「グランドセイコー」のレディース時計には、日本の美意識と精神性、進化し続ける匠の技が凝縮されている。レディースのラインナップは、「ヘリテージコレクション」と「エレガンスコレクション」の2種類があり、どちらも大人の女性に人気だ。コレクションの特徴とおすすめモデルを紹介しよう。
日本の美意識と匠の技を凝縮「グランドセイコー」
「グランドセイコー」は、2017年にセイコーから独立したブランドである。クォリティーの高さは、スイスの高級腕時計と肩を並べるほどで、国内はもちろん、海外にもファンが多い。そこで、グランドセイコーの魅力と女性におすすめの理由を解説する。
グランドセイコーが女性におすすめの理由
グランドセイコーのレディース時計は、日本人の美意識に合ったデザインと品質の高さが特徴だ。ダイヤモンドやマザー・オブ・パールをはじめ、女性の心をくすぐる素材やデザインが採用されており、身に着ける人をワンランク上の女性へと導いてくれる。
デザインはもとより、ムーブメントまでが女性向けに作られている点にも注目したい。女性用のムーブメントを製造するメーカーが少ない中、グランドセイコーは18年に女性用の機械式自動巻きムーブメントCal.9S25を発表し、19年にはそれをベースにしたCal.9S27を完成させた。
アフターサービスも手厚い。通常、メーカーの部品保有期間は10年だが、グランドセイコーでは購入後10年以上経過した製品のメンテナンスにも対応している。
レディースモデルの主なコレクション
グランドセイコーにおけるレディースのコレクションには、大きく「ヘリテージコレクション(Heritage Collection)」と「エレガンスコレクション(Elegance Collection)」がある。それぞれの特徴を見ていこう。
気品ある王道デザイン「ヘリテージコレクション」
ヘリテージコレクションは、グランドセイコーの伝統に最新技術や進化し続ける匠の技を融合させたコレクションだ。
グランドセイコーが誇る歴代モデルというと、「セイコースタイル」を確立した「44GS」や実用の進化を体現した「62GS」などがある。
ヘリテージコレクションでは、これらに現代的な解釈を加え、美しさや実用性をアップデートさせた。虚飾を排した王道デザインは、身に着ける人の個性を引き立ててくれる。
袖口を彩る優美な輝き「エレガンスコレクション」
エレガンスコレクションは、日本の美意識と洗練されたデザインの融合を堪能できるコレクションだ。ひとつひとつの造形に意味があり、日本の美しさや静謐さが体現されている。特別な装いにふさわしく、身に着ける人に自信と気品を与えるだろう。
ヘリテージコレクションは、シンプルな王道デザインが中心だが、エレガンスコレクションには、ラグジュアリーなモデルが多く存在するのが特徴だ。高貴なきらめきを放つダイヤモンドや、つややかなマザー・オブ・パールは、女性の腕元を美しく見せてくれる。
レディースモデルのおすすめ
グランドセイコーのレディースモデルは、ひとつひとつが独特の個性を持っている。ライフスタイルや趣向、目的を考えながらじっくりと選ぼう。ヘリテージコレクションと「ラグジュアリーコレクション」の中から、それぞれのおすすめモデルを厳選して紹介する。
グランドセイコー「ヘリテージコレクション」Ref.STGF274
「ヘリテージコレクション」Ref.STGF274は、グランドセイコーの基本性能と基本美を保ちつつ、女性らしい繊細なデザインを施したモデルだ。
ケース径は28.9mmのステンレススティールで、鏡面仕上げの面と筋目仕上げの面のふたつから構成されている。対照的なふたつの面が生み出すフォルムからは、洗練された美を感じ取れるだろう。
ベゼルと針には18Kピングゴールド、一部のインデックスにはダイヤモンドが使用されている。
クォーツ(Cal.4J52)。SSケース(縦35.4×横28.9mm、厚さ8.7mm)。10気圧防水。53万9000円(税込み)。
グランドセイコー「ヘリテージコレクション」Ref.STGF361
「ヘリテージコレクション」Ref.STGF361は、ベゼルにダイヤモンドをあしらった1本だ。オフホワイトの文字盤と長方形のインデックスがダイヤモンドの輝きを引き立てる。
文字盤に施された放射模様は、銀メッキに特別な手法を施して描かれたものだ。シルクで線を引いたようなきめ細やかさがあり、ディテールへの強いこだわりがうかがえる。メンズコレクションにも同じ厚銀放射ダイアルのモデルがあるので、大切な人とおそろいにするのもよいだろう。
ケース径は28.9mm、バンド幅は14mmで、素材には高品質のステンレススティールが使用されている。
クォーツ(Cal.4J52)。SSケース(縦34.5×横28.9mm、厚さ8.8mm)。10気圧防水。68万2000円(税込み)。
グランドセイコー「エレガンスコレクション」Ref.STGF350
「エレガンスコレクション」Ref.STGF350は、エレガンスコレクションの「薄型ドレスシリーズ」のひとつだ。メリハリのある造形となめらかな曲線の絶妙なバランスが、女性の腕元の美しさを引き出してくれる。
放射線状の模様が施された白文字盤には、長方形のダイヤモンドインデックスと緩やかなカーブを描くガラスが組み合わせられ、どことなくクラシカルな雰囲気が漂う。深みのあるクロコダイルのベルトも美しい。
ケース径は26.5mm、バンド幅は13mmで、ケース素材にはステンレススティール(一部に18Kピンクゴールド)が使われている。鏡面のようにケースを磨き上げる「ザラツ研磨」の技術が採用されている点にも注目したい。
クォーツ(Cal.4J51)。SSケース(縦31.8×横26.5mm、厚さ8.2mm)。日常生活用防水。59万4000円(税込み)。
グランドセイコー「エレガンスコレクション」Ref.STGF379
「エレガンスコレクション」Ref.STGF379は、ダイヤモンドインデックスとブルースティールの青い秒針が美しい1本だ。ケースサイドにもさりげなくダイヤモンドがセッティングされており、精緻で高貴な印象を与える。
文字盤のデザインは、冬の諏訪湖に現れる自然現象「御神渡(おみわた)り」から着想を得たものである。凍結した氷がせり上がったような波模様からは、自然の厳しさと美しさが感じられるだろう。
ケース径は26.5mm、バンド幅は13mmで、素材は丈夫で傷に強いステンレススティールだ。メンズにも共通のモデル(Ref.SBGY013)があるので、ペアウォッチとしてもよい。
クォーツ(Cal.4J51)。SSケース(縦31.8×横26.5mm、厚さ8.23mm)。日常生活用防水。95万7000円(税込み)。
グランドセイコー「エレガンスコレクション」Ref.STGK013
「エレガンスコレクション」Ref.STGK013は、ベゼルをなくし、両サイドのカーブフォルムを強調したモデルだ。ダイヤモンドをセッティングしたアーチ状のフォルムからは、女性的な美しさやしなやかさが感じられる。
熟練した職人の手によって磨き上げられたケース部分は、ダイヤモンドにも負けない輝きを放つ。文字盤は、奥ゆかしさと華やかさの両方を備えた品格のある色合いの「深紫(こきむらさき)」で、特別な日の装いにもふさわしい。
ムーブメントは女性モデル向けに開発された小型自動巻き「Cal.9S27」を搭載。ケース径は30.6mm、バンド幅は13mmで、素材にはステンレススティールが使用されている。
自動巻き(Cal.9S27)。35石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約50時間。SSケース(縦36×横30.6mm、厚さ12.7mm)。10気圧防水。148万5000円(税込み)。
グランドセイコーは本物志向の女性にふさわしい
グランドセイコーのレディース時計には、洗練を極めた王道デザインのヘリテージと、気品が漂うエレガンスのふたつのコレクションがある。デザインはひとつひとつ異なるが、全てに日本の美意識と匠の技が反映されているのが特徴だ。
幅広い年齢層に適しているセイコーに比べ、グランドセイコーは価格も素材も最上級である。グランドセイコーのレディース時計は、本物志向の女性にふさわしいといえる。末永く愛用できるドレスウォッチとして、選んでみてはいかがだろうか。
参考サイト:https://www.grand-seiko.com/jp-ja/
https://www.webchronos.net/features/93755/
https://www.webchronos.net/features/93831/
https://www.webchronos.net/features/51585/