2024年、創業150周年を迎えるピアジェから発表されている新作時計を、まとめて紹介する。目玉は、“薄型技術の限界を超え”た、わずか2mmのケース厚を実現するトゥールビヨンウォッチだ。
アルティプラノ アルティメート コンセプト トゥールビヨン
創業150年を迎えるピアジェより、トゥールビヨンを搭載した新作の薄型ウォッチ、「アルティプラノ アルティメート コンセプト トゥールビヨン」が発表された。本作は、2018年に登場し世界最薄の記録を打ち立てた「アルティプラノ アルティメート コンセプト」をベースとしている。
手巻き。パワーリザーブ約40時間。コバルト合金×ブルーPVDケース(直径41.5mm、厚さ2mm)。2気圧防水。要価格問い合わせ。
同社はアルティプラノ アルティメート コンセプトのサイズや使い勝手を変えることなくトゥールビヨンを搭載するために、いくつかのアイデアを盛り込んだ。まず、12時位置にあった時分針のインダイアルをわずかにオフセット。さらに10時位置に配したトゥールビヨンの外周をセラミックス製ボールベアリングで固定し、トゥールビヨンを搭載するスペースを捻出した。
トゥールビヨンは常に回転し続けるため、固定式の調速機に比べて多くの動力を消費する。これによるパワーリザーブの低下を防ぐために主ゼンマイを変更し、約40時間以上のパワーリザーブを確保することに成功している。
ケースはブルーPVD加工を施したコバルト合金製。輪列の一部が露わとなったダイアルの3時位置には、同社の創業年を示す“1874”の数字が配されている。
ピアジェ「ピアジェ ポロ デイト 150周年記念ウォッチ」
ピアジェの創業150周年を記念して登場した、「ピアジェ ポロ デイト」の新作も紹介しよう。直径42mmケースのモデルと、直径36mmケースのモデルがラインナップし、各300本限定で販売される。
柔らかな色味のダイアルには、コレクションを象徴する水平方向のラインが与えられている。42mmケースモデルのインデックスと針にはスーパールミノバが塗布され、36mmケースモデルのインデックスにはダイヤモンドが輝く。秒針のカウンターウェイトには、150周年記念を表すデザインが施されており、限定モデルならではの特別感を演出する。
シンプルかつスポーティなケースは、ステンレススティール製。36mmケースモデルのベゼルには、ブリリアントカットダイヤモンドがセットされており、インデックスとともに華やかにまとめられている。シースルーバックからは、自社製自動巻きムーブメントのCal.1110PまたはCal.500P1を鑑賞することが可能だ。
自動巻き(Cal.1110P)。25石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約50時間。SSケース(直径42.4mm、厚さ9.4mm)。10気圧防水。世界限定300本。222万2000円(税込み)。
自動巻き(Cal.500P1)。24石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約40時間。SSケース(直径36mm、厚さ8.8mm)。5気圧防水。世界限定300本。327万8000円(税込み)。
ピアジェ「ピアジェ ポロ 79」
1979年に登場した「ピアジェ ポロ」の復刻モデル。18Kイエローゴールド製のブレスレット一体型ケースを採用し、ゴドロン装飾とサテン仕上げを組み合わせたデザインが与えられている。スポーティなドレスウォッチというコンセプトは今作にも受け継がれており、必要十分な耐衝撃性と防水性が備えられている。
79年当時はクォーツムーブメントを搭載していたが、本作ではマイクロローター式自動巻きのCal.1200P1を搭載している。ムーブメントの厚さはわずか2.35mmのため、オリジナルモデルの持つエレガントなフォルムは、いささかも損ねられていない。シースルーのケースバックからは、ムーブメントに施された精緻な装飾やゴールド製の自動巻きローターの動きを楽しむことができる。
自動巻き(Cal.1200P1)。25石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約44時間。18KYGケース(直径38mm、厚さ7.45mm)。5気圧防水。予価1060万円(税込み)。2024年9月発売予定。
ハイジュエリー ウォッチ
ピアジェより、創業150周年を記念し、「ソートワール」、「カフウォッチ」「オーラ」のハイジュエリーウォッチが発表された。
ソートワールは3種類のバリエーションが展開され、いずれも時計機能が組み込まれたネックレスの形状を持つ。うち2種類は時計部分を取り外し、腕時計としても使用することが可能だ。繊細なゴールド製のチェーンは、職人の手作業によって作り上げられている。
ピアジェのカフウォッチと言えば、2023年のGPHG(ジュネーブ・ウォッチメイキング・グランプリ)でレディースウォッチ部門賞を受賞したことでも記憶に新しい。今年の新作では、グリーンとブルーが入り混じったブラックオパールダイアルを採用し、手作業によるゴールドチェーンカフに包まれている。
オーラは、1989年に誕生したハイジュエリーウォッチだ。ルビー、ピンクサファイア、ダイヤモンドを敷き詰めた一体型ブレスレットを特徴としている。同社の宝飾技術が光る作品だ。
手巻き(Cal.40P)。19石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約60時間。18KWGケース(縦35×横32mm、厚さ6.4mm)。3気圧防水。要価格問合せ。
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