フランスの時計店で人気がある日本の時計ブランド ベストセラー4本を紹介

フランスにある時計店「シェ・ママン（Chez Maman）」は、世界中の時計ブランドから優れたデザインや品質、適切な価格を備えた腕時計をセレクトして販売している。そんなシェ・ママンで取り扱いのあるブランドの中から、今回は日本にゆかりのあるブランドの人気モデルを紹介しよう。

オリエント「オリエントバンビーノ」

　オリエントは1950年に誕生した、歴史ある日本の時計ブランドのひとつである。創業以来、手の届きやすい価格帯の機械式時計メーカーとして人気を集めてきた。

　創業当時のデザインであるカーブした文字盤や、ふっくらとした丸みのある風防などの意匠を受け継ぐのが、定番シリーズのひとつである「オリエント バンビーノ」だ。ドレッシーでタウンユースに向く、ヴィンテージ調のデザインである。約40時間のパワーリザーブを保持する自動巻きムーブメントを搭載している。

クオ「オールドスミス 90-002」

　クラウドファンディングにて1300万円を超える資金を調達し、2020年に京都で設立された腕時計ブランド、クオ（KUOE）。同ブランドの2作目となる「オールドスミス 90-002」は、1940～70年代のイギリス軍のミリタリーウォッチにインスパイアされた、自動巻きのクラシックミリタリーウォッチである。

　アラビア数字のインデックス、オレンジの蓄光塗料が塗布された針、マット仕上げの文字盤、現代の自動巻き時計では珍しい直径35mmのケースといった要素で、当時のデザインを再構築している。ケースはポリッシュ仕上げのステンレススティール製だ。

　搭載するムーブメントは、セイコーの自動巻きムーブメント、Cal.NH35もしくはNH38である。クオの腕時計は、いずれも京都の工房で組み立てられている。

ヴァーグウォッチカンパニー「エヴリィワン」

　ヴァーグウォッチカンパニー（VAGUE WATCH Co.）は、アンティークウォッチディーラーとして約30年、時計製作に携わって約20年の実績を持つヨシダトレードカンパニーのオリジナル時計ブランドであり、「アンティークウォッチの雰囲気を手軽に楽しめる腕時計」をコンセプトにしている。

　同ブランドが初めて手掛けた日本製の自動巻き腕時計が「エヴリィワン」だ。本モデルは、1950年代に探検家のために開発された有名メーカーの時計（いうまでもなく、ロレックスの「オイスター パーペチュアル エクスプローラー」Ref.1016）をベースとしている。

　直径34mmのケースには、日本製の自動巻きムーブメントを搭載している。ヴィンテージウォッチに多く見られる鏡面仕上げの文字盤は、シンプルなブラックと、経年変化したような趣のブラウングラデーションの2種類が用意されている。

ナバル ウォッチ「FRXA001」

　ナバル ウォッチは、1800年代にスイス・オトリブで生まれた時計ブランドだ。現在では、ヴィンテージやミリタリーをデザインモチーフとしたウォッチコレクションを展開している。

　そして現在、商品開発アドバイザーに「LOWERCASE」クリエイティブディレクターの梶原由景氏を迎えて、「アーバンミリタリーウォッチ」をコンセプトに完成させた「ナバル ウォッチ Produced by LOWERCASE」をコレクションの主軸としている。

「FRXA001」は、スポーティーなデザインとトレンド性の高いカラーダイアルが特徴のモデルだ。この時計は日本で製造・組み立てが行われている。ムーブメントには、セイコーのCal.NH35を搭載している。