ブライトリング「プレミエ」の世界。“エレガントなクロノグラフ”というスタイルを楽しもう

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2024.04.24

2024年、ブランド創業140周年迎えたブライトリング。CEOであるジョージ・カーン体制のもと、従来からある“タフなツールウォッチ”という性格に加えて、現代的な“ラグジュアリー”を備えた高級腕時計ブランドとして、時計市場でのプレゼンスを高めている。「プレミエ」は、そんな体制の中で生まれたコレクションだ。本記事では、プレミエの魅力と、おすすめモデルを紹介する。

ブライトリング プレミエ


ブライトリング プレミエの魅力とは?

ブライトリングの「プレミエ」は2018年から展開されているコレクションであり、1940年代にブライトリングが製造していた同名コレクションにそのルーツを持つ。プレミエの歴史を紐解きつつ、その魅力を探っていこう。


1943年に登場したクロノグラフウォッチの復刻

1943年に登場したオリジナルのプレミエ。左がヴィーナス175を搭載し、インダイアルをふたつ備えたRef.760。右がヴィーナス178を搭載し、インダイアルを3つ備えたRef.734。

フランス語で「最初」の意味を持つブライトリングのプレミエは、1943年に初期モデルが誕生した。エレガントなスタイルが追求されたクロノグラフウォッチで、当時のブライトリングが製造していた軍用時計とはコンセプトが大きく異なるコレクションであった。

エレガントでありながらも、スタイリッシュでスポーティーなテイストを備える意匠は多くのユーザーに愛されたが、その後プロフェッショナルユースのツールウォッチがブライトリングのコレクションの主軸となっていったこともあり、ラインナップから姿を消していた。しかし、2017年にブライトリングはジョージ・カーンをCEOに迎えた新体制となり、その体制の中で各コレクションをテコ入れする。そんな流れの中で18年、プレミエの名称とスタイルが復刻されたのだ。なお、21年にリニューアルし、よりクラシカルなエレガンスを感じさせる意匠となっている。


「日常のエレガンス」を体現したデザインと実用性

2023年、プレミエのコレクションにCal.01を搭載した「プレミエ B01 クロノグラフ 42」が新しくなって登場。Cal.01は、C.O.S.C.クロノメーター公認の高精度や約70時間の実用的なパワーリザーブを備えるブライトリングの基幹ムーブメントだ。6時位置に日付表示の小窓が配されており、日付変更操作の禁止時間帯がないというのも、このムーブメントの優れた性能を象徴する特徴である。なお、18年にプレミエが復刻した際もCal.01を搭載した「プレミエ B01 クロノグラフ 42」が登場するが、23年モデルはインデックスや針などのディテールが変更された。

プレミエは1940年代当時から、「日常にエレガンス」をもたらすクロノグラフウォッチであった。2018年の復刻後のコレクションでもそのエレガンスは受け継ぎつつ、ただのオリジナルの再現ではない、現代的な品質や性能、そしてモダン・ラグジュアリーが付加された意匠を特徴とする。

「プレミエ B01 クロノグラフ 42」を見てほしい。ブライトリングの基幹ムーブメントであるCal.01を搭載したこのモデルは、直径42mm、厚さ13.6mmと大ぶりのケースながら、Cal.01では通常配される12時間積算計を省き、シンプルなバイコンパックス文字盤を実現。かつ、プレミエコレクションに共通する、アウターベゼルではなく文字盤外周にタキメータースケールがあしらわれるスタイルを踏襲しているため、スポーティーよりもエレガンスが強調されている。また、アプライドのアラビア数字インデックスやシリンジ型の針などのディテールが優美だ。

Cal.01をベースに開発された、手巻き式ムーブメントCal.B09搭載モデル。いっそうクラシカルが強調されている。

手巻き式ムーブメントであるCal.B09搭載モデルは直径40mm、厚さ13mmとコンパクトなサイズ感が魅力だ。“手巻きノンデイト”というキャラクターと相まって、時計愛好家の所有欲をくすぐる。

バリエーション展開にも意欲的

優れた実用性に加えて、エレガントなスタイルを実現するプレミエ。現在は前述したCal.01を搭載した自動巻きクロノグラフ、Cal.B09を搭載した手巻きクロノグラフのほか、ラトラパンテ搭載の「デュオグラフ」、トリプルカレンダーとムーンフェイズを備えた「ダトラ」、そしてスペシャルエディションとして「クロノグラフ トゥールビヨン」と、豊富なバリエーションがラインナップされている。

また、素材や文字盤カラーもさまざまに展開されており、クラシックなエレガンスを装いつつ、モダンなデザインのモデルも多い。

豊富な選択肢は、いっそうコレクションの魅力を押し上げるものだ。また、今後どんな新作が出るのか、という期待感にもつながるだろう。


プレミエのおすすめデル

バリエーション豊かなプレミエから、おすすめモデルを3本ピックアップした。

プレミエ B01 クロノグラフ

ブライトリング プレミエ B01 42

ブライトリング「プレミエ B01 クロノグラフ 42」Ref.AB0145331K1P2
自動巻き(Cal.01)。41石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約70時間。SSケース(直径42mm、厚さ13.6mm)。100m防水。115万5000円(税込み)。

まずはCal.01を搭載した、「プレミエ B01 クロノグラフ 42」を紹介しよう。ふたつのインダイアルと、植字のアラビア数字インデックスが特徴で、往年の意匠を受け継いだ雰囲気を醸し出すデザインとなっている。

アリゲーターレザーストラップもいかにもクラシカルだが、一方で発色の良いカッパー文字盤が独創性も醸し出している。

ブライトリングの基幹ムーブメントCal.01を搭載しているため、100m防水と相まって実用性も十二分。日常的に使えるエレガンスウォッチをお探しの方におすすめだ。

プレミエ B09 クロノグラフ 40

ブライトリング プレミエ B09 クロノグラフ 40

ブライトリング「プレミエ B09 クロノグラフ 40」Ref.AB0930D31L1P1
手巻き(Cal.B09)。28石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約70時間。SSケース(直径40mm、厚さ13.08mm)。100m防水。110万5500円(税込み)。

手巻き、ノンデイトという、時計愛好家が大好物なスタイルを備えるのがプレミエ B09 クロノグラフ 40だ。バイコンパックスの文字盤との相性も抜群と言えるだろう。

優美なケースフォルムとピスタチオグリーンの文字盤がアクセントとなって、時計愛好家のみならず、おしゃれが好きなユーザーにもおすすめである。

プレミエ B15 デュオグラフ 42

ブライトリング プレミエ デュオグラフ

ブライトリング「プレミエ B15 デュオグラフ 42」Ref.RB1510251B1P1
手巻き(Cal.B15)。27石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約70時間。18KRGケース(直径42mm、厚さ15.35mm)。100m防水。297万円(税込み)。

ラトラパンテを搭載したプレミエが、「プレミエ B15 デュオグラフ 42」だ。ラトラパンテとはスプリットセコンド・クロノグラフのことで、ふたつのクロノグラフ秒針を持つ複雑機構だ。このクロノグラフ秒針を使って、ふたつの経過時間を計測することができる本機構、複雑ゆえに自動巻きモデルに搭載することは一般的に難しいが、ブライトリングは特許技術で駆動・メカニズムの簡略化、および精度の向上を実現した。

エレガントな意匠に、複雑なメカニズムを組み込んだ本作。特別な1本を探しているユーザーは、ぜひ選択肢に入れてみてほしい。


伝統を引き続ぐ、新たなプレミエのスタイルを楽しもう

1943年に初期モデルが誕生して以来、日常の中のエレガンスを演出してきたブライトリングのプレミエ。2018年の復刻を機に、さらに大きな飛躍を遂げている。往年のスタイルを踏襲しつつも、新たな挑戦に舵を切っている状況だ。

今後さらに多くのラインナップが登場する可能性があり、より魅力的なモデルもリリースされるだろう。新たな魅力が付加されるプレミエに、今後も期待しよう。


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