2024年 IWC新作時計を一気読み！

2024年に発表されたIWCの新作時計を一挙紹介。「IWCの2024年はポルトギーゼイヤー」と言わんばかりに、ポルトギーゼにフィーチャーしたウォッチズ＆ワンダーズ2024。最もベーシックな「ポルトギーゼ・オートマティック 40」はもちろん、「ポルトギーゼ・クロノグラフ」やエターナル（セキュラー）カレンダーを搭載した「ポルトギーゼ・エターナル・カレンダー」など、計6モデルの新型ポルトギーゼが登場した。

ポルトギーゼ・オートマティック 40

　IWCの「ポルトギーゼ・オートマティック 40」に新型が登場。バリエーションは2種類用意され、ひとつが18Kホワイトゴールドケースにホライゾンブルーのダイアルを組み合わせたモデル、もう一方が18Kレッドゴールドケースにオブシディアンブラックのダイアルを組み合わせたモデルだ。ダイアルのデザインは、従来の40mmケースモデルを踏襲し、立体的なアラビア数字インデックスと6時位置のスモールセコンドを特徴としている。

　本作ではケースデザインを見直し、より繊細でエレガントにまとめ上げられている。ダイアル側とケースバックにはダブルボックスサファイアクリスタルを採用し、複雑な工程を経て生み出されるダイアルと、ぺラトン自動巻き機構を搭載した自社製ムーブメント、Cal.82200をクリアに鑑賞することが可能だ。

ポルトギーゼ・オートマティック 42

「ポルトギーゼ・オートマティック 42」に新型が登場。基本的なデザインは既存のモデルから大きく変わっていないが、ケースデザインを見直すことで、側面をほっそりとした見た目に変更している。これによって、タイムレスでエレガントなポルトギーゼに、より洗練された魅力を与えた。

　バリエーションは、18Kホワイトゴールドケースとホライゾンブルーのダイアル、18Kレッドゴールドケースとオブシディアンブラックのダイアル、そしてステンレススティールケースを採用したモデルとして、デューン、ブルー、シルバーダイアルにゴールドカラーのインデックス、シルバーダイアルにブルーカラーのインデックスの合計6種類が用意される。

　ダイアルは、真鍮のベースにサンバースト仕上げ、または繊細なブラスト仕上げを施し、カラーを塗布した後、15層のラッカーを塗布して研ぎあげることで、深みのある色合いを実現している。3時位置にはパワーリザーブインジケーター、9時位置にはスモールセコンドが配されている。

　搭載するムーブメントは、ぺラトン自動巻き機構を搭載し、約7日間のロングパワーリザーブを誇るCal.52011だ。

ポルトギーゼ・クロノグラフ

「ポルトギーゼ・クロノグラフ」に、新たに3種類のカラーバリエーションが追加された。いずれのダイアルも真鍮のベースにサンバースト仕上げを施してからカラーを塗布し、さらに15層の透明なラッカーを施してから磨き上げた、ハイグロス仕上げとしている。立体的なプリントとアプライドインデックスも、本作に豊かな表情をもたらす要素の　ひとつだ。

　ホライゾンブルーダイアルのモデルは、18Kホワイトゴールドケースを採用している。まるで強い日差しが差し込む午後の早い時間帯の空のような澄み切ったブルーが、クラシカルなポルトギーゼに新鮮さを与えてくれる。サントーニ社製のグラディエントライトブルーのカーフストラップが装着されている。

　オブシディアンブラックダイアルには、18Kレッドゴールド製ケース、サントーニ社製のブラックアリゲーターストラップが組み合わされている。この組み合わせは、夜空とそこに輝く星をイメージしたものである。

　ステンレススティールケースモデルには、太陽が沈みかけ、これから夜が始まろうとする夕暮れのムードを表現したデューンダイアルが採用されている。インデックスと針は、ゴールドカラーに統一されている。

ポルトギーゼ・ハンドワインド・トゥールビヨン・デイ＆ナイト

　IWCより、新作「ポルトギーゼ・ハンドワインド・トゥールビヨン・デイ＆ナイト」が発表された。本作では、ポルトギーゼコレクションに共通するエレガントなデザインを踏襲しつつ、6時位置にフライング・ミニッツ・トゥールビヨン、9時位置には地球を模したデイ＆ナイト表示が配されている。

　トゥールビヨンのアンクルとガンギ車はシリコン製。さらに特殊なダイヤモンドコーティングを施すことによって摩擦を軽減させ、約84時間というロングパワーリザーブを実現している。

　ダイアルのカラーは、オブシディアンブラック。ケースには、従来の18Kレッドゴールドよりもさらに硬度と耐摩耗性を向上させた18 ct Armor Gold®を採用している。精緻な仕上げが施されたムーブメントは、シースルーバックを通して鑑賞することが可能だ。

ポルトギーゼ・パーペチュアル・カレンダー 44

「ポルトギーゼ・パーペチュアル・カレンダー」に、44.4mmケースの新型が登場した。本作では新たにケースデザインを見直し、側面がほっそりとした見た目に変更されている。

　ダイアルには、北半球と南半球から見たムーンフェイズを示す、高精度なダブルムーン™ 表示が配されている。航海用計器にインスピレーションを受けたこの機構は、ポルトギーゼの出自との親和性も高い。日付、曜日、月、4桁の西暦表示は、パーペチュアルカレンダー機構によって、月の大小や閏年を自動的に判別し表示される。

　ぺラトン自動巻き機構を搭載したムーブメントCal.52616は、脱進機の改良によって耐磁性が高められ、ふたつの香箱が約7日間のパワーリザーブをもたらす。

　全部で4種類のバリエーションが用意され、いずれも18Kゴールド製ケースを採用している。

ポルトギーゼ・エターナル・カレンダー

　4年に一度の閏年だけではなく、グレゴリオ暦の複雑な例外的な規則までも考慮された、IWC初の世紀永久カレンダーを搭載モデル「ポルトギーゼ・エターナル・カレンダー」が発表された。新たに設計された400年歯車の搭載によって、西暦の末尾に0が2つ並び、かつ400で割り切れる年の場合のみ、閏年として扱われるようになっている。例えば2100年は、一般的な永久カレンダー搭載モデルでは閏年として判別されてしまうが、本作の場合は例外規則に則って通常の年として扱われる。

　北半球と南半球から見た月を示すダブルムーン™表示は、4500万年に1日しか誤差が生じない高い精度で機械的にプログラムされている。

　ケースはプラチナ製、ダイアルはホワイトラッカー仕上げのガラス製と、本作が搭載する超複雑機構にふさわしい特別感にあふれた外装を採用している。