2024年、ブライトリングの人気メンズモデルTOP5を発表。ランキングを独占するのはクロノグラフ!

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2024.12.22

ブライトリングの年間売り上げデータを基にした2024年の人気モデルTOP5を紹介する。今回はメンズモデル編だ。「プロフェッショナルのための計器」を提供することを標榜し、特にクロノグラフを得意とするブライトリング。本年のランキングは、そんなクロノグラフ搭載モデルが独占することとなり、ブランドの強みとファンの期待が合致した結果であると言えるだろう。

ブライトリング クロノマット

佐藤しんいち:文
Text by Shinichi Sato
[2024年12月22日公開記事]


第5位:ナビタイマー B01 クロノグラフ 41 ジャパン エディション

ブライトリング ナビタイマー

ブライトリング「ナビタイマー B01 クロノグラフ 41 ジャパン・エディション」Ref.AB0139211C2A1
自動巻き(Cal.01)。47石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約70時間。SSケース(直径41.0mm、厚さ13.6mm)。3気圧防水。日本限定。135万3000円(税込み)。

 ストイックな印象もあるプロフェッショナル向けモデルをエレガントに仕立てた日本限定モデル「ナビタイマー B01 クロノグラフ 41 ジャパン・エディション」が第5位にランクインした。

 ブライトリングが1930年代より航空機向け計器を製造し、航空産業に貢献してきた歴史を色濃く反映しているのが「ナビタイマー」だ。平均速度や飛行距離、燃料消費量といった飛行中に必要な計算を可能とする回転計算尺を回転ベゼルに組み込んだモデルが代表的なコレクションで、というのもナビタイマーのファーストモデルが発表された1950年代は、現代のような利便性の高い計器は未発達。パイロットを補助する機能が豊富なナビタイマーは、アメリカのパイロット協会であるAOPAの公式時計として採用された歴史を持つのだ。このようにプロフェッショナル向けとして生まれたナビタイマーであるが、そのアイコニックなスタイリングや多機能かつ高性能であることの魅力により、広くファンに支持されるようになり、現在に至っている。

 本作は、アイスブルーに仕上げられたマザー・オブ・パールをダイアルに用いてエレガントに仕立てた2024年発表の日本限定モデルだ。1本ずつ異なり、しかも有機的に変化するマザー・オブ・パールの表情とアイスブルーの色調が組み合わさり、航空機の窓から望む雲海や光り輝く雪原のような、爽やかな煌めきが与えられている。


第4位:クロノマット B01 42 ジャパン エディション

ブライトリング クロノマット 日本限定

ブライトリング「クロノマット B01 42 ジャパン エディション」Ref.AB0134101A1A1
自動巻き(Cal.01)。47石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約70時間。SSケース(直径42.0mm、厚さ15.1mm)。200m防水。日本限定。138万6000円(税込み)。

 第4位は、「クロノマット」の日本限定モデルである「クロノマット B01 42 ジャパン エディション」がランクインした。クロノマットは、ブライトリングのコアコレクションかつ長年人気を集めてきたコレクションだ。現在のスタイリングとなったのは2020年であり、そのベースは1983年にイタリア空軍のアクロバットチーム「フレッチェ・トリコローリ」のために製造したモデルである。

 2020年以前はケース径44mmなどと大型な傾向にあったが、このサイズ感は「スーパークロノマット B01 44」に任せ、ケース径42mmへと改められた。これを機にブライトリングは、クロノマットを「オールパーパスウォッチ」として再定義し、プロフェッショナルな現場からカジュアル、スーツスタイルまで対応可能な機能とスタイリングを与えた。

 日本限定モデルの本作は、現在のクロノマットの立ち位置が反映されたモデルである。ホワイトのマザー・オブ・パールを文字盤に用い、インダイアルをブラックとしてモノトーンに仕立てている。落ち着いた色調ながら表情が変化するマザー・オブ・パールと、ゴールドカラーの“B”のロゴが、本作にエレガントさを加えている。一方、機能面は、スイス公式クロノメーター検定協会によるCOSCクロノメーターである自動巻きクロノグラフムーブメントCal.01を搭載しつつ200mの防水性能備えるなど、プロフェッショナル用モデルとして申し分のない完成度だ。


第3位:ナビタイマー B01 クロノグラフ 43

ブライトリング ナビタイマー B01 クロノグラフ 43

ブライトリング「ナビタイマー B01 クロノグラフ 43」Ref.AB0138241C1A1
自動巻き(Cal.01)。47石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約70時間。SSケース(直径41.0mm、厚さ13.6mm)。3気圧防水。124万3000円(税込み)。

 第3位に輝いたのは、アイスブルーカラーの「ナビタイマー B01 クロノグラフ 43」だ。現在のナビタイマーは2022年のリニューアルによって外装が見直され、より魅力を増している。ムーブメントは以前のモデルに引き続いてCal.01を搭載しつつ、文字盤とケースの立体感が増されたのがトピックスであった。文字盤は中央が膨らんだボンベダイアルとなり、回転ベゼルを内側がえぐられたコンベックス状とすることで高低差が与えられている。また、風防のドーム形状が強調され、ミドルケースを相対的に薄くして「古典味」が加えられた。AOPAの翼のロゴが、かつての名作同様に12時位置に改められた点も、古典味を醸し出すエッセンスとなっている。また、本作に組み合わされるブレスレットは、弓菅とケースの一体感を増して現代的に改良が加えられており、古典味と現代的なテイストが同居したモデルに仕上がっている。

 2022年のリニューアルで、グリーンや、カッパー、そして本作のブルーの文字盤色が追加されている。ストイックなプロフェッショナル用モデルであるナビタイマーの側面と、現代のファッションシーンに合わせたモダンでエレガントな面を兼ね備えたモデルが、本作と言えるだろう。


第2位:ナビタイマー B01 クロノグラフ 43

ブライトリング ナビタイマー B01 クロノグラフ 43

ブライトリング「ナビタイマー B01 クロノグラフ 43」Ref.AB0138211B1A1
自動巻き(Cal.01)。47石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約70時間。SSケース(直径41.0mm、厚さ13.6mm)。3気圧防水。124万3000円(税込み)。

 第2位に輝いたのは「ナビタイマー B01 クロノグラフ 43」のブラックモデルだ。ナビタイマーは現在、第5位にランクインしたケース径41mmモデルと、本作および第3位の43mmモデルに加えて、46mmモデルのラインナップが存在する。本作のブラックをベースにシルバーのインダイアルと回転計算尺を備えるカラーリングは、いずれのサイズにも用意されており、ブライトリングがこのカラーリングを主軸とし、ユーザーも「ナビタイマーといえば」とイメージしていることが、第2位という人気につながっているのだろう。

 このブラックの文字盤は、2022年のリニューアルによりメッキ仕上げからラッカーによるペイントに改められている。以前のメッキ仕上げでは印字の精密さが魅力であったが、本作ではペイントであってもその精密さを維持ししており、ラッカーを用いることでブラックの発色が良くなり、魅力が増していることが注目点である。


第1位:ナビタイマー B02 クロノグラフ 41 コスモノート

ブライトリング ナビタイマー B02 クロノグラフ 41 コスモノート

ブライトリング「ナビタイマー B02 クロノグラフ 41 コスモノート」Ref.PB02302A1B1A1
手巻き(Cal.02)。39石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約70時間。SS×プラチナケース(直径41mm、厚さ13mm)。3気圧防水。日本限定200本。159万5000円(税込み)。

 第1位に輝いたのは、ナビタイマーの中でも特別な「コスモノート」の、日本限定モデルである「ナビタイマー B02 クロノグラフ 41 コスモノート」だ。コスモノートは、1962年5月24日にスコット・カーペンターがマーキュリー・アトラス7号で宇宙飛行する際に着用し、初めて宇宙を飛んだスイス製腕時計型クロノグラフであり、ブライトリングのみならず時計史に残るアイコンとなっている。その特徴は、宇宙の暗闇の中で昼夜を識別するために、通常のナビタイマーをベースに24時間表示に改められている点だ。

 本作は、ブライトリング140周年の節目に発表された日本限定200本の特別なモデルである。文字盤をストラトス(成層圏の意)グレーとして、スコット・カーペンターの偉業を想起させるカラーリングに仕上げ、かつエイジングで焼けた風合いを思わせる蓄光塗料を施してヴィンテージテイストを加えている。さらに、プラチナ製ベゼルを組み合わせたことで特別感のある輝きが与えられている。

 また、オリジナルモデル同様に手巻き式のクロノグラフムーブメントが搭載されている点もファンにはうれしいポイントである。搭載されるムーブメントのCal.02は手巻き式のためローターを持たず、その機構と施された各種仕上げをケースバック側から鑑賞できる点は、本作の魅力のひとつだ。また、ケースバックにはマーキュリー・アトラス7号が飛行した日付と、“First Swiss wristwatch in space(宇宙で最初のスイス製腕時計)”というフレーズおよび、本作の希少性を示す“ONE OF 200”が刻まれている。

 航空産業に大きく貢献してきたブライトリングのバックボーンと、その中で果たされた偉業をルーツとする本作が、本年の第1位となったのは必然であると言える。



Contact info: ブライトリング・ジャパン Tel.0120-105-707


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