A.ランゲ&ゾーネ ランゲ1誕生30周年を祝すニューマテリアル&カラー

2024.12.09

1994年にA.ランゲ&ゾーネの復活コレクション第1弾として登場し、その後の時計製造に数多の変革をもたらしてきた「ランゲ1」。30周年を迎えた2024年、これまでの継承と発展を体現する4本のアニバーサリーピースが誕生した。

竹浦康郎(AUOS):写真 Photographs by Yasuo Takeura (AUOS)
渡邉直人:文 Text by Naoto Watanabe
Edited by Yuto Hosoda (Chronos-Japan)
[クロノス日本版 2025年1月号掲載記事]


A.ランゲ&ゾーネ「ランゲ1」30周年記念モデル

ランゲ1、リトル・ランゲ1

(右)ランゲ1
2015年にリニューアルされたランゲ1をベースとした30周年記念Ptモデル。通常モデルでは時分針エリアと秒針エリアが1段彫り下げられたシルバー製文字盤が採用されるが、本作ではフラットに研磨されたオニキス文字盤が与えられる。手巻き(Cal.L121.1)。43 石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約72時間。Ptケース(直径38.5mm、厚さ10mm)。3気圧防水。世界限定300本。要価格問い合わせ。
(左)リトル・ランゲ1
ランゲ1と同じムーブメントを搭載しながらケース径を1.7mm縮小したリトル・ランゲ1をベースに、ブルー文字盤をあしらった30周年記念18KPGモデル。手巻き(Cal.L121.1)。43石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約72時間。18KPGケース(直径36.8mm、厚さ9.5mm)。3気圧防水。世界限定150本。要価格問い合わせ。

 幾何学的なオフセット文字盤と卓越した職人の手仕上げにより、精密機器としての機能性と芸術作品としての独創性を融合させたA.ランゲ&ゾーネの「ランゲ1」。同作は1994年の発表以来、世界中の時計製造に多大なる影響を与え、ドイツ時計の人気を牽引してきた。そして30周年を迎えた2024年、ランゲ1と「リトル・ランゲ1」をベースとしたプラチナ製/18Kピンクゴールド製の2種類4タイプの記念モデルが発表された。

 とりわけ目を引くのはプラチナ製モデルだ。文字盤とアウトサイズデイトディスクが共にブラックでまとめられた本作は、1999年のプラチナモデル(Ref.101.035)を想起させる配色だが、以前はマットブラックに塗装されていた文字盤がランゲ1初となるブラックオニキスに置き換えられている。通常モデルで見られる時分針・秒針エリアの彫り込みが排除され盤面がフラットに磨かれた結果、文字盤全体にシャープな光沢が入り独自の艷やかさを獲得しているのが特徴だ。

リトル・ランゲ1

リトル・ランゲ1
こちらはリトル・ランゲ1をベースにしたモデル。ランゲ1よりも販売本数がさらに少量となる。手巻き(Cal.L121.1)。43石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約72時間。Ptケース(直径36.8mm、厚さ10mm)。3気圧防水。世界限定150本。要価格問い合わせ。

 一方18KPG製モデルは、シルバー925に亜鉛プレート加工を施したブルー文字盤を搭載。ピンクゴールドとブルーは対となる色相関係にあるため、本来なら騒々しく見えがちな色合わせだが、本作ではブルーの彩度と明度を抑えることでランゲ1の持つシックでエレガントな印象を保ちながら、これまでにない妖艶な色合いを実現しているのが見事である。

 今回の記念モデルは2種類とも、ケース径38.5mmで角型プッシャーを備えるランゲ1と、ケース径36.8mmで埋め込み型プッシャーを備えるリトル・ランゲ1の2タイプが用意されているため、選択の幅が広すぎる点がコレクターにとっては悩ましいかもしれない。

ランゲ1

ランゲ1
こちらはランゲ1をベースにブルー文字盤を搭載したモデル。文字盤のベースはブランドお得意のシルバー925だ。手巻き(Cal.L121.1)。43石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約72時間。18KPGケース(直径38.5mm、厚さ9.8mm)。3気圧防水。世界限定300本。715万円(税込み)。



Contact info: A.ランゲ&ゾーネ Tel.0120-23-1845


A.ランゲ&ゾーネ/グランド・ランゲ1 Part.1

A.ランゲ&ゾーネのアイコンウォッチ「ランゲ1」、その進化と変遷をモデルと共にたどる

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