マルチタレントとして活躍する亀梨和也が、自身のユーチューブチャンネルで公開した動画に注目が集まっている。アウターの断捨離企画の中で、彼が着用していたオーデマ ピゲの「ロイヤル オーク オフショア ダイバー」は、2018年発売のピンクゴールドとチタンを組み合わせた稀少モデル。ファッションへの造詣が深く、自身のジュエリーブランドも手がける亀梨の、時計選びに込めた美意識を探る。
Text by Yukaco Numamoto
土田貴史:編集
Edited by Takashi Tsuchida
[2024年11月24日掲載記事]
マルチな才能で魅せるアイドル、YouTubeでプライベートな素顔を公開
1998年にジャニーズ事務所に入り、1999年にはテレビドラマ「3年B組金八先生 第5シリーズ」で俳優デビューした亀梨和也は、2001年に結成されたKAT-TUNの一員となりアイドル活動をスタート。今日では、歌手、俳優、司会者、ユーチューバーなど、多彩な顔を持つアーティストとして活躍している。
ユーチューブチャンネルを始めたのは2023年10月と、開設からわずか1年ながら、私服を紹介したり、料理の腕前を披露したりと、プライベートを見せる番組構成で、ファンを喜ばせている。新たなことに積極的にチャレンジする姿勢が広く視聴者に好感を持たれており、亀梨の人となりを見ることができる。2024年11月の現時点で、チャンネル登録者数は102万人。すでに140本の動画が公開されており、精力的な配信ぶりを見せている。
今回着目した動画の中では、アウター類の断捨離に挑戦する企画を展開。100着近い服の中から、鈴木福、自身の甥っ子、マネージャーにそれぞれ適した服を選んでいく様子が動画で公開されている。その中でも特に子役時代の鈴木福と共演した「妖怪人間ベム」の撮影時に着用していたアウターを大切に保管しており、成長した鈴木福にあげるということが感慨深い様子だった。
ピンクゴールドの輝きが美しい、稀少なダイバーズウォッチ
この動画で亀梨が着用する腕時計は、2018年に発売されたRef.15711OI.OO.A006CA.01だと思われる。「ロイヤル オーク オフショア ダイバー」から発売された初のゴールドケースモデルだ。上品なピンクゴールドとチタン製ベゼルが、ダイバーズウォッチの持つ力強い印象を優雅に昇華している。ダイアル部分はシルバーグレーのメガタペストリーで仕上げられ、特徴的なロイヤル オーク針とねじ込み式リュウズがアクセントとなっている。
搭載されるムーブメントはCal.3120で、パワーリザーブは約60時間だ。ライブのリハーサルなどではスポーティーな装いが増える、と語っていた亀梨和也だが、カジュアルなスタイルにも気軽に合わせられて、色味も上品な本作は、彼にとって実用性が高く、お気に入りの一本に違いない。
時代を映す「ロイヤル オーク オフショア」に見る、亀梨和也の美意識
「ロイヤル オーク オフショア」はサイズ、カラー、素材に様々なデザインバリエーションがある。選択肢が豊富な時計こそ、自分らしさを出していきたいという思いが感じられるセレクトだ。1993年に誕生した「ロイヤル オーク オフショア」は、石油危機、通貨危機を経て経済成長の回復が見られた1980年代からのインスピレーションを源に誕生したモデルである。それはまさに亀梨和也が生まれた年代と重なる。自由でポップな感性が受容され、自分自身が良いと思うものを主体的に選択して楽しめる時代だ。
あえて大きく、分厚く設計された男性的で主張の強いフォルムは、社内でもその大きさに感嘆の声が上がったと言われている。しかしルーツは男性らしさを追求した時計でありながら、亀梨和也が選んだのはグレーとピンクゴールドという優しい色合いのレアピースだったことに、彼の性格や好みが感じられる。動画やインスタグラムの投稿の中では、基本的にシンプルな服を着用していることが多いが、定番の中にも少し遊び心のあるものを好んで取り入れている様子がうかがえる。そうしたバランス感覚のある自由さが、彼らしい美意識なのではないだろうか?
ファッションブランドの運営にも積極的に取り組んでいる亀梨和也。ソロプロジェクトであるInside 23(インサイド ミー)の公式サイトの中では、オリジナルジュエリーが販売されており、ネックレスやリング、ブレスレットが展開されている。ベストジーニストの殿堂入りを果たし、ファッションを愛する亀梨和也らしい本物志向のジュエリーブランドにも、今後、より注目が集まることは間違いない。
自動巻き。(Cal.3120)。40石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約60時間。18KPGケース(直径42mm、厚さ13.6mm)300メートル防水。参考商品。