プレゼントにもオススメ! 女性に着けてもらいたい機械式腕時計5選

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2024.12.13

腕時計の伝統やロマンが色濃く表れた機械式時計は、本格志向の女性に身に着けてほしいアイテムのひとつだ。本記事ではそんな女性に向けて、そしてそんな女性への贈り物を検討しているユーザーに向けて、オススメのレディース機械式腕時計を5本ピックアップして紹介する。

レディース 機械式時計 おすすめ

新居賢人:文
Text by Kento Nii
[2024年12月13日公開記事]


女性にオススメしたい機械式時計5選

伝統的なメカニズムによって1秒1秒を刻み続ける機械式時計は、その背後にある歴史や技術を楽しむことのできるアイテムだ。男性のユーザーが多いというイメージを持つかもしれないが、ファッション性の高い製品も各社からリリースされており、オトナの嗜みのひとつとして1本押さえておけば、幅広いシーンで活躍の場を見込めるはずだ。また、そんな機械式時計は、「身に着けるモノは“本格的”でありたい」と志向する女性にとっても、引かれる存在だろう。

以下に、女性におすすめしたい機械式時計を、さまざまなブランドから5本ピックアップして紹介する。今回、予算は70万円台までを設定しており、かつ過度に稀少ではなく、手に入れやすいモデルであることを選定条件としている。

グランドセイコー「ヘリテージコレクション」Ref.SBGW299

「世界最高級の腕時計を作り出す」という目標を掲げ、セイコーの最高峰ブランドとして誕生したグランドセイコー。設計から開発、製造、組み立てまでを手掛けるマニファクチュールの体制を採っており、セイコーから独立ブランド化した現在では、高い品質を誇ると同時に、日本らしい美意識を備えたコレクションを世界に向けて展開している。

ヘリテージコレクション 手巻メカニカル

グランドセイコー「ヘリテージコレクション」Ref.SBGW299
手巻き(Cal.9S64)。24石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約72時間。SSケース(直径36.5mm、厚さ11.6mm)。10気圧防水。77万円(税込み)。(問)セイコーウオッチお客様相談室(グランドセイコー)Tel.0120-302-617

そんなグランドセイコーの機械式時計として、手巻き式モデルのRef.SBGW299をおすすめしたい。1967年に登場したブランドのマイルストーンを現代風にリファインした、「44GS現代デザイン」を採用するモデルだ。本作は、ケース直径36.5mm、厚さ11.6mmという、同デザインのモデルにおける最小サイズを採用しており、性別を問わず、手元にマッチする。

また、ダークブルーのダイアルは、扇をほうふつとさせる放射パターンがあしらわれており、ささやかに個性を演出しつつ、針、インデックスとにギャップを生み出すことで、視認性を高めている。この針とインデックスはダイヤカットが施されており、小ぶりなサイズ感ながら、確実な時間の判読が可能だろう。

ムーブメントは、手巻き式のCal.9S64を搭載する。約72時間のパワーリザーブを備えている。また、手巻きはローターを持たない設計ゆえ、トランスパレントバックから、その装飾を観賞可能だ。ムーブメントのメカニズムや、テンプの鼓動に引かれる人にとっては、なんとも魅力的な仕様となるだろう。

チューダー「ブラックベイ 31」Ref.M79600-0001

チューダーは、ロレックスのディフュージョンブランドとして創業された過去を持つブランドだ。ケニッシ製のマニファクチュールムーブメントの採用に加え、過去モデルのデザインに範を取ったタイムピースを幅広く展開するなど、現在では独自の発展を遂げている。

チューダー ブラックベイ31

チューダー「ブラックベイ 31」Ref.M79600-0001
自動巻き(Cal.5201)。26石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約50時間。SSケース(直径31mm)。100m防水。53万200円(税込み)。(問)日本ロレックス / チューダー Tel.0120-929-570

Ref.M79600-0001は、そんなチューダーを代表する「ブラックベイ」にラインナップされる、アンスラサイトカラーのダイアルを備えた1本だ。ダイバーズウォッチとしては小ぶりな直径31mmのケースに、なめらかなベゼルや5列タイプのブレスレットが備わっており、洗練されたスタイルとして確立されている。もともとブラックベイはダイバーズウォッチに出自を持つだけあってツールウォッチとしての側面もあるが、その落ち着いた印象ゆえ、普段使いにも選びやすい機械式時計と言えるだろう。

一方で、ツールウォッチらしい、優れた機能性も本作の魅力となる。ケースはねじ込み式のリュウズによって100m防水を備えており、独自のの“T-fit”セーフティキャッチ付きフォールディングクラスプを持つブレスレットも、堅牢な造りを備えている。なお、この“T-fit”は工具なしにバックル部分でサイズの微調整ができるシステムのことだ。またダイアルには、ゴールドで縁取られたインデックスや幅広の針が載せられており、視認性も良好だ。

ムーブメントには、ケニッシ製のCal.MT5201を搭載する。スイスクロノメーター検定局(COSC)によって精度が保証されており、パワーリザーブは約50時間を有している。

ロンジン「ロンジン マスターコレクション」Ref.L2.357.5.70.2

ロンジンは、1832年の創業以来、パイロットウォッチを中心としたプロフェッショナルのための腕時計を数多く手掛けており、スポーツ競技の公式計時や軍用装備への採用を経て、その品質を証明してきた老舗の時計ブランドだ。

ロンジン マスターコレクション

ロンジン「ロンジン マスターコレクション」Ref.L2.357.5.70.2
自動巻き(Cal.L888.5)。21石。2万5200振動/時。パワーリザーブ約72時間。SSケース(直径34mm、厚さ9.2mm)。3気圧防水。41万9100円。(問)ロンジン Tel.03-6254-7350

ピックアップした「ロンジン マスターコレクション」は、長い歴史の中で積み上げてきた同社の伝統を継承した、タイムレスなデザインが魅力のコレクションだ。そのバリエーションのひとつであるRef.L2.357.5.70.2は、ブランドの創業190周年を記念するタイムピースにデザインの範をとった、34mm径ケースのボーイズモデルである。

本作の特徴には、18Kローズゴールドキャップをあしらったケースをはじめ、随所に配されたゴールドカラーによって演出された、エレガントな顔立ちが挙げられるだろう。ダイアルに載せられたリーフ針や、彫りの深いブレゲ数字のインデックスもローズゴールドカラーで色付けされており、程よいラグジュアリー感を持つドレスウォッチに仕上がっている。

そのちょうど良い高級感は、フォーマルやビジネスをはじめとした、女性の幅広いライフシーンを彩ってくれることだろう。また、ケースの直径34mmというサイズ感や、ノンデイト仕様の洗練されたデザイン性を生かし、シェアウォッチに選ぶのにも適した1本と言える。

ムーブメントはCal.888.5を搭載する。ETA2892A2をベースとする本機は、シリコン製ヒゲゼンマイの採用による高い耐磁性に加え、ベースから約72時間まで延長されたパワーリザーブを有するなど、日常使いに適した性能を備えている。

ハミルトン「ジャズマスター オープン ハート レディ オート」Ref.H32215170

1892年にアメリカで創業されたハミルトンは、アメリカの鉄道時計やミリタリーウォッチへの採用によって、その高い性能と信頼性が証明されてきたブランドだ。また、他社に先駆けてエレクトロニクスを駆使した腕時計を手掛けるなど、優れた先見性でも知られている。

ハミルトン レディース

ハミルトン「ジャズマスター オープン ハート レディ オート」Ref.H32215170
自動巻き(Cal.H-10)。25石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約80時間。SSケース(直径36mm、厚さ10mm)。5気圧防水。15万6200円(税込み)。(問)ハミルトン/スウォッチ グループ ジャパン Tel.03-6254-7371

ピックアップしたRef.H32215170は、「ジャズマスター」に属する、オープン ハートモデルだ。サンレイパターンを持つダイアルにはオープンワークが施されており、手首に着用したままでも、ムーブメントの装飾やメカニズムを楽しむことができる。一方で、シャープな針やインデックスは比較的クラシカルな造形で、派手すぎない個性のバランスもその魅力だ。

ケース直径は36mmで、女性向けの時計としては少々大きめのサイズ感だが、その色彩とアヴァンギャルドなルックスを生かせば、手元に強い個性を演出できるだろう。また、サテンとポリッシュを使い分けたブレスレットは、リンクが独立した3列タイプであり、良好な着用感となっている。

ムーブメントは、Cal.H-10を搭載する。約80時間のパワーリザーブに加え、ニヴァクロンTM製のヒゲゼンマイを採用しており、耐磁性、耐衝撃性に優れるムーブメントだ。デイリーユースに選ぶうえで、好適な性能と言えるだろう。

レイモンド ウェイル「ミレジム 35 センターセコンド」Ref.2125-ST-65001

1976年にスイスで創業し、現在まで創業家一族による独立経営を行なってきたレイモンド ウェイル。老舗の多いスイスにおいて、比較的歴史が浅いながらも、着実に知名度を伸ばしているブランドだ。また、音楽や芸術のエッセンスを持つそのウォッチメイキングも、特徴のひとつに数えられる。

レイモンド ウェイル ミレジム 35 センターセコンド

レイモンド ウェイル「ミレジム 35 センターセコンド」Ref.2125-ST-65001
自動巻き(Cal.RW4200)。2万8800振動/時。パワーリザーブ約38時間。SSケース(直径35mm、厚さ9.18mm)。50m防水。30万8000円(税込み)。(問)ジーエムインターナショナル Tel.03-5828-9080

ピックアップした「ミレジム」は、GPHG2023(ジュネーブ・ウォッチメイキング・グランプリ2023)にて、チャレンジ部門賞を獲得したコレクションだ。Ref.2125-ST-65001は、2024年に追加されたばかりのケース径35mmのブレスレットモデルであり、シルバートーンに統一されたその表情は、あらゆるシーンにマッチする汎用性を有している。

また本作は、「ネオ・ヴィンテージ」というデザインコンセプトも魅力となる。幾何学的なセクターダイアルや、ボックス型のサファイアクリスタルといった、古典的なデザイン要素が現代の技術で再現されており、若干のレトロ調を漂わせつつも、現代風にまとめられたフェイスを備えているのだ。

さらに、直径35mm、厚さ9.18mmという小型のケースは、コンセプトを強調しつつ、良好な着用感も両立するサイズ感となっている。男女問わず愛用しやすい1本となるだろう。

ムーブメントは、セリタベースのCal.RW4200を搭載しており、トランスパレントバックからは、そのテンプやローターの動きをのぞくことができる。パワーリザーブは約38時間と、汎用機ゆえに現代の高級腕時計にしては控えめだが、その分、優れたバリュープライシングに貢献する存在と言える。


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