ツール・ド・フランスは、2024年7月21日、フランス・アルプ=マリティーム県のニースにおいて、激戦を繰り広げる個人タイムトライアルのグランドフィナーレを迎えた。ティソと競技スポーツとの絆は、時の経過とともに深まっている。年月を重ねるごとに、このスイスブランドは、その関与を更新してきたのだ。
[2024年8月30日公開記事]
進化する競技自転車計時の技術
かつてスポーツ計時を支えた懐中時計は、その役割を最先端のテクノロジーに譲っている。そして今年は、個人タイムトライアル競技90周年を祝う年である。
各競技の舞台裏では、計時チームが正確で信頼性の高い結果を保証する包括的な技術インフラを展開している。センサーがコース上に設置され、自転車はトランスポンダーを装着。加えて、光電セルがスタートラインとフィニッシュラインに配置され、完璧な反応性が保証されている。
肉眼では判断できないほどの接戦の場合、ゴールに設置されたフォトフィニッシュカメラが貴重なデータと画像を提供する。このタイプのカメラは1秒間に1万枚の画像を撮影し、ゴールラインの通過を精密に分析することで、各選手の位置関係と時間を高い精度で特定する。
ティソが提供するレース競技の真価
しかし、順位の決定とゴールタイムの提供がすべてではない。ティソの責任は、データの編集と送信をはるかに超えている。レース前、レース中、レース後に観察されるすべての計時統計は、その取り組みの成果である。これらは、ファン、コーチ、アスリート、解説者、メディアにとって非常に重要なものとなっている。
コンピューターには停電による計測中断を防ぐためのバックアップ電源も装備されており、結果を検証するために人間の審判が常時待機している。この包括的な計時システムは、レースの進行を正確に把握し、情報の継続的な流れを保証する。
勝利、敗北、予期せぬ展開はゲームの一部である。計時がゲームのリズムを刻み、レースの緊張感、感情、情熱、そのすべてをフォーカスさせる。
時とともに、ティソとそのパートナーであるスウォッチグループの別会社、スイス・タイミングは、プロセスの各段階で同様の精度を保証するために、情報技術に基づくいくつかのシステムを開発してきた。なかでも計時はベースとなる構成要素である。
ティソは50年以上にわたり、自転車競技への変わらぬ支援を続けてきた。長年にわたり、同ブランドはUCI世界自転車競技選手権大会、UCIトラックネーションズカップ、ツール・ド・スイス、ツール・ド・ロマンディ、ツール・ド・フランス、ブエルタ・ア・エスパーニャのオフィシャル・タイムキーパーを務めている。