クォリティーを突き詰めた、G-SHOCKのハイエンドラインである「MR-G」シリーズ。今回、本シリーズのカシオ計算機の売上本数データを基にした、2024年の人気ランキングTOP5を紹介する。
Text by Kento Nii
[2024年12月13日公開記事]
G-SHOCK「MR-G」2024年人気ランキングTOP5
“タフネスウォッチ”として世界中に存在感を示すG-SHOCKの中で、ハイエンドラインに位置するのが「MR-G」シリーズだ。1996年に、耐衝撃性を備えた革新的なフルメタルウォッチとして誕生したMR-Gは、現在では構造、機能、素材、色、仕上げの質を妥協なく追求した、高品質かつ最高峰G-SHOCKとしての地位を確立している。
現行のラインナップは、G-SHOCKのアイコニックなデザインに範を取ったモデルから、日本古来の武具や伝統工芸をモチーフとした個性豊かなモデルまで、多彩を極めている。そのいずれもがカシオが誇る職人技と最先端技術の融合によって、タフネスを備えつつも腕時計としてのクォリティーが高められており、G-SHOCKファン必見のシリーズと言えるだろう。
今回、そんなMR-Gの人気ランキングTOP5を紹介する。カシオ計算機の2024年売上本数データを基にしている。
なお、本ランキングに登場するモデルは、いずれもモバイルリンク/アプリ連携機能を搭載しており、専用アプリ「CASIO WATCHES」をダウンロードすれば、Bluetoothによってスマートフォン上での各種操作が可能となっている。また、タフソーラーや電波修正機能、高い防水性を共通して備えており、その多機能性もMR-Gシリーズの魅力に数えられるだろう。
第5位:「MRG-B1000D-1AJR」
タフソーラー。フル充電時約18ヶ月駆動(パワーセーブ時)。Tiケース(縦52.2×横46.2mm、厚さ14.6mm)。20気圧防水。31万9000円(税込み)。
第5位には、2019年にラインナップに加わった「MRG-B1000D-1AJR」がランクインした。現行のMR-Gの中でもミッドサイズモデルにあたり、MR-Gらしい「威厳」の表現を突き詰めつつ、ミニマルな表情にまとめられた1本だ。
本作の魅力には、精悍さと機能美を併せ持つ、力強いそのいでたちが挙げられるだろう。ケース、ブレスレットにはチタンカーバイト処理によって発色の良いシルバーが与えられており、鎧や刀といった日本古来の武具にも見られる、金属工芸の美意識を想起させるものとなっている。さらに、ベゼルにはDLCコーティングが施されたことで、より精悍な印象を備えるとともに、耐摩耗性も獲得した。
また、ダイアルの随所に加えられた赤のアクセントも本作の特徴だ。鎧を組み上げるうえで用いられる赤絲縅(あかいとおどし)を思わせるもので、盤面にメリハリをつけるだけでなく、MR-Gの強さの表現にもうって付けの意匠と言える。
扱いやすいサイズ感に加えて、ラインナップの中でも比較的安価な本作は、MR-Gのエントリーモデルに選ぶ際に好ましい1本だろう。また、5年前にリリースされたモデルのランクインは、その完成度の高さをうかがい知れるというものだ。
第4位:「MRG-BF1000B-1AJR」
タフソーラー。フル充電時約29ヶ月駆動(パワーセーブ時)。Tiケース(縦56×横49.7mm、厚さ18.6mm)。200m防水。69万3000円(税込み)。
G-SHOCKのプロフェッショナルライン「MASTER OF G(マスターオブG)」に属するダイバーズウォッチ「フロッグマン」が、2023年にMR-Gへの仲間入りを果たした。ランキングの第4位には、そのブレスレットモデルにあたる「MRG-BF1000B-1AJR」がランクイン。深層硬化処理とDLCコーティングが施された黒く堅牢なケースに、メタリックレッドカラーが際立つダイアルを備えた、強い存在感を放つMR-Gだ。
本作では、オフセットされたケースをはじめとするフロッグマンの特徴的な造形が、チタン素材で精巧に再現されている。その複雑な構造を70以上の外装パーツに細分化し、それぞれを磨き上げることで、堅牢製と上質な仕上げを両立した、フルチタン製のフロッグマンを実現しているのだ。また、ねじ込み式リュウズやスクリューバックの採用によって、気密性が確保されており、従来モデルが持つ200m潜水用防水もそのまま受け継がれている。
さらに本作は、ダイバーに向けたツールとしても高い完成度を誇る。潜水時間計測やタイドグラフ、ダイビングログ取得機能を備えており、スマートフォンとの連携で、豊富なデータの確認・管理が可能だ。堅牢なブレスレットも、エクステンション機能を備えたことでダイバースーツの上からの着用が可能。さらに、ブレスレットを工具なしで取り外すことができるため、ダイビング後の手入れも容易に行えるだろう。