大谷翔平選手所属のドジャースを率いる、デーブ・ロバーツ監督愛用の腕時計とは?

LIFEセレブウォッチ・ハンティング
2024.09.15

 さまざなジャンルの有名人が愛用する時計に着目する「セレブウォッチ·ハンティング」。今回はアメリカ・メジャーリーグ、ロサンゼルス・ドジャースを率いるデーブ・ロバーツ監督が身に着けるIWCの超人気モデルに焦点を当てた。 MLB史上初の日系監督として知られるロバーツの人柄や、大谷翔平選手との関係性にも触れつつ、彼が着用する「ビッグ・パイロット・ウォッチ・パーペチュアル・カレンダー・トップガン"モハーヴェ・デザート"」について詳しく解説する。

沼本有佳子:文
Text by Yukaco Numamoto
土田貴史:編集
Edited by Takashi Tsuchida
[2024年9月15日掲載記事]


MLB史上初の日本生まれの監督

USA TODAY Sports/ロイター/アフロ
2024年8月28日にドジャースタジアムで撮影された1枚。ボルティモア・オリオールズのコーチを務めるホセ・ヘルナンデスと挨拶をするデーブ・ロバーツ監督。この日の試合はドジャースが2-3で敗北を喫した。

 ロサンゼルス・ドジャースの監督を務めるデーブ・ロバーツは、沖縄返還から間もない1972年5月にアフリカ系アメリカ人の父と日本人の母の間に生まれ、一家はその後、カリフォルニア州サンディエゴに移住した。進学先のカリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)では野球部に所属し、学生時代に記録した盗塁数109はいまだに破られておらず、UCLA野球部の歴代記録となっている。

 MLBドラフトでは全体781位でデトロイト・タイガースに指名され、プロ入りを果たした。その後はインディアンス、ドジャース、レッドソックス、パドレス、ジャイアンツと活躍の場を移していく。引退後はパドレスで特別補佐役を務めていたものの、引退の翌年に血液のがんを発症して1年の闘病生活を送っていたことはあまり知られていない。しかし、翌年の2011年にはコーチとして現場復帰し、2015年には古巣ドジャースの監督として就任することが決定した。

 就任1年目から地区優勝を果たし、2017年、2018年にはワールドシリーズに出場したがいずれも勝利することはできなかった。何度もの惜しい経験を経て、2020年にワールドシリーズを4勝2敗で優勝を決め、日本出身監督として初のワールドシリーズ優勝監督となったのだ。


大谷翔平選手も信頼を寄せる心温まるエピソード

 デーブ・ロバーツ監督は、選手との距離感が近く、コミュニケーションを積極的にとることでも知られている。そこにはじっくりと人を観察し、個性を認める力が感じられる。もちろん大谷翔平選手の人間性に対しても高評価を公言している。

「彼がどんなにすばらしい人間か、実際に接して理解できた。常に幸せそうだし、安定感がある。一生懸命だし、周囲から学ぶ姿勢も持っている。彼は野球界の顔だが、それを理解してうまく振る舞っている」

 このインタビューが行われた6月頃のドジャースはけが人が続出し、安定した成績を残せなかった時期でもあったが、打線の軸となった大谷とフリーマンについて「彼らふたりの存在は、言葉で言い尽くせないほど。ふたりがチームを支えてくれた」とも語っている。

 残した結果だけでなく、努力や人間性までも正当に評価する監督に、大谷も厚い信頼を寄せているのではないだろうか。それを象徴するのが、大谷翔平選手がおもちゃのポルシェを監督に贈ったことだ。日本生まれの選手として球団最多の7本塁打という記録を長年保持していたロバーツに大谷が並んだ時に、ジョークとしてポルシェのミニカーを贈ったのだ。大谷が背番号17を譲ってもらい、本物のポルシェを贈られたジョー・ケリー投手と自分を比べながらデーブ・ロバーツ監督が楽しそうに報道陣に話し、世界中に報じられた。監督と選手の距離感が近くなければ、あんな風にジョークのやりとりを楽しむことはできないだろう。


デーブ・ロバーツ監督が愛用するIWC「モハーヴェ・デザートシリーズ」とは

人柄がにじみ出るような豪快で温かな笑顔のデーブ・ロバーツ監督の左腕に確認できるのはIWCのパイロットウォッチ「ビッグ・パイロット・ウォッチ・パーペチュアル・カレンダー・トップガン“モハーヴェ・デザート”」である。


永久カレンダー機構を備えたパイロットウォッチ

IWC「ビッグ・パイロット・ウォッチ・パーペチュアル・カレンダー・トップガン“モハーヴェ・デザート”」Ref.IW503004
自動巻き(Cal.52616)。54石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約168時間。セラミックケース(直径46.5mm、厚さ15.5mm)。6気圧防水。614万3500円(税込み)。

 1980年代初頭から研究と技術開発を重ね、IWCの時計技師のリーダーを務めていたクルト・クラウスは、1985年に「ダ・ヴィンチ・パーペチュアル・カレンダー」を発表した。それはわずか80個の部品しか使われていないにも関わらず、日付・曜日・月表示のほか、4桁の西暦、ムーンフェイズまで表示するものだった。各月の日数の違いを自動的に判別するだけでなく、4年ごとにやってくる閏年の2月末日には1日を追加する。また、ムーンフェイズ表示は実際の月の満ち欠けとの間に生じる誤差が577.5年間でたったの1日という高精度を誇る。2499年まで日付を表示し続けることができ、必要な微調整は2100年、2200年、2300年のみだ。

 デーブ・ロバーツ監督が着用しているモデルは、IWCが誇る永久カレンダー機構を搭載した“モハーヴェ・デザート”コレクションのひとつである。“モハーヴェ・デザート”は、IWCトップガンシリーズ初となるカラーセラミックとして2019年に誕生。名前の由来となったモハーヴェ砂漠は、名高いトップガンの飛行訓練学校があるアメリカ・カリフォルニア州チャイナレイク周辺の砂漠の風景と米空軍パイロットのフライトスーツからインスピレーションを得たもの。IWCとパントンⓇが、この色を「IWC モハーヴェ・デザート」と名付けていることからも、同色への思い入れが強いことがわかる。

 永久カレンダーを搭載したムーブメントは、扱いが繊細であったり、実用的ではないサイズであったりする場合もあるが、本作は効率的な設計で実用性が考慮されており、それが実に素晴らしい。加えて、布製インレイが付いたケースと同色のラバーストラップを備え、スポーツシーンでも快適な着用感を実現している。デーブ・ロバーツ監督が実際に球場で着用していることが、その証左である。


大谷翔平選手の「50-50」達成にデーブ・ロバーツ監督も期待

現在(2024年9月14日時点)のところ、大谷翔平選手は143試合で打率2割9分、47本塁打、104打点、48盗塁を記録しており、「50-50」に向けて着々と進んでいる。デーブ・ロバーツ監督は指揮官の目線から見て、このように述べている。

「これ(50-50)について彼と話したことはないが、私が彼のドキュメンタリーを見て、彼が非常に目標を達成することを重要視する人だと思ったね。記録を破り、目標を達成したい人だと思う。50-50を達成する人になるかもしれないなんて、非常に素晴らしいことだよ。40-40というエリートの一員になることは、そもそも彼の狙っていたことだと思うが、それを達成したら、誰もやったことのないこと(50-50)を狙わないことはないだろう」と評した。

 パドレスやダイヤモンドバックスの猛追を受けていたドジャースだが、地区優勝に向けて独走態勢に入ったように見える。引き続き大谷翔平選手、そしてドジャースの動向には、世界中から注目が集まりそうだ。その際には、ぜひデーブ・ロバーツ監督の腕元にも着目してほしい。


Contact info:IWC Tel.0120-05-1868


サッカー・長谷部誠選手が現役引退会見で着用したのはパテック フィリップ限定モデル

FEATURES

好感度がさらに上昇中!? チョコレートプラネット、松尾 駿が愛用するフルメタルG-SHOCK!

FEATURES

IWC「パイロット・ウォッチ」が傑作である理由。鍵はケースと自社製ムーブメント!

FEATURES