2024年のウォッチズ&ワンダーズ ジュネーブにおいて、エルメスは新しいコレクション「エルメス カット」を発表した。円と丸を合わせたようなデザインで、ユニセックスな直径36mmサイズの腕時計である。一見シンプルながら、見どころの多い本作について紹介しよう。
自動巻き(Cal.H1912)。28石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約50時間。SSケース(直径36mm)。10気圧防水。102万4100円(税込み)。
[2024年6月5日公開記事]
均整の取れたデザインと、ユニセックスとして使えるサイズ感が魅力
2024年のウォッチズ&ワンダーズ ジュネーブにおいて、エルメスが送り出した新コレクション「エルメス カット」。本作にはふたつのトレンドの要素が見られる。スポーツシックと、そして男女兼用モデルという点だ。ケースは直径36mmで、一体型のブレスレットを備えている。
エルメスではよく、異なる形を組み合わせることで新たなデザインを生み出している。本作の場合、それは平面の“円”と立体の“丸”を合わせたようなフォルムとして現われている。
10気圧の防水性能を備えるケースはバランスの取れたプロポーションをしており、サテン仕上げやポリッシュ仕上げが施され、精密にカットされたエッジの輝きが、その強い個性を際立たせている。
自動巻き(Cal.H1912)。28石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約50時間。18KRG×SSケース(直径36mm)。10気圧防水。216万7000円(税込み)。
1時位置と2時位置の間に配されたリュウズにはHの文字があしらわれ、ラッカーでオレンジ色にカラーリングされている。この位置にリュウズが配された腕時計は、時計市場でも珍しいものだ。
光と反射を効果的に取り込むため、ベゼルには面取りが施されている。文字盤にはインデックスが整然と配され、時計のシンプルなデザインと調和している。分針は一部が透かしになったバトン針であり、秒針の先端には丸いアクセントが際立っている。
蓄光塗料が塗布されたインデックスには、おなじみのエルメス独自の書体が用いられている。
搭載されるムーブメントは、ヴォーシェ製の自動巻きムーブメントであるCal.H1912だ。サファイアクリスタル製ケースバックから、その動きを見ることができる。
ムーブメントにはペルラージュとスネイル仕上げが施された地板、Hのマークがあしらわれたサテン仕上げのブリッジやローターが確認できる。パワーリザーブは約50時間だ。
ケースと一体型のブレスレットにはサテン仕上げとポリッシュ仕上げが施され、丸みを帯びたしなやかなリンクが特徴だ。インターチェンジャブルシステムが採用されており、工具を用いることなくケースから外すことができる。
ブレスレットの他に、ホワイト、オレンジ、グリ・ペルル、グリ・エタン、グリシーヌ、ヴェール・クリケ、ブルー・ジーン、キャプシーヌの、全8色のラバーストラップも用意されており、着用シーンや気分に合わせて付け替えることが可能だ。
ケースのバリエーションは、ステンレススティール、18Kローズゴールドとステンレススティールのコンビの2種類。それぞれ、ベゼルに56個のダイヤモンドがセッティングされたモデルも展開されている。ステンレススティールモデルでは、ミニッツトラックや秒針の先端にあしらわれたオレンジカラーが際立っている。
https://www.webchronos.net/features/113320/
https://www.webchronos.net/features/116284/
https://www.webchronos.net/features/74610/