G-SHOCKは高い耐久性と正確な時刻表示で世界中の信頼を集めている腕時計である。しかし、モデルによって時刻の合わせ方が異なるため、正しい操作方法を知ることが重要だ。本記事では、基本的な手動設定から最新のスマートフォン連携機能まで、それぞれの特徴と具体的な操作方法を解説する。
G-SHOCKの基本的な時刻合わせ方法
デジタル表示のG-SHOCKでは、数個のボタンで時刻を設定する。初めて操作する方でも、手順を理解すれば簡単に時刻を合わせることが可能だ。このセクションでは、多くのG-SHOCKモデルに共通する基本的な時刻合わせの方法について説明する。
G-SHOCKのボタン名称はモデルによって異なる。時刻合わせに使用する主なボタンは以下の通りである。

- 時刻合わせモードに切り替えるボタン:ADJUSTボタン、調整ボタン、SETボタンなど
- 設定項目を切り替えるボタン:MODEボタン、モードボタンなど
- 数値を調整するボタン:RESETボタン、STARTボタン
時刻を合わせる際は、まずADJUSTボタンを長押しし、MODEボタンを押す。ここから設定項目を切り替えるボタンを押すたびに、設定できる項目が切り替わる。設定できる項目はモデルによって異なるが、多くの場合、秒、分、時、日、月、年の順だ。各項目の数値を変更する際は、数値を調整するボタンを使用する。 全ての設定が完了したら、再度時刻合わせモードに切り替えるボタンを押すことで通常の時刻表示に戻る。この一連の操作で、正確な時刻設定が可能となる。
正確な時刻合わせを行うためには、秒単位での調整が不可欠だ。そのためのテクニックとして、以下の手順をお伝えする。
- 現在時刻(たとえばスマートフォンなど)を確認し、G-SHOCK側を同じ時刻に合わせる。
- 設定項目を切り替えるボタンを押して秒の表示を点滅させる。
- 次の分に変わる瞬間(例: 19時21分00秒)を待ち、その時点で数値を調整するボタンを押す。
上記の操作により、秒単位まで正確に時刻を合わせることができる。特に、時間を正確に計測したいときや、複数の時計を同期させたい場合にきわめて有効な方法だ。
なお、モデル(モジュール)によって操作は異なるため、一概にこの方法とは言えないので、個々のモデルについては、以下から取扱説明書の確認を。
電波時計モデルの時刻合わせ方法
電波時計機能を搭載したG-SHOCKは、標準電波を受信することで自動的に正確な時刻を保つことができる。このセクションでは、アナログとデジタル、それぞれの電波時計の特徴と調整方法について説明しよう。
アナログ電波モデルの調整
アナログ式の電波時計では、時計の針が正しい位置を示すように調整する「基準位置合わせ」が重要である。以下の手順で調整を行う。
基準位置の確認
取扱説明書の「針/日付の基準位置合わせ」の項目を確認し、時針・分針・機種によって秒針が、正しい基準位置にあるか確認する。基準の位置からずれている場合は、必要に応じて手動で修正を行う。
ホームタイムとサマータイムの設定
時計のホームタイム都市設定を、自分が住んでいる地域に合わせる。また、サマータイム(DST)の自動設定が有効になっているか確認。
電波受信の実行
時刻が合っていない場合は、「手動受信」機能を使用する。手順に従い、受信を開始する前に以下の点に注意する。
- 時計のガラス面を上に向けて窓際に置く。
- 受信に適した時間(通常は夜間)を選ぶ。
デジタル電波モデルの調整
デジタル式の電波時計は、液晶画面で受信状態を確認しながら時刻合わせを行う。以下の手順に従う。
手動受信の開始
取扱説明書に記載された「手動受信」の手順に従い、受信を開始する。多くのモデルでは、特定のボタン(例:「RECEIVE」ボタンなど)を数秒間長押しすることで受信が始まる。
受信中の確認
画面に「RC」または「RECEIVING」といった表示が現れる。受信が成功すると自動的に時刻が修正される。
受信失敗時の対処
受信に失敗した場合は、以下の動作を試みる。
- 時計を窓際に移動させる。
- 電波を遮断する物(コンクリートの壁、金属製品など)のない環境で再度受信を行う。
- 日本国内では、福島局(東日本)または九州局(西日本)の受信範囲内にいることを確認する。

基本的には時刻合わせは不要
電波時計は、日本の標準電波を受信して自動的に時刻を修正する機能を持っている。
この標準電波は、10万年に1秒程度という極めて高い精度を持つ原子時計を基準としている。そのため、通常は手動での時刻合わせは不要である。
ただし、電波の受信には適切な環境が必要となる。建物の中心部や地下、電気製品の近くでは電波が届きにくいため、そのような場所では窓際に時計を移動させることが推奨される。
また夜間は電波の受信状態が良好になるため、就寝時に窓際に置いておくことで、翌朝には正確な時刻に調整されている。
時刻合わせチャットボットの活用方法
時刻合わせのサポートツールとして、CASIOが提供する時刻合わせチャットボットがある。このセクションでは、その具体的な活用方法を解説する。
時刻合わせチャットボットの基本機能
カシオが時刻合わせに困ったときの対応策として提供しているのが、このチャットボットである。
ウェブブラウザ上で動作し、質問に答えていくことで、自分の持っているモデルに適した時刻合わせの方法を確認することができる。
具体的な操作手順をステップバイステップで案内してくれるため、取扱説明書を見ても分かりにくい場合の補助ツールとして有効活用できる。
日本語にも対応しており、24時間いつでも利用可能となっている。
主な機能と使い方の手順
チャットボットの利用は、モデル番号の入力から始まる。
時計の裏蓋や取扱説明書で確認できるモデル番号を入力すると、そのモデルに特化した案内が表示される。画面の質問に答えていくことで、状況に応じた最適な操作手順が提示される。各ステップには図解も用意されており、ボタンの位置や操作の順序を視覚的に確認できる。
問い合わせ対応時の注意点
チャットボットを利用する際は、いくつかの注意点がある。
まず、正しく表示されない場合は、ブラウザのキャッシュをクリアすることが推奨される。
また、プライベートブラウズ機能がONになっている場合は、OFFにすることで改善される場合がある。
チャットボットの案内に従う際は、各ステップをしっかりと確認し、順序を守って操作を進めることが重要である。操作中に不明な点が出てきた場合は、ひとつ前のステップに戻って再確認することで、確実な設定が可能となる。
モバイルリンク機能での時刻と都市設定について
最新のG-SHOCKに搭載されているモバイルリンク機能は、スマートフォンとの連携により、より便利な時刻管理を可能にする。このセクションでは、その特徴と活用方法を詳しく説明する。
モバイルリンク機能の概要
モバイルリンク機能は、G-SHOCKとスマートフォンをBluetoothで接続することで、時刻合わせや各種設定を簡単に行える機能である。
専用アプリ「CASIO WATCHES」をスマートフォンにインストールし、時計とペアリングすることでより快適な利用が可能となる。
※使用する機種によってアプリは異なる。
この機能により、スマートフォンの時刻情報を基にした自動時刻修正や、ワールドタイムの都市設定などがアプリ上で直感的に操作できる。時差のある地域に移動した際も、スマートフォンと連携することで、時計の時刻を迅速に更新できる。
※アプリと連携できる機能はモデルにより異なる。詳細は各製品ページを参照。
モバイルリンク機能を使った時刻修正の方法
時刻修正には、自動と手動のふたつの方法がある。自動修正では、時計が1日に最大4回、スマートフォンと自動接続し、時刻を修正する。
手動修正は、時計の専用ボタンを約2秒間押し続けることで、スマートフォンとの通信が開始され、正確な時刻に修正される。海外旅行時など、すぐに現地時間に合わせたい場合は、この手動修正が特に便利である。
※自動・手動とも時刻修正の方法は機種によって異なる。
G-SHOCKの時刻を正確に保つためのベストプラクティス
G-SHOCKの優れた機能を最大限に活用し、常に正確な時刻を維持するためには、おさえておくべき重要なポイントがある。
モバイルリンク機能搭載モデルでは、1日1回はスマートフォンと通信できる環境を確保することで、より正確な時刻管理が可能となる。さらに、定期的なバッテリー残量の確認も重要だ。電池残量が少なくなると、各種機能が正常に動作しなくなる可能性があるためである。
これらの基本的なケアを日常的に行うことで、G-SHOCKは常に正確な時を刻む信頼できるパートナーとして活躍し続けるだろう。今後も技術革新により、より便利で直感的な時刻管理機能が登場することが期待される。