ウォッチ&ワンダーズ2024で披露されたスピークマリンの新作時計をまとめて紹介する。「ワン&ツーオープンワーク」から鮮烈な表情のトゥールビヨンモデルが披露されたほか、唯一のステンレススティール製ブレスレットウォッチ「リップルズ」にも2色のニューカラーモデルが加わった。
オープンワーク トゥールビヨン ウルトラヴァイオレット
スピークマリンの「ワン&ツーオープンワーク」は、近代建築をモチーフとし、内部機構を大胆に明け透けにしたコンテンポラリーコレクションだ。このトゥールビヨンモデルに、ビビッドな新色「ウルトラヴァイオレット」が追加された。2種のサイズバリエーションが展開予定であり、42mm径モデルに5本、38mm径モデルに4本の限定本数が設定されている。
自動巻き(Cal.SMA05)。33石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約72時間。Tiケース(直径42mm、厚さ12.35mm)。3気圧防水。世界限定5本。7万9900スイスフラン。
ダイアルレイアウトは従来モデルと同様にアシンメトリックで、ユニーク性が際立つ。1時半の位置にフライングトゥールビヨン、対角線の位置にパワーリザーブインジケーターを配置、スケルトナイズされたダイアルからは、5時位置にマイクロローター、その対角線上に香箱がのぞいている。また、透かし彫りが施されたふたつのブリッジによって、文字盤にダイナミックな立体感がもたらされている。
新たに採用されたヴァイオレットカラーは、このダイアル全面を1色に染めるのではなく、オープンワークからのぞく機構のみを縁取っている。この表現によってさらに立体造形が際立っており、蛍光色に照らされた近未来都市を想起させる表情が備わった。
腕時計の表裏から鑑賞できるムーブメントには、自社製のCal.SMA05を搭載する。象徴的なフライングトゥールビヨンは、ブランドロゴのトッピングツールがあしらわれており、60秒で1回転する。パワーリザーブは約72時間を有している。
リップルズ デューン デイト&インフィニティ デイト
スポーツシックコレクション「リップルズ」には、「デューン デイト」と「インフィニティ デイト」の2種が新バリエーションとして加わった。デューン デイトは限定モデルとなっており、60本のみが用意される。
「さざなみ」を意味するリップルズは、ダイアルに水平に広がる12個の“波”を特徴としている。波はひとつひとつが手作業で掘り込まれ、ロジウムメッキとサテン仕上げを経てその質感が生まれる。新作2種では、このダイアルにそれぞれ異なるモチーフを盛り込み、新たな個性を獲得している。
自動巻き(Cal.SMA03-TD)。31石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約52時間。SSケース(直径40.3mm、厚さ9.2mm)。50m防水。世界限定60本。451万9900円(税込み)。
デューン デイトのモチーフは、冒険や無垢な自然を象徴する砂漠だ。光沢のあるサンドカラーによって、輝く砂漠とそこに広がる砂紋を表現している。また、1時半位置のスモールセコンドはフォレストグリーンで彩られており、砂漠に残されたオアシスのような物語性も感じさせる。
自動巻き(Cal.SMA03-TD)。31石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約52時間。SSケース(直径40.3mm、厚さ9.2mm)。50m防水。433万8400円(税込み)。
一方、インフィニティ デイトでは、コレクション全体をシルバートーンに統一し、すべての色の本質である「白」が表現された。純粋さ、明るさ、無限を象徴する白は、あらゆる冒険に対するオマージュであり、本作もあらゆる日常への汎用性を備えたモデルに仕上がっている。
リップルズのもうひとつの特徴であるケースは、「ラ・シティ」と呼ばれるものだ。ラウンドとスクエアを組み合わせた造形はロンドンの金融街(シティ)の建築から着想を得ており、ピカデリーケースとは異なるアイコンを確立するに至っている。2モデルの直径はいずれも40.3mmで、マイクロローターの採用により厚み9.2 mmというスリムなシェイプを実現している。
ムーブメントは、Cal.SMA03-TDを搭載する。末尾の「T」は、スイス時計製造の優れた仕上げ基準に準拠していることを示す「Tradition」、「D」は⽇付表⽰機能の搭載を示している。パワーリザーブは約52時間で、トランスパレントケースバックから丹念な仕上げとマイクロローターを鑑賞できる。
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