40代以上の男性におすすめしたいオメガの腕時計を5本紹介する。定番の「スピードマスター」や「シーマスター」から、ドレッシーな「コンステレーション」まで、余裕と落ち着きを身に着け始める40代にふさわしい名作ぞろいだ。
Text by Tsubasa Nojima
[2024年11月28日公開記事]
“攻め”の40代にオメガの時計を!
仕事では重要なポジションを担うことも多くなり、プライベートではいくつかのライフイベントが訪れるなど、豊富な人生経験を経て、次第に余裕と落ち着きを身に付け始める40代。そんな40代の男性にこそおすすめしたいのが、オメガの腕時計だ。
同社の腕時計と言えば、「スピードマスター」や「シーマスター」などのスポーツウォッチが真っ先に思い浮かぶ。アクティブなデザインはそろそろ卒業する頃なのではないか、そう思う諸兄も少なくないだろう。しかしそんな心配は無用だ。オメガには、長年デザインを変えずに進化を重ねてきたアイコンや、ヴィンテージテイストあふれる復刻モデル、誰もが一度は憧れたであろう伝説的なスパイが愛用する“ボンドウォッチ”まで、大人の男性にこそふさわしいモデルが多数ラインナップする。しかも、現代における40代はまだまだこれから。新たなチャレンジに向かって邁進するための闘志を、手元の腕時計で表現してみてはいかがだろうか。
オメガ「スピードマスター ムーンウォッチ プロフェッショナル」Ref.310.30.42.50.01.001
月面に到達した記念碑的存在であるスピードマスター。その伝統を受け継ぎつつ、大幅に進化を遂げたムーブメントによって、現行機としてふさわしいスペックが与えられている。手巻き(Cal.3861)。26石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約50時間。SSケース(直径42mm、厚さ13.2mm)。5気圧防水。107万8000円(税込み)。
最も有名なクロノグラフのひとつ、スピードマスター。本作は、NASAの装備品として認定され、月に降り立ったモデルの直系にあたる手巻き仕様のプロフェッショナルだ。現行の「スピードマスター ムーンウォッチ プロフェッショナル」は、ヘサライトクリスタルにソリッドバックを採用したモデルと、サファイアクリスタルにシースルーバックのモデルが存在するが、今回紹介するのは前者である。衝撃が加わっても粉々に砕け散らないヘサライトクリスタルは、宇宙空間での使用を想定してNASAが定めた要求仕様にのっとったものだ。
ダイアルやケースのデザインは、1967年に誕生した第4世代から大きく変わっていない。一方、その外観に反して大幅な進化を遂げたのが、内部に収められたムーブメントだ。ベースは前作に搭載されたCal.1861だが、コーアクシャル脱進機を採用することによってメンテナンスサイクルの長期化を実現している。加えて耐磁性に優れるシリコン製ヒゲゼンマイを組み込み、マスター クロノメーターの認定も取得。現行の手巻きクロノグラフとして、トップレベルの実用性を誇る。
オメガ「スピードマスター '57」Ref.332.10.41.51.01.001
初代スピードマスターのデザインを踏襲したモデル。クリーム色のスーパールミノバにヴィンテージ感を忍ばせつつ、優れた精度や耐磁性を発揮するハイスペックな仕様を持つ。手巻き(Cal.9906)。44石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約60時間。SSケース(直径40.5mm、厚さ12.99mm)。5気圧防水。146万3000円(税込み)。
1957年に誕生した初代スピードマスターにオマージュを捧げる、「スピードマスター '57」。矢印型の時針やステンレススティールに直接タキメータースケールを刻み込んだベゼル、すっきりとしたケースラインなど、オリジナルの持つ意匠が取り入れられている。
ブラックのダイアルには、クリーム色のスーパールミノバを塗布した凹型のインデックスが並び、ヴィンテージ感を演出している。インダイアルがふたつに改められ、6時位置に日付表示が加わったのは、現代らしいアレンジだ。3時位置のインダイアルは12時間と60分で同軸の積算計として機能し、最大で12時間まで計測可能だ。
ムーブメントは、手巻きのCal.9906を搭載する。これは、コーアクシャル脱進機やシリコン製ヒゲゼンマイを備え、マスター クロノメーター認定を取得したハイスペックなクロノグラフムーブメントだ。頑強な受けに施されたアラベスク模様のコート・ド・ジュネーブ装飾は、シースルーバックから鑑賞することが可能である。
オメガ「シーマスター300」Ref.234.30.41.21.01.001
レトロなルックスが人気の「シーマスター300」。ヴィンテージ調のデザインは、大人の男性にもふさわしい落ち着いた印象に仕上がっている。自動巻き(Cal.8912)。38石。2万5200振動/時。パワーリザーブ約60時間。SSケース(直径41mm、厚さ13.9mm)。300m防水。108万9000円(税込み)。
1957年に誕生した「シーマスター300」の復刻モデル。ブラックのダイアルには、凹型のトライアングル型とアラビア数字インデックスが配され、ヴィンテージカラーのスーパールミノバが優れた視認性を発揮する。矢印型の時針やロリポップ型の秒針は、オリジナルと同様の意匠だ。
逆回転防止機構が備わったダイビング用のベゼルには、ブラックのシュウ酸陽極酸化アルミニウム製のインサートが取り付けられている。現行のダイバーズウォッチは、多くが艶感の強いセラミックス製のインサートを採用しているが、昔ながらのアルミニウム製インサートは、ヴィンテージ感の強い本作にぴったりだ。
300m防水を誇るシャープなデザインのケースは、ダイバーズウォッチでありながら、スーツにも合わせやすい。ケースバックはシースルーとなっており、内部に格納された機械式自動巻きムーブメントのCal.8912を鑑賞することが可能だ。このムーブメントは、コーアクシャル脱進機とシリコン製ヒゲゼンマイを備え、マスター クロノメーター認定を取得している。
オメガ「シーマスター ダイバー 300M 007 エディション」Ref.210.90.42.20.01.001
『007』の劇中に登場した、特別仕様のシーマスター。ミリタリー調のデザインが魅力だ。チタンケースのため、軽く耐食性にも優れる。自動巻き(Cal.8806)。35石。2万5200振動/時。パワーリザーブ約55時間。Tiケース(直径42mm、厚さ13mm)。300m防水。155万1000円(税込み)。
映画作品である『007 ノー・タイム・トゥ・ダイ』で、主人公のジェームズ・ボンドが着用したモデル。「シーマスター ダイバー 300M」をベースとした、飽和潜水にも対応する本格的なダイバーズウォッチだ。
ややダークなブラウンカラーのダイアルには、ヴィンテージカラーのスーパールミノバを塗布したインデックスと針が並ぶ。6時位置に配されているのは、イギリスの官給品であることを示すブロードアローだ。ベゼルインサートは、ダイアルに調和したブラウントロピカルのアルミニウム製。
ケースは、耐食性に優れ軽量なチタンとなっている。10時位置にはヘリウムエスケープバルブが搭載されている。クラシカルなメッシュタイプのブレスレットも、ケース同様にチタン製だ。ケースバックの中央にはブロードアロー、外周には「007」のロゴが刻まれている。ケースバックが常に一定の位置で固定されるナイアードロックを採用しているため、どの個体でも、これらのディティールはケースに対して真っすぐとなる。
ムーブメントは、Cal.8806を搭載。本作のムーブメントも、コーアクシャル脱進機とシリコン製ヒゲゼンマイを備え、マスタークロノメーター認定を取得している。
オメガ「コンステレーション」Ref.131.13.39.20.06.002
上品なデザインが魅力的な「コンステレーション」。ベルトと一体化したデザインのケースが、スタイリッシュな印象を生む。自動巻き(Cal.8800)。2万5200振動/時。パワーリザーブ約55時間。SSケース(直径39mm、厚さ12.4mm)。5気圧防水。99万円(税込み)。
ドレッシーなデザインによって支持を集める「コンステレーション」。ベルトと一体化したケースと爪を配したベゼルは、1982年に登場した「コンステレーション “マンハッタン”」から続くアイコニックな意匠だ。
水平方向のサテン仕上げが施されたグレーのダイアルは、ルテニウム製。インデックスや針、ブランドロゴやコンステレーションを象徴する星は、ブルーで仕上げられている。6時位置には日付表示が配され、日常使いに便利な機能性も確保。ベゼルにはブルーのローマ数字が並び、上品さを醸し出している。
ベルトは、ブルーのアリゲーターレザー製だ。ステッチのないフォーマルな仕様を採用し、脱着に便利なフォールディングクラスプが取り付けられている。
ムーブメントは、Cal.8800を採用。本作のムーブメントも、コーアクシャル脱進機とシリコン製ヒゲゼンマイを備え、マスター クロノメーター認定を取得している。シースルーバックを通して、アラベスク調のジュネーブウェーブなどの仕上げを楽しむことができる。