ウブロは「スピリット オブ ビッグ・バン トゥールビヨン SORAI」を発表した。この腕時計は、ウブロのアンバサダーであり、環境活動家のケビン・ピーターセンによって設立されたサイ保護団体、SORAIを支援するモデルだ。世界限定30本である。
[2024年11月14日公開記事]
ウブロ、サイ保護団体のSORAIとのパートナーシップを継続
ウブロは、環境活動家でウブロのアンバサダーである、ケビン・ピーターセンによって設立された、サイ保護団体SORAIとのパートナーシップを継続したと2024年の9月に発表した。SORAIとは、「サイを救え、アフリカ・インド」(Save Our Rhinos Africa and India)を意味する略称だ。設立者のケビン・ピーターセンは、クリケット選手として国際的に有名だった。
サイは現在絶滅の危機に瀕しており、アフリカ大陸の哺乳類ビック5のバランスが崩れようとしている。ビック5の残りの哺乳類は、ライオン、ゾウ、バッファロー、ヒョウだ。これらの哺乳類は、生態系と環境保全において、重要な役割を果たしている。
SORAI支援のための「スピリット オブ ビッグ・バン トゥールビヨン」
「スピリット オブ ビッグ・バン トゥールビヨン SORAI」はSORAIの活動を支援するためのモデルである。トノー型ケースに、トゥールビヨンを備えた手巻きムーブメントを搭載した腕時計だ。世界限定30本での販売となる。ウブロとSORAIのコラボレーションは、今回のモデルで4作目だ。既存のモデルと同様に、売り上げの一部が保護活動へ寄付される。
手巻き(Cal.HUB6020)。25石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約115時間。セラミックケース(直径42mm)。3気圧防水。世界限定30本。1507万円(税込み)。
直径42mmのホットグレー・セラミックケースは、ポリッシュとマイクロビーズ仕上げが施されたものだ。これはサイの独特な皮膚を表現したものである。ウブロはこのケースをSORAIモデルのために特別に開発し、2023年に発表された「ビッグ・バン ウニコ SORAI」で採用した。
この腕時計に採用された手巻きムーブメントCal.HUB6020は、スケルトン加工が施され、トゥールビヨンを搭載したものである。パワーリザーブは約5日間。3時位置には時刻表示のダイアル、8時位置と9時位置の間にはパワーリザーブ表示という非対称のレイアウトがなされており、風防と裏蓋、ふたつのサファイアクリスタルからながめることができる。
グレーのテキスタイル製ストラップに加えて、グレーとベージュの、カムフラージュ模様のラバーストラップも付属する。
危機的な状況に置かれているサイ
SORAIとそのパートナーの活動は、個体数減少の危機にあるサイに注目を集め、種の保存に貢献している。とはいえ、サイの危機的な状況に変わりはない。
世界自然保護基金(WWF)によると、20世紀初頭にはアフリカとアジアに約50万頭のサイが生息していたという。だが、現在は約2万7000頭にまで減少してしまった。密漁と生息区域の減少という二重の問題は、サイやそれ以外の野生の哺乳類にとっての脅威となっている。
アフリカに生息するクロサイ、アジアのジャワサイとスマトラサイは、現在、絶滅危惧種のリストにあがっている。しかしながら、危機的状況は変化しつつある。環境保護活動により、インドサイの生息数は、20世紀初頭の約200頭から、現在は約4000頭にまで増加。クロサイはこの20年間でほぼ倍となった。