2024年、フレデリック・コンスタントからユニークな新作が発表された。「スリムライン ムーンフェイズ デイト マニュファクチュール」をベースに、フランス人デザイナーのセコンド/セコンド/とコラボレーションしたモデルだ。
[2024年5月22日公開記事]
気鋭のデザイナー、ロマリック・アンドレとのコラボレーションモデル
「Seconde/Seconde/(セコンド/セコンド/)」の創設者であるフランス人デザイナー、ロマリック・アンドレはここ数年にわたり、ユーモアと風変わりさを強く打ち出したさまざまなコラボレーションで時計界をにぎわせてきた。コラボレーションした時計ブランドは、H.モーザーやタグ・ホイヤー、ルイ・エラールなどである。
そして今回、フレデリック・コンスタントとロマリック・アンドレがコラボレーションした「スリムライン ムーンフェイズ デイト マニュファクチュール」が発売された。このモデルはステンレススティールモデルと、ステンレススティールケースにピンクゴールドのリュウズと文字盤を組み合わせた世界限定100本モデルの2種類で、限定モデルは早々に完売した。
自動巻き(Cal.FC-705)。26石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約38時間。SSケース(直径42mm、厚さ11.3mm)。3気圧防水。世界限定100本。完売(参考価格3295ユーロ)。
ロマリック・アンドレは本作の発表にあたり「美しい時計を愛する者として、私たちは常に完璧さを求めています。しかし一定のラインを超えると、人間性の欠如を感じ、職人技の根幹にあるものから遠ざかっているのではという思いがよぎるのです」と語った。
「それは日常生活でも同じで、完璧を求めるあまり、美しさや人間らしさに軋轢を生み出してしまうのです。このような矛盾を浮き彫りにすることを大切にしたいと思いました。スリムライン ムーンフェイズ デイト マニュファクチュールは、この甘やかな二極性を体現しているのです」
フレデリック・コンスタントとセコンド/セコンドのこの初のコラボレーションでは、クラシックで都会的な雰囲気が人気の「スリムライン ムーンフェイズ デイト」シリーズに再解釈が加えられ、マイルドなクレイジーさが加えられている。
一見するとスリムライン ムーンフェイズ デイト マニュファクチュールは、ごく一般的な腕時計に見える。ポリッシュ仕上げが施された、直径42mmのステンレススティール製ケース、マットなシルバー文字盤、ムーンフェイズとデイト表示など、何の変哲もないありふれた要素を備えている。
だが間近で見ると、なにかが引っかかることに気づくだろう。文字盤のデザインは、普通のようで普通ではないのだ。
アプライドインデックスはばらばらに配置され、ブランドロゴやデイト表示は子どもの手描きのように見える。ムーンフェイズの星座盤も、まるで手描きのようだ。
ケースバックには、このコラボレーションを端的に表す文言が記されている。「手作業での組み立てが、時計製造の中核であるということを世界に伝えられるよう、アーティストのセコンド/セコンド/に依頼しました。彼は少々やり過ぎたようです」。
このメッセージの下には、地板にぺルラージュ、ブリッジにコート・ド・ジュネーブの仕上げ、そして青焼きのネジを配した自社製ムーブメントCal.FC-705を鑑賞することができる。自動巻きローターは両方向巻き上げ式で、約38時間のパワーリザーブを供給する。
高級時計製造は常に真剣に取り組まなければならないと、誰が言っただろうか?
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