30代の女性におすすめしたい高級腕時計5選

30代の女性におすすめしたい高級腕時計を5本紹介する。スイスの名門ブランドから国産ブランドまで、デイリーユースにもふさわしい実力を持つモデルを幅広くピックアップしている。自分に合った1本を探す一助となればうれしい。

落ち着きと華やかさを身に着けた、30代の女性にふさわしい5本を紹介

流行に敏感な20代を過ぎ、ファッションや考え方に対する自らのスタイルが固まり始める30代。仕事またはプライベートでのいくつかのイベントを乗り越え、自分へのご褒美や将来にわたって使い続けるアイテムとして、高級腕時計の購入を考えている方もいらっしゃるのではないだろうか。

そこで今回は、30代の女性におすすめする高級腕時計を5本紹介したい。これらのモデルは、いずれも定評のある実力派であり、どれを選んでも満足することは間違いないだろう。しかし高級腕時計は、末永く使ってともに苦楽を乗り越え、歴史を刻んでいけることも魅力のひとつ。店頭での試着やスタッフとの会話も楽しみながら、自分にふさわしい1本を見つけてほしい。

カルティエ「タンク フランセーズ」

「タンク」は、1917年に誕生したカルティエを代表するコレクションであり、現在に至る歴史の中で、さまざまな派生モデルが生み出されてきた。そのうちのひとつである「タンク フランセーズ」は、96年に発表されたモデルだ。ブレスレットを一体化させたケースデザインを特徴としており、これまでレザーストラップの印象が強かったタンクに新しい風を吹かせた。

今回紹介するのは、2023年にアップデートを遂げた、最新のタンク フランセーズに加わった日本限定モデルだ。ケースとブレスレットはサテン仕上げを基調としており、ムーンストーンのカボションがセットされたリュウズは、ケースに埋め込まれるように配されている。

ダイアルは、日本限定モデルならではの特別仕様。エンボスを施した紙のような繊細な表情を与えられている。幾何学的なシルバーのインデックスが組み合わされており、個性とシンプルさを両立させたデザインを持つ。このミニマルでモノクロームなデザインは、日本の伝統の中に存在する“簡素を尊ぶ”文化から着想を得たものだ。

シャネル「J12」

非時計専業ブランドの中でも高い支持を得ているのが、シャネルだ。その代表作が、2000年に発表された、セラミックス製のケースをまとった「J12」。高い硬度を持つセラミックスは、ステンレススティールやゴールド等に比べても耐傷性に優れており、長年愛用しても美観を保つことができるというメリットもある。さらに、独特の艶がもたらす上品な質感は、金属素材では得られない魅力のひとつだ。

J12には、ケースサイズや搭載するムーブメント、カラー等の複数のバリエーションが存在するが、今回取り上げるのは直径33mmのホワイトセラミックス製ケースにクォーツムーブメントを組み合わせたモデルだ。

ケースからブレスレットまでは滑らかなホワイトセラミックスで統一され、ベゼルの縁やリュウズ、ブレスレットのバックル部分にはステンレススティールが採用されている。ベゼルは一方向に回転し、セラミックス製インサートに配された目盛りを用いて、経過時間を測定することが可能だ。200mもの防水性を備えている点も心強い。

日付表示のないシンプルなホワイトダイアルには、ブラックで仕上げられた優雅な書体のアラビア数字インデックスと、シンプルなバトン型の時分針が組み合わされており、優れた視認性を発揮している。

ロンジン「ミニ ドルチェヴィータ」

ロンジンの「ミニ ドルチェヴィータ」は、レクタンギュラーケースを採用するエレガントなレディースコレクションだ。23年9月に、「ロンジン ドルチェヴィータ」の新世代モデルとして登場した。

ミニ ドルチェヴィータの魅力は、20世紀初頭に流行した装飾芸術、アール・デコに範を取ったデザインを採用している点にある。同社は1910年よりレクタンギュラーウォッチの製作を開始しており、その伝統は本作にも受け継がれている。さらに、豊富なバリエーションを擁していることも特徴であり、華やかなカラーダイアル等、好みに合った1本を選ぶ楽しみもある。

Ref.L5.200.0.75.6は、全体をシルバーカラーで統一したシンプルなカラーリングのモデルだ。しかしながら、ローマ数字とバーインデックスを円形に配したダイアルやスモールセコンドによって構成された幾何学的なダイアル、ブルースティールの針、198個のブロック状のリンクで構成された滑らかなブレスレット等、バランスの良いデザインと実用性には、老舗ブランドらしい配慮が隠されている。ラグの上面には合計38個のダイヤモンドがセットされており、華やかさを添えている。

グランドセイコー「エレガンスコレクション」

世界中で高い人気を集めている日本を代表する時計ブランド、グランドセイコー。同社は2018年にレディース専用の機械式ムーブメントを開発するなど、レディースモデルの拡充にも注力している。

エレガンスコレクションに属するRef.STGK009は、機械式自動巻きムーブメントのCal.9S27を搭載したモデルだ。小型のムーブメントでありながらも、グランドセイコーにふさわしい堅牢性と精度を兼ね備えており、職人の技術を肌で感じられる魅力を持つ。ムーブメントは、シースルーバックを通して鑑賞することが可能だ。

直径33.5mmのステンレススティール製ケースは、流線型のフォルムに仕上げられ、上品な印象だ。ダイアルにはマザー・オブ・パールが採用されており、光の当たり具合によって表情を変える様子を楽しむことが可能。シャープにカットされたインデックスと時分針は、抜群の視認性を生み出し、ブルーに仕上げられた秒針がアクセントとなっている。

日常生活では十分な10気圧防水と、約50時間のパワーリザーブを備えており、デイリーユースにもぴったりな1本だ。

オメガ「デ・ヴィル プレステージ」

オメガのドレスウォッチコレクションである「デ・ヴィル」から、クラシカルなデザインが魅力の「デ・ヴィル プレステージ」をピックアップ。さまざまなバリエーションがラインナップするデ・ヴィル プレステージだが、今回はオーソドックスなデザインに華やかさを融合させたRef.434.10.34.20.05.001を紹介する。

本作は、直径34mmのステンレススティール製のケースと、マザー・オブ・パール製のダイアルを組み合わせたモデルだ。インデックスと針はゴールドカラーに彩られ、ダイアルとのコントラストを生むとともに、温かみのある印象を添えている。

ステンレススティール製の7連ブレスレットが装着されており、ラウンド型のケースと相まって正統派なデザインにまとめられていることもポイント。オンオフの両面で活躍してくれること間違いなしだ。

また、本作を語るにあたっては、搭載するムーブメントの話を欠かすことはできない。機械式自動巻きムーブメントのCal.8800は、長期間にわたって高い精度を維持するコーアクシャル脱進機を搭載し、シリコン製ヒゲゼンマイによって耐磁性にも優れている。約55時間のパワーリザーブを備えており、現行の自動巻きムーブメントの中でもトップクラスの実用性を誇る。