スイスの老舗時計小売店「ブヘラ」の社長に、ロレックスの社長であるニコラス・ブランシュヴァイクが就任した。また、副社長にはロレックスのCEOであるジャン-フレデリック・デュフォーが就任。2023年にロレックスに買収されたブヘラのトップにロレックスの人間が立つこととなった。これは今後の自社販売の強化を意味するのだろうか。
ロレックスの社長であるニコラス・ブランシュヴァイク。
Originally published on watchtime.net
[2024年10月10日公開記事]
[2024年10月10日公開記事]
時計・宝飾品店のブヘラ、ロレックス色が強まる
2023年、ロレックスはスイスの老舗の時計・宝飾小売店であるブヘラを買収した。そして2024年の8月に入り、ロレックスの社長とCEOは、ブヘラのトップポジションを兼任することとなったのである。
2024年8月15日、時計業界誌『WatchPro』はブヘラの経営陣に新たな動きがあったと報じた。ロレックスの社長であるニコラス・ブランシュヴァイクがブヘラの社長を兼任し、ロレックスのトップであるCEOを務めるジャン-フレデリック・デュフォーがブヘラの副社長を兼任する、というものだ。
ロレックスの看板を掲げたブヘラのブティック。
なお、ブヘラの経営陣には、ロレックスのCFO(最高財務責任者)であるクリスティアン・ブザンソンと、役員であるフィリップ・パスカルが名を連ねている。以前よりブヘラの役員であったグイド・ツムビュールは、CEOとして留任している。
ロレックスによるブヘラの買収
2023年8月に発表されたロレックスによるブヘラの買収は、業界を少なからず騒がせた。2024年7月、スイスの連邦競争委員会(COMCO)はEUの公正取引員会に続き、この買収を認めた。
なお、同族経営の企業であるブヘラをオーナーであったヨルグ・ブヘラが手放した主な理由は、彼に後継者がいなかったためである。ヨルグ・ブヘラは2023年11月に87歳で逝去した。