100本となる。
ダイバーズウォッチの原点を受け継ぐ「メカニカルダイバーズ 1965 ヘリテージ」
プロスペックスより、新作「メカニカルダイバーズ 1965 ヘリテージ」2モデルが発表された。本作は2020年に登場したRef.SBDC101のスペックアップを図ったモデルである。発売予定は24年6月8日となる。
本作はその名の通り、現代に続くセイコーのダイバーズウォッチの原点で、かつ国産初のダイバーズウォッチである1965年発表モデルのデザインを受け継いでいる。従来モデルのRef.SBDC101は、200m空気潜水用防水と約70時間のパワーリザーブを備えていたのに対し、本作はセイコーの空気潜水用ダイバーズウォッチとしては最高スペックとなる300m防水を備え、パワーリザーブは約72時間となっている。
自動巻き(Cal.6R55)。24石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約72時間。SSケース(直径40mm、厚さ13mm)。300m防水。17万6000円(税込み)。2024年6月8日(土)発売予定。
ダイアルの日付表示は4時半位置に改められたことでシンメトリーなデザインとなり、視認性も高められた。ケースはRef.SBDC101に対して僅かにコンパクトに仕立てられており、直径40.0mm、厚さ13.0mmとなり、精悍さが高められた。
ベゼルインサートはアルミニウム製でクラシカルな雰囲気を添えつつ、レーザー加工により彫り込まれたダイビングスケールに塗料を入れることで精緻に仕上げるとともに、塗装の剥離も防いでいる。さらに、新開発のブレスレットは、しなやかに動く短いピッチのこまとコンパクトなバックルで構成され、サイズダウンしたケースとの組み合わせにより装着感の向上が図られている。
セイコーブランド誕生100周年を祝う「メカニカルダイバーズ 1965 ヘリテージ」記念モデル
今般発表された新作メカニカルダイバーズ 1965 ヘリテージに、セイコーブランド誕生100周年を祝う記念モデルも併せて発表された。セイコーの名の下に過去1世紀にわたって続けてきた時計製造の進歩を“輝き”として表現し、チャコールグレーのダイアルとベゼルにゴールドカラーをアクセントに加えている。
自動巻き(Cal.6R55)。24石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約72時間。SSケース(直径40mm、厚さ13mm)。300m防水。20万3900円(税込み)。2024年6月8日(土)発売予定。
記念モデルならではの特別仕様として、環境に配慮したペットボトル再生原料を100%使用した、ファブリックの替えストラップが付属する。このファブリックは「製紐(せいちゅう)」と呼ばれる日本の伝統技術を用いて編み込まれており、立体的で表情豊かな織柄が特徴となる。また、このストラップもセイコーダイバーズウォッチの厳しい基準をクリアしており、タフな使用環境での長時間使用にも耐ええる丈夫さを備えている。
“The Black Series”に“ナイトビジョン”をデザインソースとした「ダイバー スキューバ」新作2モデル
20年より展開し、好評を博している“The Black Series”の第4弾となる新作は、ソリッドなオールブラックデザインに、暗視スコープを通して視る光景である“ナイトビジョン”をテーマにしたモデルである。ダイバーズウォッチの機能性と信頼性に加えて日常生活にも溶け込むデザインを備える「ダイバー スキューバ」にはレギュラーモデルとして2モデルが追加された。
特徴は、環境の明暗を問わず同じ緑色に見え、暗所では緑色に発光するカラールミブライト「グリーンルミブライト プロ」を採用する点である。これにより、真っ暗な中で明確な視認性を確保するナイトビジョンの世界観を表現している。
Ref.SBDY127は4時位置に配されたリュウズと、リュウズガードとケースが一体化したフォルムが特徴のモデルである。大きくアイコニックな矢印型の分針と、先端を尖らせて分針と見分けやすくした時針、大型の12時位置インデックスにより視認性の高いダイアルに、グリーンルミブライト プロによるグリーンが浮かび上がるデザインとなっている。
自動巻き(Cal.4R36)。24石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約41時間。SS+ブラック硬質コーティングケース(直径45mm、厚さ13.2mm)。200m防水。10万4500円(税込み)。
Ref.SBPK007は、GMT機能を備えたソーラー発電モデルである。ダイアルデザインや4時位置のリュウズ、そしてボリューミーで立体的なラグなどは、セイコーのダイバーズウォッチデザインを踏襲したものだ。GMT表示針と3時位置にデイト表示を備える。
光発電クォーツ(Cal.5K65)。SS+ブラック硬質コーティングケース(直径45mm、厚さ13.2mm)。200m防水。11万1100円(税込み)。
“The Black Series”に追加されたソーラー発電クォーツクロノグラフ
The Black Seriesに追加されるもう1本のレギュラーモデルが、「スピードタイマー」の光発電クォーツクロノグラフモデルである。こちらもナイトビジョンを表現したデザインを採用し、「グリーンルミブライト プロ」によって明所であってもブラックとグリーンのコントラストが明確かつ印象的なモデルとなっている。
ブラックのダイアルとベゼルに各種スケールやタキメーターが描かれ、そこにグリーンルミブライト プロが浮かび上がるデザインは、ストイックなプロフェッショナル向け計器を思わせる仕上がりである。また、ブラックを基調としたナイロンストラップが組み合わされ、スポーティーなイメージにまとめられている。
光発電クォーツ(Cal.V192)。SS+ブラック硬質コーティングケース(直径41.4mm、厚さ13mm)。10気圧防水。10万4500円(税込み)。
“The Black Series”限定モデル
以上3モデルに加えてThe Black Seriesに追加されるのが、「ダイバー スキューバ」の限定モデルである。Ref.SBDC193は、海外では“スモウ”の愛称で親しまれるRef.SBDC083をベースにするモデルで、「1968 メカニカルダイバーズ」や「マリンマスター Ref.SBDX023」の系譜を感じさせるデザインを備える。その特徴は、4時位置のリュウズやボリューミーで立体的なラグ、秒針先端のアクセント、12時位置のセンターラインの入ったインデックスなどである。
自動巻き(Cal.6R35)。24石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約70時間。SS+ブラック硬質コーティングケース(直径45mm、厚さ13.4mm)。200m防水。世界限定3500本。16万5000円(税込み)。
ケース径45mm、厚さ13.4mmの大柄な体躯をブラックに仕立てたことで存在感のある仕上がりであり、ベゼルインサートにはセラミックスを使用して高い質感も与えられている。本作は世界限定3500本となる。
日本らしさを感じさせる「用の美」に着想を得た「クラシックシリーズ」が新登場
フォーマルシーンからカジュアルにもマッチするモデルを展開する人気コレクションである「セイコー プレザージュ」に新たなラインナップが追加される。今般発表された「クラシックシリーズ」は、日本の伝統的な工芸品や衣服等の日常を彩るものに用いられた色彩や素材、質感などの「用の美」に着想を得て、そのしなやかさを表現した新シリーズだ。
実用品としての美しさである「用の美」を色濃く映し出す3針モデル
クラシックシリーズに追加された3針モデルは、華飾をそぎ落としたデザインにまとめられたクラシカルなテイストを有する。テーマとする“用の美”が、鑑賞用の品とは異なる実用品としての美しさであることから、本作はそれを色濃く反映したものであると言える。
自動巻き(Cal.6R55)。24石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約72時間。SSケース(直径40.2mm、厚さ13.0mm)。10気圧防水。各13万2000円(税込み)。2024年6月8日(土)発売予定。
ケースは、ケースサイドからラグへとつながるラインがセイコーの往年のモデルを思わせるシルエットを描きながら、しなやかさを感じさせる曲線を取り入れたものとなっている。デュアルカーブガラスが採用されており、視認性を確保しつつ、そのクラシカルな立体感が本作のテイストにマッチしたものとなっている。新開発のブレスレットは、1970年代に多く見られた多列ブレスレットとなり、こちらも本作のテイストを生み出すのに寄与しながら、手首へのフィット感を向上させ、肌への設置面積を抑えて高い着用感が期待できる仕上がりとなっている。
ダイアルには、日本文化には欠かせない絹製品のテクスチャーを取り入れている。丸みを帯びたカーブダイアルをベースに、絹織物の織目をイメージした型打ち模様が施されている。用意される3色のダイアルは日本古来の色彩を取り込んだものであり、絹繊維そのものの色であるアイボリーの「素色(しろいろ)」に加えて、江戸時代に流行した深みのある緑褐色の「仙斎茶(せんさいちゃ)」や淡い柿色である「洗柿(あらいがき)」となる。
シンプルなデザインにオープンハートが組み合わされた「クラシックシリーズ」新作
今般のクラシック シリーズの発表に合わせて、オープンハートモデルも発表された。9時位置にオープンワークを施してテンプがのぞき見えるデザインに仕立てられている。
6時位置には、24時間表示が配された。オープンワーク部と24時間表示のインダイアルはすり鉢状に面取りが施され、カーブダイアルの立体感を強調している。3針モデルとも共通するアルファバリは、視認性を確保しつつ、本作の柔らかな印象を引き締める鋭さを持ったものだ。
こちらにも絹製品から着想を得たダイアルのテクスチャーが与えられており、生糸の質感をランダムに配置した放射状のパターンで表現している。カラーは2種類用意され、「素色(しろいろ)」に加えて、僧侶の衣服にも使われていた灰色がかった黒色の「墨色(すみいろ)」は、水墨画を思わせる表情を備えたものとなっている。
自動巻き(Cal.6R5J)。24石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約72時間。SSケース(直径40.2mm、厚さ13.0mm)。10気圧防水。各15万4000円(税込み)。2024年6月8日(土)発売予定。
「セイコー 5スポーツ」に、ヘリテージを進化させた新シリーズ「SNXS」の発表
日本製の機械式ムーブメントを搭載するカジュアルウォッチブランドである「セイコー 5スポーツ」に、新たなデザインコンセプトの「SNXSシリーズ」が追加された。これは、ダイバーズウォッチのシルエットを祖とする「SKXシリーズ」、フィールドウォッチのテイストにまとめられた「Fieldシリーズ」に続くものである。
「SNXSシリーズ」は、世界中で愛されてきた「SNXSモデル」をベースとして、EDC(Everyday Carry)=「日々持ち歩く相棒」をコンセプトに開発された。SNXSモデルのコンパクトなサイズ感と、当時の開発部門が「へびたま」と愛称をつけていた中央が膨らんだフルフローの流れるようなケース形状、その流れを邪魔しない4時位置のリュウズを踏襲している。これらは、SNXSモデルのみならず、70年代のセイコーの各モデルにもみられる特徴である。
秒針は70年代の5スポーツで多く採用されていたオレンジ色を踏襲し、バー状の時分針と、それと呼応する直線的で力強いインデックスが組み合わさる。今般発表されたネイビー、ブラック、シルバーの3色も、彩度を落とし、焼け色も思わせるアイボリーなどが組み合わされることで、ケース径37.4mmのシルエットとともにクラシカルな印象にまとめられている。
自動巻き(Cal.4R36)。24石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約41時間。SSケース(直径37.4mm、厚さ12.5mm)。日常生活用強化防水。5万3900円(税込み)。
新開発ムーブメントを搭載した「セイコー アストロン NEXTER(ネクスタ―)」の新作3モデル
次世代のリーダー達の活躍を後押しするデザインがコンセプトのセイコー アストロン NEXTER(ネクスタ―)に、新開発ムーブメントCal.5X83を搭載したレギュラーモデル新作3種が追加された。
GPSソーラー(Cal.5X83)。Tiケース(直径43.3mm、厚さ13.4mm)。10気圧防水。(左から)28万6000円(税込み)、28万6000円(税込み)、30万8000円(税込み)。
新開発のCal.5X83は、アストロンが採用してきたGPS衛星電波受信機能とソーラー発電を基礎とし、ふたつの異なるタイムゾーンの時刻を同時に表示するデュアルタイム表示機能を備え、新たに1/20秒のストップウォッチ機能が追加された点がトピックスである。12時位置のサブダイアルが1/20を計測し、通常時は第2時間帯を表示する6時位置のサブダイアルがストップウォッチ作動中には時分積算計となる機能を有する。
さらに、使用感の細やかな改善も図られている。センターの時分秒針で示すメインのタイムゾーン表示と、6時位置の第2時間帯をボタン操作で入れ替えるタイムトランスファー機能は、Cal.5X83では所要時間が大幅に短縮された。機能をクイックに切り替えられることは、多機能ウォッチとして実用性の大きな向上であると言える。
ケースとブレスレットはチタン製で軽量な着用感を実現しており、長時間の着用にもマッチする仕立てとなる。セラミックスとチタンを組み合わせたベゼルに“CHRONOGRAPH”の文字とインデックスを与えることでスポーティーさも付与されている。
創業者 服部金太郎の名を冠したセイコーブランド100周年記念モデル
セイコーブランド100周年を記念したモデルがネクスターにも追加される。創業者 服部金太郎の信条である「常に時代の一歩先を行く」に基づいて続けられてきた時計製造の進歩を“輝き”として表現するのが本作のコンセプトだ。また、本作は創業者の名が冠されている点も特徴で、先進的な服部金太郎の歩みと、先進技術が投入されてきたアストロンおよびネクスターが重なるものとなっている。
GPSソーラー(Cal.5X83)。Tiケース(直径43.4mm、厚さ14.1mm)。10気圧防水。世界限定1000本。44万円(税込み)。
本作のデザインは、人工衛星から見た夜の地球の情景に着想を得ている。オールブラックのケースとブレスレット、放射状パターンを施したグラデーションダイアルに、イエローゴールドカラーのアクセントを加えることでこれを表現している。さらに、ベゼルインサートは多面カットを施したセラミックスに、多角形上のチタン製のベゼルを組み合わせることで、より一層輝きを放つデザインとなっている。
ケースバックには、1900年登録の商標「丸角Sマーク」を立体的にレイアウトし、服部金太郎の理念「ONE STEP AHEAD OF THE REST(常に時代の一歩先を行く)」と「KINTARO HATTORI」をマーキングしている。さらに、強化シリコン製ストラップと丸角Sマークのピンバッジが同封される。
スタジオジブリ作品「風の谷のナウシカ」とのコラボレーションモデル
「セイコー プレザージュ」に、1984年公開で不朽の名作である映画「風の谷のナウシカ」をテーマにしたスタジオジブリとのコラボレーションモデルが追加された。セイコー プレザージュとスタジオジブリが大切にしている「日本の真摯なもの作り」という思想に基づいたコラボレーションは今回で第三段となる。
本作は、作中でナウシカが使用している近代の工業製品では見られないような優しく暖かな印象を持つ道具や機械からインスピレーションを受けたデザインに仕立てられている。時計全体から直線を排し、丸みのあるデザインが特徴となる。ケースにはヴィンテージ風の加工を施し、風の谷のナウシカが、巨大産業文明が「火の7日間」の末に滅亡してから約1000年後の物語である世界観を表現している。ややラフな印象もあるレザーストラップも、作品中に見られる様々な小物と呼応したものとなっている。
自動巻き(Cal.6R51)。24石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約72時間。SS(直径40.5mm、厚さ12.4mm)。日常生活用強化防水。22万円(税込み)。世界限定1500本。
ダイアルは、映画のラストシーンでナウシカが着用し、作中の伝承と一致するものとしてシンボリックに扱われている青い服からインスピレーションを受けたもので、琺瑯職人である横澤満監修のもとに製作されたブルーの琺瑯である。6時位置には作中にも描かれた紋章がデザインされている。本作は世界限定1500本となる。
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https://www.webchronos.net/news/110883/
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