待ちに待ったボーナスシーズン。ボーナスを何に使おうか、時計愛好家の頭がフル回転する時期だ。そこで今回は、ボーナスで手が届きそうな範囲を妄想しつつ、その中でぜひとも手にしたいオメガの腕時計5本を選んでみた。
Text by Tsubasa Nojima
[2024年12月7日公開記事]
ボーナスで憧れのオメガをその手元に!
師走と呼ばれるように、なにかと忙しくなる12月。しかしネガティブなことばかりではない。ボーナスの支給を前にワクワクとした感情を抑えられない方も少なくないはず。その中には、ボーナスの使い道として高級時計を考えている方もいるのではないだろうか。
そこで今回は、ボーナスで買いたいオメガの腕時計5本を紹介したい。憧れの高級時計、オメガ。しかしボーナスであれば、あるいはボーナスにいくらかプラスすれば、手にすることも夢ではないのだ。
クロノグラフの「スピードマスター」やダイバーズウォッチの「シーマスター」といったスポーツウォッチコレクションだけではなく、華やかなシーンにも使いやすいドレスウォッチの「コンステレーション」や「デ・ヴィル」など、自らのボーナス支給額を皮算用しつつ、手が届きそうなものを選んでみた。
オメガ「スピードマスター ムーンウォッチ プロフェッショナル」Ref.310.30.42.50.04.001
月に降り立った時計として知られる、オメガの「スピードマスター ムーンウォッチ プロフェッショナル」。本作は、そのレギュラーモデルとして2024年に加わったホワイトダイアルのバリエーションだ。先行するブラックダイアルではプリントだったインデックスが、アプライド仕様になるなど、単なる色違いではなく、細部にアレンジが加えられている。ラッカー仕上げによる艶のある質感は、マットなブラックダイアルよりもツール感が抑えられ、上品な印象だ。
シースルーバックを採用しており、手巻き式クロノグラフムーブメントであるCal.3861を存分に鑑賞することが可能だ。プッシュボタンを押下することによって、レバーがカムを動かし、水平クラッチがクロノグラフ輪列へ動力を伝達する様子を楽しむことができる。
Cal.3861は、レマニア社製の古典的なクロノグラフムーブメントをベースにしながらも、耐磁性に優れるシリコン製ヒゲゼンマイと、メンテナンス期間の長期化を実現するコーアクシャル脱進機を採用し、マスター クロノメーター認定も取得した高性能なムーブメントだ。
ホワイトラッカーダイアルを採用した「スピードマスター ムーンウォッチ プロフェッショナル」。定番のブラックダイアルとは一味違う、爽やかなカラーリングが魅力だ。手巻き(Cal.3861)。26石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約50時間。SSケース(直径42mm、厚さ13.2mm)。50m防水。125万4000円(税込み)。
オメガ「シーマスター 300」Ref.234.30.41.21.01.001
ヴィンテージ調なダイバーズウォッチが好みの方には、ぜひ「シーマスター 300」をおすすめしたい。本作のデザインベースとなっているのは、1957年に登場した同名の同社初プロフェッショナル向けダイバーズウォッチだ。ダイアルの色違いの他、貴金属ケースやストーンダイアルを採用したモデルなど、豊富なバリエーションを有するシーマスター 300だが、今回はスタンダードなブラックダイアルモデルを紹介したい。
ノンデイト仕様のため、ダイアルは非常にシンプルだ。三角形の凹型インデックスと4つのアラビア数字が並び、特徴的なアロー型の時針が組み合わされている。蓄光塗料は経年変化をイメージしたベージュカラーを採用し、ヴィンテージ感を演出する。潜水時間を計測するための逆回転防止ベゼルには、アルミニウム製のインサートがセットされている。
300m防水を備えるダイバーズウォッチだが、リュウズガードのないケースによって上品な印象に仕上がっている。すっきりとした見た目は、シーンを問わず着用しやすい。
ムーブメントはCal.8912を搭載。アラベスク調のジュネーブウェーブが施されたローターや受けをシースルーバックから鑑賞することが可能だ。
1957年に登場した、オメガ初のプロフェッショナルダイバーズウォッチのデザインを踏襲。マスター クロノメーター認定を取得したハイスペックなムーブメントを搭載し、現行機としてふさわしい実用性を誇る。自動巻き(Cal.8912)。38石。2万5200振動/時。パワーリザーブ約60時間。SSケース(直径41mm、厚さ13.9mm)。300m防水。108万9000円(税込み)。
オメガ「シーマスター ダイバー 300M 007 エディション」Ref.210.90.42.20.01.001
2021年に放映された「007 ノー・タイム・トゥ・ダイ」において、主人公ジェームズ・ボンドが着用したものと全く同じモデル。「シーマスター ダイバー 300M」をベースとしつつ、特別なデザインが与えられている。
最大の特徴は、ヴィンテージ調のカラーリングだろう。ダークブラウンのダイアルには、経年変化を思わせる色味の蓄光塗料が塗布されたインデックスと針が組み合わされている。6時位置には英国官給品であることを示すブロードアローが配され、作品の世界観を感じさせてくれる。逆回転防止ベゼルにセットされたアルミニウム製のインサートも、ダイアルに調和したカラーリングだ。
ケースはチタン製。全面をヘアライン仕上げとすることで、ツール感が際立っている。ケースバックにはブロードアローと007のロゴが刻まれ、ファンにとっては堪らない仕様だ。
本作には、クラシカルなメッシュタイプのチタン製ブレスレットが装着されている。軽くしなやかであることに加え、耐食性にも優れ、使い勝手の良いパッケージングだ。
「007」の劇中でジェームズ・ボンドが着用したものと全く同じモデル。デザインはもちろんのこと、軽量かつ耐食性に優れたチタン製の外装を採用していることも本作の魅力だ。自動巻き(Cal.8806)。35石。2万5200振動/時。パワーリザーブ約55時間。Tiケース(直径42mm、厚さ13mm)。300m防水。155万1000円(税込み)。
オメガ「コンステレーション」Ref.131.13.39.20.06.002
1952年、クロノメーター認定を受けた高精度ウォッチとして誕生した「コンステレーション」。コンステレーションは、いくつかの象徴的なデザインのモデルが生み出されてきたが、ここで紹介するのは、ベゼルに4つの爪を配し、ベルト一体型ケースを採用した1982年の「マンハッタン」の流れをくむモデルだ。
グレーのダイアルは、ルテニウム製。水平方向のヘアラインが加えられ、モダンな印象に仕上がっている。シンプルなバーインデックスやアルファ型の時分針、ロゴや高精度を表す星は、全てブルーに仕上げられている。6時位置には日付表示が配され、日付の数字までブルーに統一されている。
ステンレススティール製のケースは、直径39mm。ベゼル上にはローマ数字が並び、上品な印象をもたらしている。ベルトは、ブルーのアリゲーターレザー製を装着。ケースからシームレスにつながる一体感が魅力だ。
ムーブメントは、コーアクシャル脱進機やシリコン製ヒゲゼンマイを採用したCal.8800を搭載。シースルーバックを通して鑑賞することが可能だ。
ドレッシーなオメガとして、「コンステレーション」は有力候補。スポーツウォッチの陰に隠れがちだが、同社を代表するアイコニックなデザインがタイムレスな魅力を秘めている。自動巻き(Cal.8800)。2万5200振動/時。パワーリザーブ約55時間。SSケース(直径39mm、厚さ12.4mm)。5気圧防水。99万円(税込み)。
オメガ「デ・ヴィル トレゾア パワーリザーブ」Ref.435.13.40.22.01.001
オメガのドレスウォッチと言えば、「デ・ヴィル」コレクションも見逃せない。その中でも「デ・ヴィル トレゾア パワーリザーブ」は、クラシカルなデザインに手巻きムーブメントを組み合わせた通好みなモデルだ。
艶のあるブラックのダイアルは、外側に向かって湾曲するドーム型。それに合わせるようにカーブしたインデックスと分針、ふたつのインダイアルが作り出す立体感など、シンプルなデザインながら凝ったディティールを持つ。インダイアルは、12時位置がパワーリザーブインジケーター、6時位置がスモールセコンドだ。
曲面を多用したケースは、ポリッシュによって華やかに仕上げられている。手巻きムーブメントを搭載していることも手伝って厚さは約10mmに抑えられ、シャツの袖口にもすっきりと収まってくれる。
シースルーバックからは、ムーブメントを鑑賞することが可能だ。手巻き式のためローターがなく、アラベスク模様のコート・ド・ジュネーブ装飾が施された受けや鼓動するテンプを存分に楽しむことができる。
クラシカルなデザインが魅力のドレスウォッチ。もちろん、搭載するCal.8934はマスター クロノメーター認定を受けたハイスペックな仕様だ。手巻き(Cal.8934)。29石。2万5200振動/時。パワーリザーブ約72時間。SSケース(直径40mm、厚さ10.1mm)。30m防水。128万7000円(税込み)。