2024年9月21日(土)、環太平洋の6カ国が参戦するパシフィックネーションズカップにて、ラグビー日本代表は準優勝を果たした。ヘッドコーチとしてチームを率いたエディー・ジョーンズはスウォッチの「バイオセラミック ムーンスウォッチ ミッション オン アース デザート」を愛用している。エディー・ジョーンズの今に至るまでの経歴と、彼愛用のムーンスウォッチを紹介しよう。
Text by Yukaco Numamoto
土田貴史:編集
Edited by Takashi Tsuchida
[2024年9月22日掲載記事]
ラグビー日本代表を再び率いる名将エディ・ジョーンズ
2024年に1月1日にラグビー日本代表のヘッドコーチに就任したエディ・ジョーンズは、超速ラグビーをコンセプトに掲げ世界と戦ってきた。超速ラグビーとは誤解を恐れずにまとめるならば、思考、判断、行動のすべてをチーム一丸となって高速で行う戦略だ。エディ・ジョーンズはラグビー日本代表をより高みを目指せるようにすべく奮闘している。パシフィックネーションズカップでは惜しくも優勝は逃してしまったが、準決勝までチームを導くことができたのだった。
プロとしてのコーチングキャリアは日本でスタート
現役時代のポジションは、フッカー。身長173cm、体重82kgというラグビー選手としては小柄な体型でありながらも、機敏な動きで活躍するタイプの選手だった。1996年からは東海大学のラグビー部のアシスタントコーチを務め、同年ラグビー日本代表フォワードコーチを兼任。ラグビー指導者としてのキャリアはここが出発点で、エディー・ジョーンズにとって日本は思い入れのある地となっている。その後はオーストラリア代表のヘッドコーチや南アフリカ代表のスタッフを務め、2011年に再び日本へ戻り、初めて日本代表のヘッドコーチを務めた。
ラグビー日本代表の強敵、南アフリカに打ち勝った立役者の帰還
2015年9月に開催されたラグビーワールドカップで、過去1勝しかしていなかった日本代表が優勝候補の南アフリカ代表を下した試合は「ブライトンの軌跡」と呼ばれ、チームを率いたエディー・ジョーンズに称賛の声が集まった。
その後同年11月に日本を離れてイングランド、そして母国オーストラリアのヘッドコーチを務め、2024年の1月から再び日本代表を率いることになった。世界的名将と呼ばれるエディー・ジョーンズの知見が還元された日本代表チームの活躍に期待が高まる。
スオォッチ「バイオセラミック ムーンスウォッチ ミッション オン アース デザート」
太陽系の天体にちなんで名付けられたバイオセラミック ムーンスウォッチは、一般販売品であるにもかかわらず、発売当初から抽選購入を巡る大きな話題を呼び、店頭に長蛇の列ができるほどの社会現象を生み出した、ユニークなコラボレーションだ。この腕時計はオメガ「スピードマスター ムーンウォッチ」の特徴を備えつつ、スウォッチのポップなタッチを加えられている。
一過性のコラボレーションというわけではなく、新作が継続的に追加されており、エディー・ジョーンズが上記の写真で着用しているモデルは、今年6月に追加された3モデルのうちのひとつである。
クォーツ。バイオセラミックケース(直径42mm、厚さ13.25mm)。3気圧防水。4万700円(税込み)。
新しく投入された3モデルはすべて地球をモチーフにした製品だ。モチーフ対象の火山の溶岩、オーロラ、砂漠は、それぞれ宇宙からはっきりと見える地球の姿である。エディー・ジョーンズが着用する「バイオセラミック ムーンスウォッチ ミッション オン アース デザート」は、シリーズ中で最も落ち着いたカラーリングでありながら、ポップな印象も併せ持ち、年齢を重ねたエディー・ジョーンズの腕にもよく馴染んでいる。
クリエイティブに加工でき、耐久性が高いバイオセラミックス
スウォッチが創り出したバイオセラミックスは、ユニークな複合材料である。3分の2が高級時計への使用で知られる酸化ジルコニウムのセラミック粉末、3分の1がヒマシ油を原料にしたバイオ由来素材の独自ブレンドで、比類ない頑強さと柔らかな手触りを併せ持つ素材となっている。汎用性と耐久性が非常に高いことが特徴で、独自のカラーを創り出したり、時計の形状にクリエイティブな試みを行ったりすることが可能だ。
エディー・ジョーンズの「超速ラグビー」は、今後の勝利を導けるか
大きな盛り上がりを見せたパシフィックネーションズカップ。エディー・ジョーンズが思い描く「超速ラグビー」は改善点を抱えつつも、世界制覇への活路となりつつある。屈強でありながら柔和な表情を持つバイオセラミック ムーンスウォッチ。この腕時計の2面性は、かつて厳しく、そして優しくなったエディー・ジョーンズの印象に通じるものがあのかもしれない。
エディー・ジョーンズ率いる日本代表は、今後もさまざまな戦術を展開して世界で戦っていくことだろう。次世代の若手育成も視野に入れ、チーム一丸となって挑戦と成長を繰り返していく姿に、大いに期待が寄せられている。
環太平洋の6カ国が参戦したパシフィックネーションズカップとは
ラグビー日本代表が奮闘したパシフィックネーションズカップは、ワールドラグビーによるラグビーユニオンの環太平洋諸国が参加する国際大会だ。2024年は8月23日(金)から9月21日(土)まで開催され、6カ国(日本、カナダ、アメリカ、フィジー、サモア、トンガ)が参加した。日本代表はこの大会で勝利を重ね、9月21日(土)に格上のフィジーとの決勝戦を迎えたのだった。前半は同点で拮抗した試合だったが残念ながら敗れ、準優勝を飾ることとなった。
パシフィックネーションズカップの過去最多優勝チームはフィジーで、5度の優勝を誇る。そんなフィジーとの決勝戦に日本チームが進んだこともあり、多くの人々が中継を通じて試合を見守ったのではないだろうか。フィジーは世界ランキング10位と日本より格上だが、エディー・ジョーンズは日本チームに勝機はあると期待を寄せていたのだった。